【第38回】「徴収法、おもんないんです」というあなたへ〜成績表を晒します。私、国年「2点」で受かってます〜の勉強法
はじめに:嬉しい質問が届きました
先日の合格体験記の回に、こんな声をいただきました。
「徴収法と社会一般常識が、なかなか点数が伸びません。徴収法は割り切って覚えるしかないと思うんですが、面白みがなくて…。記事に書かれていた『五感や身体の動きを使った暗記』、具体的にどうやってたのか気になります。歌って覚える?散歩しながら?なんて想像してます」
——めっちゃ嬉しいです、こういうの。
しかも、悩んでるポイントが鋭い。徴収法とか労一社一は、多くの受験生が「最後まで好きになれんかった」と言う2科目の代表格やからです。ここで点が伸びへんのは、あなたの能力の問題やのうて、ほぼ全員が通る道やと、まず言うときます。
今日はこの質問に、まるっと答えます。ただ、ノウハウを語る前に——どうしても先に見てもらいたいものがあります。
私の、本物の成績表を公開します
これ、私が実際に合格した第42回(平成22年度)の成績通知書の現物です。受験番号と氏名は伏せてますが、点数はそのまま、一切いじってません。

……お気づきになりましたか。
国民年金法の選択式、「2点」です。
選択式の足切りは各科目3点以上。2点は、本来なら一発アウトの点数です。
それでも私は、この成績表の合否区分の欄に「合格」と印字されてます。なぜか。その年、国年の選択式に救済(補正措置)が入ったからです。
第2回で書いた「諦めるな」は、精神論やなかった
前々回の体験記で、私はこう書きました。
「午前の選択式を失敗したと思っても、絶対に諦めないこと」
——あれ、きれいごとで書いたんやないんです。
試験会場で国年の選択式を解いたとき、正直、頭が真っ白になりました。「終わった」と思いました。2点て、自分でも分かるくらいの手応えのなさです。昼休み、午後の択一を受ける意味があるんかと、本気で帰りたかった。
でも、帰らんかった。
理由は単純で、「自分が難しいと感じた問題は、たいてい他の受験生も難しい」と知ってたからです。難問なら、合格ライン側が動く可能性がある。だったら、自分が判断して諦める権利なんかない。決めるのは試験委員であって、受験生の体感やない。
——そして、現実に救済が入った。あのとき会場を出てたら、この成績表は存在してません。
「諦めるな」というのは、根性論やのうて、確率論として正しい行動なんです。これは、自分の通知書という物証付きで断言できます。
凸凹で、ええんです(満点で受かる試験やない)
もうひとつ、この成績表から読み取ってほしいことがあります。
社労士試験は、満点を競う試験やない。総得点7割と、足切り回避。この2つだけクリアすればええ。だとしたら、戦略はこうなります。
苦手科目(社一・徴収法)は、足切りを割らへんことだけを目標にする。満点は狙わへん。
稼ぐのは、労災・雇用みたいな「やれば点が安定する科目」。
苦手科目に投下する時間は、「合格点」やのうて「死なへん点」を取るための最小限に絞る。
社一を得意にしようとせんでええんです。死ななければいい。 その割り切りが、実は合格への一番の近道やったりします。私の成績表が、それを証明してます。
本題:徴収法は「面白くない」が正解
お待たせしました。ここから暗記法の話です。
まず徴収法について、はっきり言うときます。
徴収法を「面白い」と思えなくて、正常です。
労基や年金は、制度の思想や人間ドラマが見えるから物語として頭に入る。でも徴収法は、保険料をいつ申告して、どう納めるか——要は「お金の事務手続き」の科目です。情緒がない。当たり前です、事務やもん。実務ではめちゃくちゃ必要ですが(笑)
ここで多くの人がやりがちなのが、「面白くしようと頑張る」こと。好きになろうということ。これ、筋が悪いです。面白くならんものを面白くしようとして、気力を溶かす。「割り切るしかない」というあなたの直感は、100点満点で正しい。
正しい向き合い方は、「面白くしない。代わりに、回数で身体に刻む」。理解科目やのうて、反復科目。そう腹をくくった瞬間、徴収法はラクになります。好きにならんでいい。合格後にもっと向き合うことになるから、、、
五感暗記、実際に何やってたか全部見せます
ご想像のあった「歌って覚える?散歩しながら?」——。
両方やってました。 しかも、もっと泥臭いです。3つ紹介します。
①「しゃべる」——誰もいない部屋で一人講義
これが一番効きました。テキストを閉じて、徴収法の「概算保険料の納付の流れ」を、誰もいない部屋で、声に出して、後輩に教えるみたいに講義する。
詰まったら、そこが分かってない箇所です。テキストに戻る。また閉じてしゃべる。これを繰り返すと、「読んで分かったつもり」と「人に説明できる」の絶望的な差が、毎回つきつけられます。徴収法は流れの科目やから、口で再生できるかどうかが、そのまま得点力になります。
しゃべることで耳にも届くんですよね。きっと、それもプラスアルファ。きっと。
②「歩く」——散歩しながら脳内で順番を唱える
ご想像、当たってました。やってました。
ただし歩きながらテキストは見ません。歩きながら、頭の中だけで「保険関係成立→概算申告→増加概算→確定精算→メリット制」と、徴収法の1年の流れを順番に唱える。 言えなかったブロックを覚えておいて、帰ってからそこだけ確認する。もしくはテキスト持ちながら散歩して、詰まったら止まってみる。
不思議なもんで、机に座ってると入らへん順番が、歩いてリズムがつくと入る。身体の動きと記憶はセットで定着する、というのは本当でした。
③「書く」——きれいにまとめず、殴り書きで再現
ノートをきれいに作るのは時間の無駄です。私がやってたのは、何も見ずに、白紙に徴収法の流れと数字を殴り書きで吐き出す。 書けたところは入ってる。書けなかったところだけ、赤で埋める。次の日もまた白紙からやる。
覚えていることを全て書き出すという修行もやったな。。。何時間覚えていることを書き続けられるか(笑)
「きれいなまとめノート」やのうて「思い出せるかのテスト用紙」。これを徴収法と社一でひたすら回しました。
結局、何が言いたいかというと
徴収法がおもんないのも、社一が伸びへんのも、あなたが悪いんやないです。みんなそこで苦しむ。私もそうでした。何せ、国年2点で泣きそうになった人間が書いてます。
大事なのは2つだけ。
諦めない(救済はある。決めるのは試験委員で、あなたやない)。 全部できようとしない(凸凹で受かる。苦手は"死なへん点"で十分)。
苦手科目を好きになる必要はありません。好きにならんまま、合格点だけ持っていく。 それでええんです。私の成績表が、その何よりの証拠です。
あなたの合格を、岐阜から本気で応援してます。また質問あったら、いつでも投げてください。
ほな、今日はこのへんで。
※本記事の試験制度・足切り基準等は私の受験当時(第42回/平成22年度)の情報に基づきます。救済(補正措置)の有無は年度ごとに異なり、その後の制度改正もありますので、最新の受験対策は必ず公式情報をご確認ください。
