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【エッセイ】【文学】カフカに倣いて(番外編) ラジオ講座でカフカを学ぶ 

 身の程知らずにもフランツ・カフカ(1883~1924年)について連載記事を書こうと思い立ったのは、NHKラジオのドイツ語講座応用編「カフカを読む」を視聴し、刺激を受けたのがきっかけでした。そのプログラムが7月から再放送されます。放送はNHK FMで木、金曜日の午前1:30~1:45(水、木深夜)。専用アプリをダウンロードして視聴される方が多いかと思いますが、その場合、翌週月曜日の午前10時頃に前週分がアップされます。
番組ホームページ⇒ https://www.nhk.jp/p/rs/N8PZRZ9WQY/
アプリ⇒ https://www.nhk.or.jp/gogaku/app/

 内容としては、三か月、計24回の放送で、「変身」、「失踪者(アメリカ)」、「審判」、「城」、「判決」、「田舎医者」、「ジャッカルとアラブ人」、「断食芸人」とカフカの主要作品が網羅的に取り上げられ、原文のさわりの部分を講師の川島隆京都大学教授が解説します。その川島教授の解釈がすこぶる面白く、一般向けの語学番組としてそこまで説明するかというくらい詳しく分析しています。大学での講義や演習の内容をそのまま活用しているのではないかと想像します。特に「審判」の解説で、ドイツ語の「体験話法」と「意識の流れ」の関係を論じたくだりは目から鱗でした。このままカフカの最良の入門書として、書籍化してほしいくらいです。初級文法レベルのドイツ語の知識は前提となりますが、逆にその程度でも、辞書を引き引き何とかなるのではないかと思います。私がそうであったように。

 私の文学エッセイ「カフカに倣いて」の不定期連載も先が見えてきました。微妙ではありますが、残り一、二回といったところだと思います。行き当たりばったりでしたので、こんなに長く続くとは思っていませんでした。色々と読み、書いてきましたが、カフカのよい読み手になれたという感覚は未だにありません。言い換えれば、いくら読んでも「分かった」という感じがせず、そもそもそんなものは幻想だと突き放されたような感覚です。案外それがカフカという作家で、カフカの作品世界の魅力なのではないかと開き直ってみたくもなります。もし私が独文科の学生だったとして、卒論のテーマに誰を選ぶかとなった場合、まあ、マンかヘッセかな、カフカはないかなというのが、ゴールを前にした私の素直でいい加減な感想です。

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橋本 健史 公開中の「林檎の味」を含む「カオルとカオリ」という連作小説をセルフ出版(ペーパーバック、電子書籍)しました。心に適うようでしたら、購入をご検討いただけますと幸いです。