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朝食とおやつとファンタジー


「1回目は食べたよ。2回目の朝ごはんは?」
映画「ロード・オブ・ザ・リング」の中で追っ手が迫る危険な旅の途中、食べることをこよなく愛する小さな種族ホビットのひとりが言う。

少しだけ早起きをした休日にモーニングを注文するときには、いつもこの台詞を思い出す。


清澄白河のお隣り森下で珈琲を淹れ続けて45年
小野珈琲の銅板焼きホットケーキのモーニング
(注文されてから焼きあげカットして提供される)


やわらかな生地の中に不思議なスコーンの風味
さらりとしたハチミツシロップをしみこませて


1年前の夏 新宿にオープンした
カフェベーカリースタイルのスタバにて
新作シナモンムースフォームラテとコルネッティ
(シロップなしのエスプレッソ2SHOTで大正解)



子どもの頃に本棚で出会った「くまのプーさん」や「ピーターパン」がファンタジーの世界への入口だったと思う。
学校の図書館で読みふけった「メアリー・ポピンズ」「ドリトル先生」「ナルニア国物語」のシリーズをのちに岩波少年文庫でお迎えした。
友人がプレゼントしてくれた「ピーターラビット」や「ムーミン」の全集と並んで、本棚で一緒に人生を過ごしてくれている。

最初に感銘を受けた実写ファンタジー映画の記憶は「ウィロー」(1988年、原作と製作総指揮はジョージ・ルーカス、監督はロン・ハワード)だった。
悪い魔女と、川を流れて来た運命の赤ちゃんを守る小人の冒険物語。
映像化された作品では「ナルニア国物語」と「指輪物語」、その前日譚「ホビット」がお気に入りで、「ハリー・ポッター」(特にシリーズの前半)、それからダークな「パンズラビリンス」(2006年、ギレルモ・デル・トロ監督)も大好き。
ナルニアに関しては全7冊ある物語のうち映画は第3章までしか公開されなかったのだが、現在グレタ・ガーウィグ監督とNetflixがまた新たなナルニア物語を製作しているらしいのでとても楽しみにしている。

文字を読めるようになってから大人になるまでの長い時間、そして今もなお魔法使いや妖精、エルフやドラゴンが生き、動物たちが話す世界に魅せられ続けている。
人知れず日常にファンタジーがとけこむほどに。


はじめてのカフェでおやつ

新しくできたカフェに立ち寄ろうと池袋へ
しばらく続いていた工事がようやく終わり
長年親しんだ西武デパートの一部が
今はまだ似つかわしくないと感じる
賑やかな大型家電量販店になっていた


白い蛍光灯がまぶしいフロアをいくつも上がってゆくと
電気店の階上に“CAFE AUX BACCHANALES”を発見

フランス語の店名の由来は
ローマ神話のワイン・酒の神バッカスのお祭り。
そして秘密めいた鍵を渡されて胸が高鳴ったが
「こちらが伝票となります」とのことだった。


100周年を迎えたタカノフルーツパーラーにて

100周年記念でメニューの表紙や椅子がピンク色に

わがままなお姫さま宜しく
前菜とメインとデザートを
全て桃でお願いしてみた日



もし物語の中に入るとしたら、すらりとした手足に長い髪を器用に編み込んで美しい銀細工の飾りをつけたエルフに憧れるけれど、朝食からお昼と夕食までにどこでおやつとデザートを食べようかと毎日考えているのだから、自分はやっぱりホビットになるのだろうか。


「ロード・オブ・ザ・リング」3部作
スペシャルエクステンデッドエディション版では
本編ディスク6枚で12時間冒険の旅ができる



昔に読んで大好きだった本や観てお気に入りになった映画の内容を、残念ながら少しずつ忘れてしまいつつあることに気がついたので、連休に数日かけて何度目かの「ホビット」と「ロード・オブ・ザリング」全編を観直した。

エルフの大軍、ドワーフの大軍、そして人間の大軍が悪の強敵と戦いを繰り広げる陰で、主人公のホビットはただひたすらに小さなひとつの指輪を火の山へ捨てようと苦労を重ねていた。
その指輪は強大な凶器となる力を秘めて、暗黒を求め悪を呼び寄せる。
人間という種族は武器を我がものにする誘惑に耐えられないし、魔法使いにもエルフの手にも負えない。
武器を葬るという役割を果たせる可能性があるのは、野原や森、畑でおいしいものを育てて食べる暮らしを愛するホビットだけなのだ。

公開当時、映画館では派手な場面に目を奪われていたのかもしれない。
仲間がひとり減りふたり減り、頼れる者と別れ、騙され、疑い、残ったホビットはふたりきりでボロボロに傷つきながら、邪悪な魔力で魅了してくる指輪リングという強大な「武器を葬る」という物語ロードが主題だった。
原作者のトールキンの半生を描いた映画によれば、「指輪物語」を執筆した根源は幼い頃に寝る前に母親がしてくれたドラゴンが出てくるおとぎ話にある。
そしてトールキン本人が従軍した第一次世界大戦の戦場での恐怖と惨状が物語の悪の象徴を生んだ。
そして彼は書いたのだ、武器を葬らなければならないと。



新しい本と古い本


「ナルニア国物語」や「指輪物語」より古く、それらに大きな影響を与えたと知って手に入れたジョージ・マクドナルド作の「リリス」。
ところがノーラン監督の映画「オデュッセイア」が楽しみで「オデュッセイア入門」を購入してみると、この壮大な叙事詩は今から3000年前には原型が作られており “全てのファンタジーの原点になった” と書かれているではないか。

しあわせなことにファンタジーの世界を探検する冒険はまだまだ続くらしい。
まずはすっかり記憶が遠のいている「リリス」を読み直そうと思うのだが、その前に午前のお茶、もしくは2回目の朝ごはんを食べるとしよう。









追伸、この記事が200記事目とのお知らせが。
読んでいただきありがとうございます。
ちょっとうれしいnote記念日♡



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くまのマフィン ここまでお読みいただきありがとうございました。 思いのカケラが届きますように。

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