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【ポケカ大会】オポネントってなぁに??

どうも! TK無名です!
プレイヤーかつジャッジの、ポケモンというコンテンツ自体が大好きな一般人です。推しはフライゴン。
Twitterはこれ→https://twitter.com/mumei_no

今回はタイトル通り「オポネントってなぁに??」って人向けに、改めてスイスドローのオポネント計算のお勉強をしてみようという記事です。
僕は普段から自主大会をよく開いているのですが、そこで初めて大会形式に触れたという方もいらっしゃるので、そういう方に届けばよいなと思っています。

また、ある程度大会参加してる人でも「オポ高いからトナメ行けたわ~」とか「両者敗北よりは投了したほうが自分にとっても都合が良い」とか「さっきの対戦相手がドロップしたからオポが下がった」とか、ぼんやりした知識で言った(聞いた)けどその理屈までは理解していないって方いませんか?
そんな方も一緒に知識を深めていきましょう!

なおポケカ公式大会で主に用いられる「TCGマイスター」というツールを元に説明するので、他ツールでは多少勝手が異なることもあります。また同ツールでも順位決定に使う数値をいくつか設定で変えられるのですが、ここでは自分や途中に出てくる知り合いの出た店舗のシティリーグにて使用されていた値に絞って記載します。他大会では同じことが言えないかもしれないので、ご承知おきください。


1.そもそも「オポネント」ってなによ

オポネント(opponent)は「対戦相手」を意味する語です。
ただよくTCGプレイヤーの会話に出てくるオポネント(略して「オポ」とも)は対戦相手自体を指しているわけではなく、順位決定に使う以下の4つの値のうち、②オポネントマッチウィンパーセンテージのことを指しています。

① 累計得点
② オポネントマッチウィンパーセンテージ(OMW%)
③ 勝手累点
④ 平均オポネントマッチウィンパーセンテージ(平均OMW%)

現実には「オポ低くてトナメ逃したわ」というように会話で使ってるので、その文脈上では②~④の全てを指しているとも言えますね。
なおこれらは全て「対戦相手がいかに強かったか」を表す数値です。
次の章でTCGマイスターの表を参照しつつ、それぞれの値の内容を見ていきましょう。


2.成績表を元にそれぞれの値の意味を見てみよう

では各項目の説明です。見慣れてる人は見慣れている、TCGマイスターの緑の表を見てみましょう。

シティリーグでは緑。CLでは違う色だったり。

① 累計得点

そのプレイヤーの勝ち点。勝ち数×3点の値。
2回戦以降はこの得点が同じプレイヤー同士がマッチングすることになります。なお同じ得点を持つプレイヤーの人数が奇数の場合、異なる得点を持つプレイヤーがマッチングすることもあります(両者の得点が平坦でなく高低差があるので通称「階段」と呼ばれる状態)。

そしてスイスドローではこれが同率のプレイヤーが複数人に渡ることになるので、以降の値を参照して順位を決定する必要が生じます。


② OMW%

対戦相手の勝率の平均。例えば予選4回戦で自分の戦った相手の戦績がそれぞれ4-0、2-2、2-2、1-3だったとします。するとOMW%は以下のように計算できます。

 (100 + 50 + 50 + 25)/ 4 ≓ 56%

ただしポケモンカードでは順位計算の際、独自の計算方法にて順位決定をすることがあります。例えばTCGマイスターでオポネント計算をする際、勝率33%未満の勝率を33%として扱うという特殊なルールが設定でき、大会においてもそれを適用する場合があります。
対戦結果表の下位の方々のOMW%を見ると「33」となっていることがありませんか?
その方は4回戦中、4回とも1-3以下の方とあたったパターンであると考えられます。
ではこの特殊ルールを適用していた場合に当てはめて上記の式を計算し直してみます。

 (100 + 50 + 50 + 33)/ 4 ≓ 58%

ということで、今回の場合OMW%は「58%」であると導き出せました。
つまり「より強い相手と対戦してたらこの値が高い!」ってことです。
とってもシンプル!


