🟢緑の章:深緑の楽園 ― 揺るぎない信念を貫くものたち 2

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第二章 大海原
レオンとホズミが乗る筏は、ムヒから託された【砂の羅針盤】に導かれ、果てしない大海原を進んでいた。
数日間、彼らの旅路は、まるで夢のように穏やかだった。
空はどこまでも澄んだ深みのある群青色。
太陽の光が、海面に降り注ぎ無数のダイヤモンドを散りばめたかのようにキラキラと輝いている。
風は彼らの肌を優しく撫で、潮の香りが彼らの心を穏やかに満たしていた。
この世界には、彼らと、そして、広大な海しか存在しないかのようだった。

海はまるで生き物のように、その姿を刻一刻と変える。
時には、鏡のように穏やかで、水面には雲一つない空が映し出され、彼らはまるで空の上を漂っているかのような錯覚に陥った。
二人はその不思議な光景に、笑みを浮かべこの旅路の壮大さに改めて心を躍らせていた。
時には穏やかな波が、彼らの筏をまるで子守唄を歌うかのように、優しく揺らし彼らはこの果てしない旅路をただただ楽しんでいた。
ホズミは、初めて見る海の景色に、心を奪われていた。
彼は、羅針盤のガラス玉の中に漂う砂を見つめ、そしてその砂が示す、遥か彼方の水平線を見つめた。
この羅針盤は、この海の向こうに、自分たちが探している、
新たな物語が待っていることを、静かにしかし力強く示唆しているかのようだった。
「レオンさん……!
羅針盤が、まだ、この方向を指しています!
私たちの旅は間違っていません!」
ホズミは、希望に満ちた声でレオンに叫んだ。
その声は、この広大な海に彼らの確かな存在を刻みつけるかのようだった。
レオンは、ホズミの言葉に力強く頷いた。
彼の心には、故郷の砂漠とは全く異なる、この海の景色が、新たな冒険の予感を与えていた。
砂漠の風は、彼の背中を押し、この海の風は、彼の行く先を指し示している。
彼は、この旅が間違いではないことを、心から確信していた。
しかし、その旅は、永遠に穏やかなものではなかった。
空の色が、少しずつ、しかし確実にその深さを増していった。
水平線の向こうから、鉛色の雲が巨大な壁のように、彼らのいる場所へと押し寄せてくるのが見えた。
その雲はただの雲ではなかった。
それは、海の怒りそのものが、形を成したかのように不気味な渦を巻き、彼らに向かって猛烈な速度で迫ってきていた。
海の色も、穏やかな青から、不気味な灰色へと変わっていく。
波は、穏やかな揺れから、次第に鋭い牙を剥くかのように、筏へと打ちつけ始めた。
波の先端が、まるで白い泡の舌を伸ばすかのように筏の縁を舐める。
「レオンさん……!
あれは……!」
ホズミは、その異様な光景に声を震わせた。
彼の胸元にある【星図の石】が、この海の不穏な気配に反応するように微かにしかし激しく光を放ち始めた。
レオンは、その雲の色と波のうねりから、これから起こるであろう、嵐の規模を正確に読み取っていた。
それは砂漠で経験したどんな砂嵐よりも、遥かに巨大で恐ろしいものだった。
「ホズミ! 筏をしっかり掴め!」
レオンの警告の直後、大嵐は彼らの頭上へと、その巨大な影を落とした。
空は一瞬にして闇に沈んだ。
昼間だったはずなのに、夜が訪れたかのような暗闇が彼らを包み込む。
雷鳴が轟き稲妻が空を裂いた。
その光は、彼らの網膜に嵐の恐ろしい姿を鮮やかに焼き付ける。
そして突如として巨大な波が彼らの筏へと襲いかかってきた。
波はまるで生き物のように唸り声を上げ、彼らの筏を玩具のように弄び始めた。
筏は、波に翻弄され大きく、そして激しく揺れ動く。
彼らは、巨大な竜巻に飲み込まれるかのような途方もない恐怖に襲われた。
レオンとホズミは、必死に筏のロープを掴んだ。
ロープが、彼らの手のひらを容赦なく擦りむき血が滲み出る。
しかし、彼らはその痛みに一切の怯えを見せることなく、ただ必死にこの嵐に耐えようとしていた。
しかし、その力はこの嵐の力の前では、あまりにも無力だった。
その時、一際大きな波が彼らの筏へと襲いかかった。
【コマ割り描写:ホズミが海に落ちる瞬間】
ホズミの視界:
(ガタンッ!)筏が大きく傾く。
(ひゅー……)風が、耳元を唸りを上げて通り過ぎていく。
(ゴボッ)一瞬体が浮き上がる。
(ドッ)ロープを掴んでいた手が滑り離れていく。
(グルン)視界が一回転する。
(ザバァ!)冷たい海の波が、顔に容赦なく叩きつけられる。
(ゴボッ、ゴボボボボ……)そして、水の中に体が沈んでいく。
レオンの視界:
(ホズミ!)ホズミが、筏から落ちていくのを、レオンは呆然と見つめる。
(ガッ)雷鳴が轟き、稲妻が海を一瞬照らし出す。
(ヒュン)ホズミの体が、波に飲み込まれていく。
(ドクンッ)レオンの心臓が激しく脈打つ。
(ザバァァ!)嵐の波が、ホズミを海へと引きずり込んでいく。
「ホズミィィィィッ!!!」
レオンはそう叫び、筏のロープを力強く掴んでいた手を離した。
彼の頭の中には、恐怖や迷いなど何も無かった。
あったのは、ただホズミを助けなければならないという強い思いだけだった。
この旅でホズミと築いてきた絆と、そして友情が彼の心を突き動かしていた。
彼は嵐の海の中でも、ホズミの小さな体を正確に捉えていた。
レオンはホズミの姿を追い波の中へと躊躇なく飛び込んだ。
(させるかー‼️
必ず……助ける‼️)
レオンはそう心の中で叫び!
まるでこの旅で得た全ての勇気を、その体に宿したかのように嵐の海へと飛び込んだ。
冷たい海水が、彼の体を容赦なく包み込む。
しかし、レオンは、その冷たさに一切の怯えを見せることなく、ホズミの姿を追い海の中を力強く泳いでいった。
彼の心の中には、ホズミの安全を願う、ただ一つの思いだけがあった。
嵐の海は、彼らを容赦なく引き裂こうとする。
しかし、レオンはその抵抗に屈することはなかった。
彼はホズミがいたその場所へと、ただひたすらに泳ぎ続けた。
そして、彼の視界の先に、ホズミの小さな体が、波に翻弄されながら沈んでいくのが見えた…
はい!
今回は、気分良く大海原の旅を楽しんでいた、2人でしたが、まさかの大嵐に見舞われホズミが落水‼️
この先2人に待ち受ける運命とは⁉️
ワシ(ムヒ)の持つnoteだけが知っている😀
次回はこちら
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