病的なドライブ好きの日本一周記③ 鹿児島→秋田
日本一周旅行記。
11日~15日目。鹿児島県鹿屋市~秋田県能代市までの旅行記です。

4/20
11日目 ~鹿児島県鹿屋市 → 熊本県宇土市~
<3:30 鹿児島県鹿児島市>

晩飯なのか朝飯なのか。空腹時に見かけたら脊髄反射でついつい入店してしまう。24時間営業でありがとう。本当にありがとう。
<5:00 鹿児島県指宿市>
仮眠明け3時間程度で眠くなり、ここでも3時間半の仮眠を取った。眠気には忠実に従っているので、一度の睡眠時間が短くても寝不足にはならないという奇妙な感覚。小刻みながらもしっかり眠っているので、体力も小刻みに回復する。故に深くは疲れないのだ。疲れるのは精神面。今日も天気が悪いのだ。
ちなみに指宿って書いて「いぶすき」 と読むそうだ。面白い。
この辺で道に迷い、通りがかったおじさんに道を尋ねた。信じられないくらい色黒であった。漁師さんなのだろうが、やはり北海道に比べて日差しが強いのだろうか。やはり旅人だと名乗ると、とても親切に教えてくれる。ありがたい。
<10:00 鹿児島県南九州市>
細い海沿いの道を走行中。あまりに安全運転過ぎる車の後ろについてしまい、イライラ。
そういえば走行距離が既に5000kmを超えている。念の為にオイル交換をしておこうと思いつき、一旦落ち着く為にも小さなガソリンスタンドへ。オイル交換を頼むと、なぜか店員3人がかりで車中を隅々まで掃除し始めるではないか。頼んでないのに。サービスの一環なのか?助手席も後部座席も極めて散らかっていたので恥ずかしかった。
事務所の前に犬小屋があり、丸っこい犬が居たので弄って時間潰し。一向に終わる気配が無いので事務所に入ると、極々一般的な机や椅子の他にボロボロのソファーが。まさか客用では…?と綺麗な方の椅子に腰掛けると、事務所の中を不細工な猫が往来。当たり前のようにボロボロのソファーに鎮座し、目を閉じる猫。何このガスステーション。九州って、こんな?
店内で流れていた九州のテレビ番組を珍しそうに眺めつつ、30分後に車が引き渡された。後部座席に脱ぎ捨てられたフリース等がキッチリ畳んであったのには驚いた。そこまでするかね。請求額がオイル交換にしては少々お高いのが気になったが。掃除代も入ってるんじゃあなかろうな。
ともあれ、ピカピカになった愛車で再び走り始めた。これも旅の思い出か。
<12:00 鹿児島県串木野市付近>
そろそろ着替えも底をつき始めたわけで。正確な市名を失念してしまったが、ここいらでコインランドリーに立ち寄った。

写真を載せるまでも無いかもしれないが、人生初のコインランドリーなので記念に。知ってた?靴を洗う洗濯機とかあるんだぜ!知らなかった。注意書きをよく読めばどぉって事はなかった。楽勝だ。
しかし洗濯物の量がそこそこ溜まっており、すべての乾燥が終わるまで1時間半もかかってしまった。これも旅の思い出だ。
<15:00 鹿児島県阿久根市>
眠くなったので1時間半ほど仮眠。ニキビの原因菌と同じ名前の市だ。面白い。
<21:00 熊本県熊本市>

本日のディナーは勿論牛丼。一向に飽きない不思議。
<1:00 熊本県宇土市>
風景の写真が一切無い事からも推し量るのは容易だろう。今日はまたしても曇りの一日であった。明日は晴れてくれ、と願いつつ1時間ほど仮眠。
11日目終了。
ここまでの走行距離、5750km前後。(メモ紛失)
4/21
12日目 ~熊本県宇土市 → 佐賀県唐津市~
<5:00 長崎県長崎市>
仮眠明け、雲仙普賢岳の麓をぐるりと回って長崎市へ。

ちょいと判り辛いが、吉野家。長崎の街中にて。駐車場が無かったので、不本意ながら今旅初のテイクアウト。愛車の中で美味しく頂いた。
この辺から「エターナル・エッグ」 に陰りが。まだまだタダ券配布期間ではあるものの、券が無くなった店舗では当然ながら券はもらえないという事態。新しく刷ってくれ。
そんな悲劇的な長崎の朝。うれしい出来事が。