③ 勝手累点

自分が勝利した対戦相手の累計得点の合計。例えば自分の最終戦績が2-2であり、かつ自分が勝利した相手の最終戦績が3-1と2-2だったとしましょう。
すると勝手累点は、

 3 × 3 + 3 × 2 = 15

ということで、「15」ということになります。OMW%と違い、自分が敗北した相手の得点分は加算されていないことがわかるかと思います。
つまり「より強い相手に勝っていたらこの値が高い!」ってことです。
これもとってもシンプル!!


④ 平均OMW%

対戦相手のOMW%の平均。いうなれば対戦相手の対戦相手を参照する値なので、オポオポという略し方もされています。

つまり「より強い人と対戦していた人と対戦していたらこの値が高い!」ってことです。
うん、これもとってもシンプル!!!


⑤ 順位

最終順位を決定方法するためには以上の項目を次の優先順で見ていきます。

 累計得点 > OMW% > 勝手累点 > 平均OMW%

累計得点が同じならOMW%を、OMW%まで一緒なら勝手累点を、勝手累点まで一緒なら平均OMW%を……といった具合に比較し、高い値を持っている人が高い順位となります。
なおこの設定もTCGマイスターにて変更可能であり、必ずしも公式戦はこのルールであるというわけではないです。最後の成績表の左から並んでる順に優先されているんだな~と思ってください。

そしてなんとなくわかるかと思いますが、平均OMW%まで参照すれば完全に同率順位になることはそんなに多くないです。かなりのレアケースです。

……と、言ったものの過去に平均OMW%まで完全同率の人が2人というシティリーグを、選手側で参加したときに見たことがあります(自分は予選落ち)。ちなみにそのシティリーグ、8位までトナメ上がりだったのによりによってその2人は同率8位でした。確かその日はトナメ上がりをジャンケンで決めていたと思います。


3.よく言われているあの話はなに? 真実なの?

オポネント計算についてはTCGプレイヤー間でもよく言われている話があります。それが真実なのかどうか、これまでに勉強してきた知識を元に見ていきましょう。


① 「両者敗北するよりは投了したほうがオポが高くなる」

両者敗北した場合、お互いの勝率はそれぞれ1敗分だけ下がることになります。対戦相手がそれ以外の試合を全勝しても3-1、最大でも75%です。

自分から投了して対戦相手に勝ってもらった場合はどうでしょう。そうすれば対戦相手の最大戦績は4-0、勝率は100%となり、対戦相手の勝率を元に計算するOMW%で非常に有利に働きます。

よってこの話は真であるといえるでしょう。


② 「対戦相手がドロップしたからオポが下がった」

ドロップとは次回以降の対戦に参加しないことです。
例えばCLでは3敗すると強制ドロップとなり、以降の対戦には参加できません。
一方シティリーグでは強制ドロップがなく、何敗しても予選の最終戦まで参加することができます。ただ自主的にドロップの旨を伝えることで、途中で予選を終えることもできます。

見出しの言葉は主にシティリーグで聞かれることかと思います。
ドロップをすることで以降の対戦でも勝利することがなくなり、その対戦相手のOMW%は低くなってしまいます。その意味では真といえますね。

ただし先述した特殊なルール、覚えているでしょうか?
そうです、OMW%を計算する上では勝率33%未満の勝率を33%として扱うことがあるのです。

もしその特殊ルールが適用されているケースを考えると……

例えば予選4回戦のシティリーグ、0-3した時点で「今日はもうポケカをする気分じゃないな」と、ドロップを考えている人がいたとしましょう。
その人の勝率はドロップした場合としなかった場合で、次のようになります。

 ドロップした場合:最終戦績0-3なので0%
 ドロップしなかった場合:最高でも1-3なので25%

お気づきかと思いますが、どちらの場合でも勝率33%未満なのです。よってOMW%の計算の際には勝率33%として扱われます。つまりドロップしてもしなくても全く同じ結果なのです。
このケースにおいては「対戦相手がドロップしたからオポが下がった」は真ではないということがわかるかと思います。


