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祈り42

待つ。
そんな短編小説があったような気がする。

誰かに勧められた気もするし、自ら読んだ記憶もある。

待つって、無意識?
それとも意識的?

とか考えると止まない考えが身体中を巡り始めた頃。
地面が沸き立って、僕の身体に刺激を与える。

地震だ。

地響きと共に、テレビではニュース速報。
あの街で、あの街が、

僕と居る東京と、地震の起きた地域はかなり離れているのに、こちらまで揺れる衝撃は、僕の胸を突き刺した。

僕の人生で衝撃が起こったことは何度かあるが、それは身近な問題が多くて、今地震の被害に遭っている人々からすれば瑣末な問題だろう。
インターネットでは陰謀論が語られ、被害者のふりをして自分のページにアクセスを集中させようと人、心配をしすぎて、過剰に行動を起こす人、何事もなかったかのように振る舞う人。

そういう状況になるとその人の本質が見えるのかもしれない。

僕はというと、地震現場の人間ではないし、地震現場に知り合いもいないし、冷たいと他人から思われようが、全くもって他人事で、ほとんどの人は自分のことが大好きなのだと思っている人間なのだから、それをわざわざ偽って、助けたいとか、陰謀だとか、そんなことを言ってさらに自分を好きって気持ちを加速させようとするのだと僕は思う。

けれども、ほんの少し、偽善めいた気持ちはあるもので、祈り、祈りだけでも届いたらと小説を書き始める。
絵を描き始める。


僕の今この瞬間を描いた。
携帯で色々な情報をいち早く知れる僕は、結局、動かず、ただ、携帯を握っているだけ。

心の投影が携帯に映される。


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