雨曇り続きだった空に隙間が開き、朝日が!青空が!
残念ながら太陽が昇りきるのを待たずに分厚い雲が流れてきて、朝日を覆い隠してしまったのだが。またぞろ世界は灰色に包まれた。本当に辛い。
辛くなったので3時間ほど不貞寝。起きたらもっと天気悪くなってた。もう好きにしてくれ。
それでも気温が高めだったのが救いであった。本州四国と思いのほか寒く、九州に入っても結局平均気温は低い方だったので、この辺でやっと「南に来た」 という気がした。長崎の街自体はやはり「THE港街」 と言う感じで、我が町釧路と雰囲気が似ており居心地が良かった。
<11:30 長崎県西海市 七ツ釜鍾乳洞>
今旅2度目。岩手県の龍泉洞以来、実に10日ぶりの観光である。しかもまた鍾乳洞。山道をノロノロ走っていると、ロードサインに「鍾乳洞」 の文字が。フラフラと立ち寄ってみた。※別に鍾乳洞マニアではない。
平日の午前中なので、客は私のほかに老夫婦が一組のみ。気になったのが気の弱そうな受付の若い女性。日本人顔なのに目が青く、髪が茶色だった。オランダやらキリシタンやら長崎にはそんなイメージがあるので、勝手にハーフなのだと決め付けた。カラーコンタクトに脱色だったら夢も希望も無いが。
そんな鍾乳洞の中はこんな感じだった。


自分で撮った写真にもかかわらず、上下がわからないものが多数。なんせ岩だらけで。その中でもかろうじて天地の区別がつくものが上の写真。狭く、寒く、薄暗かった。


流石鍾乳洞。階段の手摺も最早洞窟の一部になりつつあった。右は出口付近に居た特大のゲジ。面白いが、インパクトは龍泉洞に一歩及ばないかも。
<14:00 長崎県佐世保市付近>
この辺で温泉に入ったり、土産を買ったり、3時間ほど仮眠を取ったり色々。家族親戚友人へ、お茶だの酒だの塩だの日持ちしそうな物を適当に見繕って購入。
ふと「佐世保バーガー」 と言う名産品(?)がある事を思い出したが、どこで食べて良いかわからないので諦めた。
<23:30 佐賀県唐津市>
夜は景色を観ることができないので、雨を突っ切りながら走りに集中。九州脱出を目前に控え、日付が変わる頃に力尽きて就寝。1時間半ほど仮眠。
12日目終了。
ここまでの走行距離、6192km。
4/22
13日目 ~佐賀県唐津市 → 京都府宮津市~
<2:00 福岡県福岡市>
仮眠明け。

「寝ても覚めても」 という言葉がこれほどしっくりくるとは。雨、雨、雨。ずーっと雨。祈るような気持ちで、手ぬぐいを用いたテルテル坊主を作成。頼むから晴れてくれ。
ところで、博多と言えば?
豚骨?否。

牛丼である。こちらも「寝ても覚めても」 の好例だ。
<5:00 山口県下関市>
雨の中、何の感慨も無く九州一周完遂。
九州滞在時間、3日と10時間30分。信じられるかい、この間一度も太陽を拝んでないんだぜ。九州に太陽は昇らないらしい。
ここから本州一周に戻り、日本海側を北上だ。と息巻いても眠気には敵わず。本州走行開始1時間であっさり眠くなり、3時間ほど仮眠。
<16:00 島根県出雲市>
やはり日本海側は歩みが面白いほど速い。これで晴れてりゃあ文句無いのに。道すがら海の写真を撮ったりしていたのだが―
目を引く風景というのはいかなる場合でも目を引くようで。前回本州一周した時にも同じ場所で写真を撮っていた事に帰ってきてから気づいた。


上が日本一周時。下が本州一周時。下の時は朝方で、空も晴れており気持ちが良かったのを今でもはっきり覚えている。
休憩がてら1時間半ほど仮眠など。
<19:30 鳥取県鳥取砂丘>
本州一周した時、一番印象深かったのが鳥取砂丘であった。今回も是非立ち寄るつもりでいたのだが、残念ながら日没後となってしまった。しかも小雨の降る中。私の心を魅了して止まなかった砂丘。人なんぞ居るわけもなく、静寂と闇に包まれていた。数歩足を踏み入れるだけで精一杯。冗談抜きで戻れなくなる。
そんな砂丘の写真はこんな。


