「退院したくない」をそのまま受け取るソーシャルワーカーにならないように
みなさんこんにちはKeiです。
救命救急センターが設置されている病院で医療ソーシャルワーカーとして働いている社会福祉士9年目です。
社会福祉士取得後、最速で認定医療ソーシャルワーカーと救急認定ソーシャルワーカーを取得しました。
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ソーシャルワーク関連のブログも発信中です。
本日は、『「退院したくない」をそのまま受け取るソーシャルワーカーにならないように』というテーマを深掘りします。
ソーシャルワーカーは、言葉を聞く仕事ではなく、言葉の裏にある構造を見る仕事。
— Kei@社会福祉士 (@kei5850) April 17, 2026
・誰が言ったのか
・どのタイミングで言ったのか
・その言葉の前に何があったのか
・誰の前で言ったのか
・何を守るために、その言葉を選んだのか
社会福祉士は、「言葉」ではなく「背景」をみることが大切。 pic.twitter.com/ywUGYMvXeL
「言われたこと」に対応するだけでは、支援はズレる
ソーシャルワーカーとして働いていると、「この人は、なぜこんなことを言うんだろう」と考えさせられる場面が何度もあります。
「退院したくない」
「家には帰れない」
「施設には入りたくない」
「家族が何もしてくれない」
「もう治療はしたくない」
ソーシャルワーカーは、こういった表面的な言葉の奥にある本音を言語化して、周りにわかりやすい言葉に翻訳して伝えることが大切です。
退院を延期する
現在入所している施設が嫌なら、別の施設を探す
家族と関係が悪いなら、話し合いの場を設ける
治療したくないなら、医師とのICをセッティングする
もちろん、これらのアプローチ自体は間違っていません。
一方で、現場でうまくいかない支援の多くは、「言われたこと」に対して、そのまま対策を打ってしまうところからはじまります。
たとえば、クライエントから「家に帰るのはまだ不安だから、退院したくない」といった希望があり、退院日が延期されたとします。
その場において、クライエントは落ち着くかもしれませんが、「家に帰るのはまだ不安だから退院したくない」を表面的に捉えたままだと、「やっぱり帰れない」となって、また同じ話を繰り返すことになる場合があります。
そのときに、「この人はまた気持ちが変わったな……」と片付けてしまうと、ソーシャルワーカーとしての役割は終わってしまいます。
もしかすると、「家に帰るのはまだ不安だから退院したくない」の裏側にある、本当の困りごとにたどり着けていなかっただけかもしれません。
人は、自分の困りごとを正確に説明できない
人間は、自分が困っていることを100%正確に言葉にできるほど、高性能ではありません。
自分自身でも、何に困っているのか、わかっていないことがあります。
クライエントから、「なんとなく違う」「うまく言えないけど不安」「しっくりこない」という雰囲気が、表情や態度に出ることがあります。
このとき、ソーシャルワーカーが、「具体的に何が不満なんですか?」「どこが問題なんですか?」詰めすぎると、クライエントは余計に話せなくなります。
クライエント自身も、自分の感覚を整理しきれていないからです。
「退院は不安」
「施設は嫌」
「家には帰りたい」
「でも家族には迷惑をかけたくない」
こうした言葉は、まだ整理されていない“感覚の断片”です。
ソーシャルワーカーは、クライエントの言葉を正誤で判定するのではなく、断片を一緒に整理していくことが大切です。
たとえば、「家に帰りたい」という言葉の裏には以下のような複数の感情が混ざっているかもしれません。
病院では自由がない
家族と過ごしたい
ご近所さんとのつながりを失いたくない
施設に入ることが“人生の終わり”に感じる
逆に、「施設は嫌だ」という言葉も、施設そのものが嫌なのではなく、以下のような感覚かもしれません。
知らない場所が怖い
他人に迷惑をかけるのが辛い
自分で選べない感じが苦しい
今までの生活が終わるように感じる
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