③「階段を踏んだからオポが高くなった/低くなった」

スイスドローでは同じ得点同士のプレイヤーがマッチングするようになっていますが、同じ得点のプレイヤーが奇数人数いる場合、どうしても他の得点持ちのプレイヤーとマッチングすることがあります。
これを得点差がある状況=平坦ではなく高低差があるので「階段」と呼んでいるのは先述した通りです。

そして階段の上側(得点の高い側)から見ると、対戦相手の勝率は、他の同得点プレイヤーの対戦相手より低いということになるので、オポは基本低くなります。
また逆もしかりで、下側(得点の低い側)から見れば対戦相手の勝率は周囲のプレイヤーより高くなり、オポも同様に高くなるわけです。
よってこの言葉は真ということができます。

なおオポの話からは脱線しますが……、

せっかく「階段」という言葉が出てきたので「階段が崩れる」という言葉についても書いておきます。
(自分が初めて「階段」という言葉を耳にしたときは、この言葉含めて意味がわかっていなかったので……)

これは得点の低い側のプレイヤーが、得点の高い側のプレイヤーに勝利することを指しています。
この現象が何を引き起こすのかというと、予選の回数が変わる可能性があります
大会のルールによりますが、シティリーグを例に見てみましょう。

2024年7月追記:
チャンピオンシップシリーズ2024のシーズン3から全勝者1名になるまで、シーズン4から全勝者の数にかかわらず固定の対戦数を実施するよう、ルールが変更されました。
以下の記述はシーズン2までの内容で書いているため、現在のシティリーグのルールに当てはめることができません。
参考程度にとどめてお読みください。

シティリーグの予選は決まった回戦数をこなすのではなく、「全勝者が2名になった時点」で予選が終了します。
そして全勝者は基本的に毎試合半分ずつになっていくはずです。例えばシティリーグで24名の参加者が来た場合、全勝者は次のように推移します。

 1回戦終了:12名
 2回戦終了:6名
 3回戦終了:3名
 4回戦終了:2名(予選終了)

見て分かるかと思いますが、この推移は常に全勝者が多いパターンをとっています。例えば3回戦終了時点で全勝者は3名なので、4回戦では3-0 vs 2-1の階段になっている卓が1つ発生しているはずです。
なおその階段が崩れた場合は全勝者1名となりますが、4回戦で終了することは変わりません。
では次に、2回戦の全勝者卓で両者敗北が1つ発生した場合を考えてみましょう。

 1回戦終了:12名
 2回戦終了:5名(両者敗北により1名減)
 3回戦終了:3名
 4回戦終了:2名(予選終了)

おや、2回戦時点で全勝者が5名と奇数になっています。ということは3回戦で2-0 vs 1-1の階段が1つ発生しているはずですね。
試しにこの階段を崩してみましょう。

 1回戦終了:12名
 2回戦終了:5名(両者敗北により1名減)
 3回戦終了:2名(階段が崩れたので1名減)

3回戦時点で全勝者が2名になりました。ということはシティリーグの規定に則り、この大会の予選は3回戦で終了となります。はい、従来予定していた回戦から1回分だけ減ってしまったことがわかると思います。

「両者敗北」と「階段崩れ」は予選の回戦数の減少に直結します。
階段はプレイヤーの方ではどうしようもできませんが、両者敗北については回避可能です。なるべく回避して、多くの対戦数をこなしたいものですね。

なお僕もジャッジをしていて、予選回数が3回しかないシティリーグはそこそこの数を観測しています。


④「不戦勝はオポ計算の上で不利だ」

不戦勝って暇ですよね。25分間、なにをできるわけでもない純粋に暇な時間を過ごすことになりがちです。ではこの不戦勝はオポ計算にどのような影響をもたらすでしょうか?
実はこれツールごとに仕様が特に異なる部分なので、ここでは先述した通りTCGマイスターに限った話をさせてください。

急ですが問題です。
予選4回戦、最終的に全勝者2名となるシティリーグにおいて、「OMW%の最大値」はいくつでしょうか?