上は今回、下は前回。非道い。非道すぎる。実に残念だ。

辛いので牛丼など食して己を鼓舞。美味しい。
<23:00 兵庫県豊岡市>
夜通し走るということは、給油のタイミングは非常に重要である。ましてや見知らぬ街。都合良くセルフが見つかるかどうかもわからないのだから。だもんで日没前後になるべく給油しておくように心がけているのだが、この日はうっかり忘れてしまい、深夜にガスの残量が危機的状況に陥るという凡ミス。
最悪の場合は朝まで足止めになるが、それは嫌なのでセルフを探す為にコンビニ当で聴き込みを開始。コンビニのおばちゃんの非常に丁寧ながら非常にわかりづらい説明を受け「このへんの警察署の近くにセルフがある。」 という情報を入手。少々回り道ながら警察署を目指し、近くにそれと思しきセルフを発見するも閉店してた。セルフが店閉めんなよ!!
最後の手段。警察署にて聴き込みである。
「すみませ~ん…」 と署内に入ると、中にいた屈強な男等が全員こちらを観る。署内は静かすぎるほど静かで、無論皆警官だし妙な圧迫感があった。「そこのセルフは23時で閉まるから、一歩遅かったな。」 とはポリスの弁。ちなみに関西弁だった。近くに別の開いてるセルフは無いかと尋ねると、「隣町まで無い。川沿いの道に出て、川を上って行くと良い。」 との事。そこまでは15km程度。なんとか行けそうだったので仕方なく行ってみる事にした。
礼を述べつつ警察署を出発。まずは川を目指して走ったのだが、1分と走らないうちにセルフ発見。
!?
警察署の目と鼻の先にあるじゃん。なんでここを教えてくれなかったの?おそらくコンビニのおばちゃんが教えてくれたのはここだったのだ。しかし、あの警官たちは誰一人としてここの存在を知らなかったのだろうか。それともただの意地悪?
結果オーライなのだが、なんとなく釈然としない。
<1:30 京都府宮津市>
眠くなったので1時間半ほど仮眠。
13日目終了。
ここまでの走行距離、6989km。
4/23
14日目 ~京都府宮津市 → 石川県羽咋市~
<4:00 京都府舞鶴市付近>
仮眠明け。1時間ほど走ったところで再度眠くなり、3時間半ほど仮眠。重ね重ね言うが、眠くなったらTPOをわきまえずに寝るのが一人旅の鉄則だ。前回は京都の中心部を通過したが、今回は頭の上を掠める感じで通過。
<9:00 福井県敦賀市>

至福の牛丼タイム。大概店の外にはコカコーラの自販機があり、食後にコーラをあおりながら出発するのがセオリーだが時折コカコーラ以外の自販機があったりするから冴えない。一般常識だろうが。
<10:30 福井県越前町>
温泉施設を探し求め、ようやく発見して中に入ってみて驚愕。どうも老人ホームの浴場を一般開放しているタイプの珍しい入浴施設だった。でもまぁ汗を流せるなら何だって良い。他を探すのも面倒だったし。ご老人ばかりなので私だけ妙に浮いている気がしてならなかったが、ピチピチの肢体をクネらせつつ颯爽と浴場へ。大きめの湯船がひとつと洗い場が六つか七つか。実に簡素な風呂であったが疲れを癒すには充分だった。
ご隠居に混じって1時間ほど入浴。
海沿いの狭い道が続いており、少々走りづらさを感じながら歩みを進めていたのだが崖崩れがあったとかで、途中大きく迂回せざるを得なかった。
<16:00 石川県金沢市>

雨雲を吹き飛ばせ、私の牛丼。私の祈祷が通じたのか、夕方前から青空が!

ただの空と嘲るなかれ。実に5日ぶりのサンシャインに、車内で奇声を発しつつ喜んだ。ハレルヤ!!!嗚呼、神よ感謝します!
テンションが上がりすぎて道を大幅に間違え、海に沈む夕日を拝む事ができなかった。
言い訳ではないが。所持していた地図が大雑把過ぎるので、一度本筋から外れると復帰するのに一苦労なのだ。そんな時は、やはり人に聴くに限る。これも一人旅の鉄則である。
<23:00 石川県羽咋市>
明日の好天候を祈りつつ、就寝。3時間ほど眠った。
14日目終了。
ここまでの走行距離、7581km。
4/24
15日目 ~石川県羽咋市 → 秋田県能代市~
<2:00 石川県羽咋市>
仮眠明け。闇夜に紛れて出発。
やはり日本海側は交通量が格段に減り、しかも深夜なので歩みも速い。惜しむらくは景色が拝めないことだ。昼間だとさぞ綺麗なのだろう、という海沿いの道を快走。次第に青みを帯びてくる空。モコモコとした雲が姿を現し始めた。
ひとり色めき立つ私。

晴れの予感…。神よ、どうか私に日の光を。青空を夢見つつ、スルメをかじりながらひたすら走り続けた。
<6:00 新潟県柏崎市>

きたきたきたきたきたきたきたきたーーー!! 嬉しくて空の写真ばかり何枚も何枚も撮ってしまった。その一枚。朝日!サンライズ!神よ感謝します! テンション上昇の勢いで海へ。まぁ「海へ」 というか海沿いしか走ってないんだけど。

