大川橋蔵・主演 銭形平次 第197話「系図のない武士」(1970)紹介と感想
原作:野村胡堂『銭形平次捕物控』シリーズ
脚本:岸生朗
監督:佐々木康
あらすじ
ひょうたんに転がり込んできた瀕死の男は「相良半次郎……あいつは……」と言い残し亡くなった。
八五郎の調べで相良半次郎という浪人が見つかるが、刀に怪しい所はなくアリバイもある様子。
しかし、毎晩小料理屋に通う半次郎に不審を抱く平次。
そんな中、浪人・相良半次郎がもう一人見つかる。
新たに見つかった半次郎は、病身の妻を支え、刀も既に竹光となっていた。
二人の半次郎のどちらかが犯人なのだろうか?
事件の裏には侍ならではの事情が絡んでいた。
紹介と感想
侍の世界はとかく生きづらいもの。
人としての信用は紙切れではなく行動で築かれるものですが、判断材料として使われるものが本質を表していないのは今も変わりないのかもしれません。
素性が分かることが悪いとは言いませんが、先祖が書いてある紙切れ一枚で詐欺に殺人まで起こることを考えると複雑な気持ちです。
体面を取り繕うと画策しても、その過程の行動で本質が現れるもの。
侍であることの本質とは、どこにあるのか考えさせられる事件でした。
レギュラーメンバー勢揃いで賑やかな今回。
万七相手に変な約束をしてしまったため仕事も手に着かなくなる爲吉が良いコメディリリーフとなっていました。
また、お民さん最後の出演回となった本作。そう思うと、事件解決後にひょうたんで集まるシーンも賑やかなだけでなく、もう夫婦漫才は見れないのかと胸に来るものがあります。
詐欺に嵌められながらも対面から言い出せない男。仕官のために素性の良い系図が欲しかった男。
息苦しい武家社会ですが、愛する人のために侍に拘ることを止めた本物の半次郎に救いが見えた事件でした。
※2025年8月29日11時頃まで東映時代劇YouTubeチャンネルでも観れます※
アマプラの東映オンデマンドでも観れます。
キャスト
ゲスト
浪人/早川保
相良半次郎/小林昭二
縫/市川和子
お紺/都築克子
おとき/鮎川十糸子
大川橋蔵版レギュラーキャスト(当話出演者のみ)
銭形平次/大川橋蔵
八五郎/林家珍平
お静/鈴木紀子
万七/遠藤辰雄
清吉/池信一
樋口一平/永田光男
お弓/土田早苗
爲吉/神戸瓢介
お民/園佳也子
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