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🟣紫の章:天地を結ぶ光 ― 終わりと始まりのもの 1



2人の冒険はここから始まった‼️
虹の橋を架ける者たち 前半


第1話 紫の世界 ― 境なき空

 セレスティア湖の紫色の光の扉を抜けた瞬間、ヒョウモントカゲモドキのレオンとハリネズミのホズミの感覚は根底から覆された。

 ――風がない。
彼らの旅を常に伴ってきた、触れることのできる空気の流れが完全に消失していた。
そして、音も、重力も、上下の概念すらも存在しない。
レオンとホズミの体は、紫色の光の粒が満ちる空間をゆるやかに漂っていた。
それは、水に浮くのとも、空を飛ぶのとも違う、時間の流れから切り離されたかのような感覚だった。
体が落ちているのか、昇っているのか、あるいは静止しているのかすら、彼らには判別がつかない。

ただ、紫の光がすべてを満たし、二人の輪郭を淡く溶かしていく。
彼らがこれまで藍の章で悟った「すべては繋がっている」という真理が、この空間では物理的な現実として具現化しているかのようだった。

「……ここは、どこ……?」

ホズミの声は、驚きと畏敬を帯びていた。
その声は、空気に乗るのではなく、光の粒の中を湖面に投げられた小石のように、静けさの中に淡く波紋となって広がった。
その波紋は、すぐに減衰することなく空間のどこまでも届いていく。
レオンは目を細め、周囲を見渡した。
彼の視界は、地平線によって遮られることもなく無限に広がっている。
遠くも近くもないその空間には、大小無数の光の球が静かに浮かんでいた。
それらは、赤、橙、黄、緑、青、藍といった、彼らが集めてきた星図の光の色を帯びており、まるで過去の記憶そのものが、光の形をとって浮かんでいるかのようだった。

それらの光の球は、呼吸をするようにゆるやかにゆらぎ、時折、淡い旋律のような響きを放っていた。
それは、レオンの耳に聞こえる音というより、存在そのものの【鼓動】であり、世界の根源的なリズムだった。

「……まるで、星の中にいるみたいだな」

レオンの呟きに、ホズミは静かに深く頷いた。

「わたくしたち、扉を抜けたのですね……
セレスティア湖の、あの満月が重なった光の先に……。
ここは、この世界の裏側、意識と無意識の境界……」

 彼らの足元――いや、足の“下”という概念があるならば、そこには鏡のような光の大地が広がっていた。
それは堅固な地面というより、液状の光が静止したかのような、幻想的な平面だった。
見渡す限り、紫の海のような地平。
それは、天と地の境を完全に失わせ、まるで世界そのものが、ひとつの呼吸をしているかのようだった。

その時、どこからともなく微かな風が吹いた。

 それは、紫の粒子を優しく揺らす、夜明け前の空気のような風だった。
レオンとホズミは、風の感触を久しぶりに思い出すように、頬に手を当てた。
その風は、静寂を打ち破り言葉を運んでいた。

――「ようこそ、“終わりと始まりの場所”へ。」

レオンとホズミは、同時に、声が届いた方向へと振り向いた。

 光の奥に、何かが――いや、“誰か”が、光の粒子を集めながら形をとり始めていた。
紫の空気が波打ち、淡い金色の粒子が渦を巻きながら集まっていく。
それは、初めは鳥のようにも、竜のようにも見え、彼らの無意識の記憶から形が引き出されているかのようだった。

けれど次の瞬間、その形がはっきりとした。

――それは、一頭の馬だった。

いや、ただの馬ではない。
背には巨大な翼を持ち、その羽根は幾千の星を散りばめたかのように、紫と金色の光を放っている。
そのたてがみは淡く、夜明け前の風のように、ゆるやかに揺れていた。
そしてその瞳は、すべてを見通す水晶のように澄んでいる。

    「……き、きれい……」

ホズミの声が、感動と畏敬でかすかに震える。
それは、創造の極致を見たような、神々しい美しさだった。

 その存在、翼を持つ馬は、ゆっくりと二人の前に降り立った。
その足が光の大地に触れると同時に、紫の大地に穏やかな波紋が広がる。
そして、低く、しかし穏やかで力強い声が響いた。
その声は、彼らの心の奥底に直接語りかけてくるようだった。

「我はルア。
この境界の場所を守るもの。
お前たちの旅路は、ここで一度、空へ還る」

 その瞬間、レオンとホズミの胸の奥が、何かに触れたように熱くなった。

それは懐かしい鼓動――

昔、誰かが見上げた空の記憶。
始まりの原点へと立ち戻された感覚だった。

そしてルアは、静かに翼を広げた。
紫の世界の光が彼の背から溢れ出す。

その姿は、まるで――

天と地を繋ぐ、ひとつの“道”のようだった。




セレスティア湖の紫色の光の扉を抜けた先でルアと出会った2人…
ルアの神々しさ、そして「終わりと始まりの場所」
さぁ
‼️コレからどうなるのか⁉️

わし(ムヒ)の持つnoteだけが知っている😁


次回はこちら

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