はぁ~~。惚れ惚れする。青い空、青い海。紫色の次に好きな色は青かもしれない。岩場等を練り歩いて水生生物を観察。大体海草やら藻やらゴミばかりだが。テンションがあがったついでに地球に落書き。

人知れず心情を吐露し、スガスガしい気持ちになったら眠くなったので2時間半ほど仮眠。
<12:00 新潟県新潟市>

新潟市はとても大きな街だった。案の定吉野家があったぜ。天気も良いのでコーラを飲みながら散らかった車の中を掃除したり。
新潟は大きな街過ぎて道が混んでいたのが少々辛かった。昼時だったし。以前の本州一周時と同じコースを走っていたつもりだったのだが、どうも違う道を走ってしまう事が多々あった。特に新潟近辺は綺麗な温泉施設やら景色の綺麗な道路があったはずなのに、まったく見当たらず。
変だな。
ちなみに全国津々浦々20件目の吉野家ね。我ながら熱烈な吉野家愛に感心する。
<14:00 新潟県村上市付近>

旅の前半、茨城県ですれ違った桜前線。今度は新潟県で追いついた。そんな新潟の海を再び堪能。あまりに綺麗なので停車せざるを得なかった。

美しい。
目の粗い砂浜が足の裏に心地良く、素足でウロウロしつつ水生生物を観察したり、海を眺めたり。海は良い。心が洗われるようだ。
ここから暫く左手にはこのような景色が続いており、最高のドライブ条件下で走る事ができた。
<17:00 秋田県象潟町>
道すがら、「展望露天風呂」 なる温泉施設を発見。道の駅に併設しており少々混みあっていたが、疲れも取りたかったので入店。そんな温泉は建物の4階にあり、展望の名を冠するだけの事はあった。日本海に沈みゆく夕日を拝みながらゆっくり体を休めた。
私はサウナが好きなのだが、旅の最中はサウナには入らない事にしている。めちゃんこ疲れるからだ。しかしここへ来て初めてサウナを利用。それも念の為に1度か2度サウナ~水風呂間を往復する程度に留めておいたが。
ゴールも見えてきた。コーラをグビリとあおり、北上再開。
<20:00 秋田県秋田市>
空腹。結構大きな街だったので吉野家を探すも、まったく見つからず。ガソリンスタンドにて給油し、ついでに店員に「この辺に吉野家ってあります?」 と質問。無情にも応えは「NO」 であった。給油中に車内で待機していると、ほんのわずかに開いていた車窓の隙間から店員の会話が聴こえてきた。
「この人、なんで吉野家探してるんだろ」
「すき屋じゃ駄目なのかな」
「単に吉野家好きなだけじゃね」
「(ナンバープレートを観て)…釧路って。え?北海道から来てんの!?」
「全国吉野家めぐりだったりして (笑) 」
丸聴こえだよ。しかも図星だよ。
そんな店員のひとりが料金を徴収しに来た際「旅行中ですか?まさか全国の吉野家回ってるんですか?」 なんて冗談めかして尋ねてきた。
「いかにも。」 と胸を張って答えたかったが、話が長くなりそうだったので「ただの吉野家好き」 と言うことにしておいた。
しかしここの店員も妙に気さくな人物で、結局長々と話してしまった。
「実は俺の兄貴も今チャリで日本一周中なんすよー」
「じゃあどっかですれ違ったかもしれませんね」
なんて小粋なトークを弾ませたり。私が空腹だと言うことを知ると食事処の情報を教えてくれ、元気良く送り出してくれた。済まないが、吉野家以外で食事するつもりは無いんだ。
やはりガソリンスタンドの店員はこちらが旅行者だとわかるとやけに親密な態度で接してくれる。私にとってはこれが唯一の旅のふれあい。感謝する。
<21:00 秋田県男鹿半島付近>
少々道に迷い、コンビニにて道を尋ねたり。これが秋田の訛りなのか。先のガソリンスタンドの店員も然り、どうにもヤンキーっぽいしゃべり方に聴こえる不思議。
男鹿半島に突入するも、これが難所も難所。これが国道か?と疑いたくなるような小さい道の連続で分岐も多く、青看板はおろか国道を記す標識も極めて乏しい。薄暗く、夜も遅いので開いている店も無ければ最終手段である民家のチャイムを鳴らして道を尋ねることもできず。手元にある大雑把な地図の限界を感じた。私が今走るべき国道と思しき道を走り、左手側に存在するであろう海を目印にしつつ手探りで進みやっとわかりやすい道路へ抜けることができた。
夜間走行中に道に迷うと怖いわ。良い地図買おう、マジに。
<22:30 秋田県能代市>
迷走と空腹により心底疲れ果て、3時間ほど仮眠。
15日目終了。
ここまでの走行距離、8230km。
続く。
