訪日外国人旅行(インバウンド)と越境ECの関係
日本政府観光局(JNTO)によりますと、2024年1月~12月までに日本を訪れた外国人旅行者は年間で3,686万人(前年比47.1%増、2019年比15.6%増)となり、過去最高であった2019年の3,188万人を約500万人上回り、年間過去最多となったことが2025年1月15日に発表されました。

円安の進行と「旅アト」消費を組み合わせたアプローチで、越境EC初心者でも大きな成果を得る可能性が広がっています。本記事では、訪日外客数の月別推移、国・地域別データ、そして円安の動向を解説し、越境EC初心者に最適な戦略を提案します。
1. 訪日外客数 月別推移(2017年~2024年)
桜・紅葉シーズンや夏の学校休暇など、ピークシーズンを中心に各市場が単月での過去最高を更新し、東アジアのみならず東南アジア、欧米豪・中東においても実数を増やしたことが、年間過去最高の更新に繋がりました。特に、円安の影響で日本国内の観光が世界的にお得感のある目的地として注目を集め、多くの外国人観光客が日本を訪れています。

また、2024年の外国人旅行者(訪日客)の消費額は8兆1,395億円と過去最高を記録しました。政府は、2030年に日本を訪れる外国人旅行者を6,000万人に消費額を15兆円まで大幅に引き上げる目標を掲げています。
2. 2024年 各国・地域別の内訳

国・地域別に見てみると、多い順に
①🇰🇷韓国881万人(2019年比57.9%増)、
②🇨🇳中国698万人(2019年比27.2%減)、
③🇹🇼台湾604万人(2019年比23.6%増)、
④🇺🇸米国272万人(2019年比58.1%増)、
⑤🇭🇰香港268万人(2019年比17.1%増)となりました。
東南アジアでは、多い順に
🇹🇭タイ114万人(2019年比12.9%減)、
🇵🇭フィリピン81万人(2019年比33.5%増)、
🇸🇬シンガポール69万人(2019年比40.4%増)、
🇻🇳ベトナム62万人(2019年比25.5%増)、
🇮🇩インドネシア51万人(2019年比25.4%増)、
🇲🇾マレーシア50万人(2019年比1.0%増)となりました。
3. 訪日外客数と越境ECの関係
外国人による訪日と越境ECには密接な関係があると言われている。日本貿易振興機構(JETRO)が過去に実施した訪日経験のある中国消費者へのアンケート調査では、「なぜ越境ECを使って日本の商品を購入したか?」という質問に対し、「日本に旅行をしたときに購入して気に入った製品だから」と答えた消費者が、2017年8月調査では40.4%(N=992)、2018年8月調査では21.6%(N=1,059)存在した。日本滞在時に、実際に商品に触れた経験、自分自身の目で確認できた経験、信頼できると認識した経験が起点となり、越境ECの利用が促進されていると推測できる。
(中略)
事業者へのヒアリングによると越境ECは伸びているものの、インバウンドが増えた影響は数字には出ていないとのことである。経験的にはインバウンドの増加に少し遅れて越境ECの波が来ることが多いとの意見もあり、今後インバウンドの回復が越境ECに好影響を与える可能性が期待されている。
4. 訪日外客数の増加がもたらす影響
訪日観光客の増加により、現地で日本の商品を購入した後、帰国後にオンラインで再購入する流れが強まっています。この「旅アト」消費は、訪日体験で得た感動や信頼感が購買行動につながるため、越境EC事業者にとって見逃せないトレンドです。例えば、和風雑貨、化粧品、伝統工芸品など、現地で手に取った商品を越境ECを通じてリピート購入するケースが増えています。
5. 円安がもたらす競争優位性
円安の恩恵で、日本の商品が他国と比べて価格競争力を持つようになっています。海外顧客にとって、日本製品は高品質でありながら、現在の為替相場を利用することでお得に購入できる魅力があります。越境EC初心者は、こうした状況を活かして「高品質×お手頃価格」というブランドイメージを打ち出すことで、信頼とリピートを獲得するチャンスです。

6. 「旅アト」と越境ECの具体的戦略
商品ページでの訪日体験の再現
越境ECサイトでは、商品説明に「訪日観光客に人気」や「日本文化体験を再現」といったメッセージを入れると効果的です。たとえば、茶道を体験した顧客に向けて、抹茶セットを提案することで購買意欲を刺激できます。多言語対応の重要性
越境EC初心者にとって、サイトの多言語対応は基本です。特に英語、中国語、韓国語は、訪日観光客の主要言語として重視すべきポイントです。レビューとSNS活用
訪日体験の思い出をシェアする顧客のレビューは、信頼性を高めます。InstagramやTikTokでのハッシュタグキャンペーンを通じて、海外での認知度を広げることも効果的です。
7. 越境EC初心者へのアドバイス
小規模からスタート
初期費用を抑え、東南アジア・台湾最大級のECモール「Shopee」やAmazon、eBayなど既存のプラットフォームを活用することで、簡単に参入可能です。商品の品質訴求
日本製品の高品質を前面に出し、写真や詳細な説明で魅力を伝えましょう。物流の工夫
海外発送における配送コストや納期の管理を徹底することで、顧客満足度を高められます。
8. 2025年インバウンド関連の主なイベント
名称:春節(旧正月)
時期:1月下旬~2月上旬
場所:中国、韓国、東南アジアなどの中華圏
名称:Expo2025 大阪・関西万博(2025年日本国際博覧会)
時期:4/13~10/13
場所:大阪・夢洲
名称:テーマパークJUNGLIA(ジャングリア)
時期:7/25~
場所:沖縄本島北部
名称:東京2025世界陸上(世界陸上競技選手権大会)
時期:9/13~21
場所:国立競技場(東京都)
9. 越境ECの未来展望
訪日観光の復調と円安の追い風により、「旅アト」消費がさらに拡大することが予想されます。越境EC初心者でも、この波に乗ることで、大きな成長を遂げる可能性があります。今こそ、訪日観光の熱気をオンライン市場に繋げる絶好のタイミングです。
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