これまで勉強してきた知識を踏まえて、改めて考えてみましょう。











ヒント:階段を考えると、理論上4-0の2人とそれぞれ対戦することが可能です。











では、そろそろ回答を載せますね。









答えはこちら!


はい、正解は「92%」でした

いや全勝者2名と当たるにしろ、こんな高くなることあるか???
4-0、4-0、3-1、3-1とそれぞれ当たった場合でも(100 + 100 + 75 + 75)/ 4 ≓ 88%になるんじゃないのか???
そう思うのも無理はありません。ここで出てくるのが不戦勝です。

TCGマイスターの仕様として「不戦勝はオポ計算の集計対象外とする」というものがあります。
そして上記のOMW%が92%というバケモンみたいな値を叩き出した知り合いは、予選において次のような戦績を納めています。

 1回戦:不戦勝
 2回戦:勝利(対戦相手の最終戦績3-1)
 3回戦:敗北(対戦相手の最終戦績4-0)
 4回戦:敗北(対戦相手の最終戦績4-0)←階段卓

ここで改めてTCGマイスターの仕様に合わせてオポを計算してみましょう。

 (100 + 100 + 75)/ 3 ≓ 92%

はい、不戦勝したほうがオポが上がっていることに気づいたかと思います。

では不戦勝したほうが常に有利なのか? 実は一部そうとも言い切れない場合があります。
それはCL等の大型大会における「NO SHOWによる不戦勝」です。

NO SHOW、つまりマッチング表に名前はあるものの対戦者が対戦卓に現れない状態です。これで不戦勝となった場合、TCGマイスター上の処理では「対戦相手がいて、あなたはその対戦に勝った」という扱いになります。よって自分に1-0、いない相手に0-1の戦績がつき、そのいない対戦相手はオポ計算に含まれることになります。
そして会場に来ていない対戦相手はその後の試合でも当然勝利することがないのでどう足掻いても勝率33%未満となり、OMW%の計算で不利に働いてしまうのです。OMG。

ちなみにこれは初戦の相手が0-3ないし1-3した場合の値と一致します。まあでも確実に0-3しかしない相手と、2-3以上してくれるかもしれない相手だったら、後者と戦いたいですよね。

なお今後の運用がまた変わるかもしれませんが、直近の新潟CLにおいては参加チェックインを会場にて行ったプレイヤーのみでマッチングが組まれています。
そのためNO SHOWによる不戦勝が理論上ほぼ発生しないので、この問題はほとんど無視できるようになっています。よかった!
ジャッジ的にもNO SHOWの対応が減るのはお仕事が減って助かる!

なのでトータルすると、不戦勝がオポ計算の上で不利になることはほとんどないと思われます。
もちろん他ツールでは不戦勝をオポ計算に含めることもありえますし(実際僕がExcelマクロで自作したマッチングツールでは不戦勝をオポ計算に含めていた)、実はTCGマイスターでも設定でいじれるのかもしれません。
あくまで今まで自分や知り合いの出た大会ではそうだった、という程度に認識いただければと思います。


4.普段なにげなく触れているオポ計算を正しく理解しよう

実際のイメージを見ながらオポネントについて、軽くお話してきました。
成績表を見て、なんとなーくいっぱい数字が並んでるな~と思うのと、それぞれの数値の意味を理解しているのとでは全然違います。
特にシティリーグやCL等の真剣勝負の場では意識して見てみてください。

投了についても、これまでなんとなく有利になることは知ってたけど理屈は知らないで投了してた人は、この記事でより納得感のある投了ができるようになっているはずです。
投了するメリットをよく理解していない人がいたら、ここで得た知識をもとに説明してあげてください。

最後に、ここまで読んでいただきありがとうございました!
それではまた会う日まで。


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