話さない私を、想像力が支えてくれる
私はもともと話し上手ではなくて、相手に自分の考えを伝えるのが得意じゃありません。
「ただ」「いやいや」「でも」「だけどさ」
こういう否定から入る言葉が続くと、息が詰まってしまう。
いつからだろう。
そんな言い回しに敏感になったのは。
思い返すと、体調を崩すきっかけになった上司が、まさにそのタイプ。
復職した部署にも同じようなベテランが何人かいて、正直やりにくかった。
そうなると、自分の意見を言う気はなくなり、言っても否定されるだけだと分かっているから、黙々と仕事をする毎日が当たり前になっていった。
今は、仕事でもプライベートでも、ほとんど自分の考えを話さない。
オフィスでは挨拶や業務上の話は別として、自分から話しかけることもない。
言わなければ否定されない。
そのラクさを知ってしまったから。
消極的でつまらない人だと思われるかもしれないけれど、ひとつだけ良いことがある。
相手の話をちゃんと受けとめられるようになったこと。
たとえ共感できなくても、その中から良いところを探す癖がついたこと。
これはあくまで私個人の感覚で、うまく説明するのは難しい。
けれど、最近は聞き役に回ることが多いという自覚はある。
いや、もしかしたら昔からかもしれない。
ショップのスタッフさんの説明に聞き入って、気づいたら買ってしまったり(泣)
旅行先でも、皆がスルーする売り場のスタッフさんに、なぜか私だけ捕まったり。
でも、そこにはストーリーがあるんです。
人が話す背景にある時間の積み重ねや、誰かの思考の交差。
そういう流れを想像してしまう。
すると、事や物の中にあるストーリーに、不思議と共感できる部分が見えてくる。
私はこれからも話し下手のままかもしれない。
でも、それを想像力が補ってくれる気がするんです。
