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陣杏里さんが書いた「幼なじみと呪いの指輪」の感想

30年以上小説を書いて、プロを目指している陣杏里さんという方からスキをいただき、更にフォローされました。

なので、陣さんが書いた「幼なじみと呪いの指輪」という作品を少しだけですが、読みました。

https://ncode.syosetu.com/n3998ku/

で、読んだ感想を正直に書きます。正直に言うと・・・ちょっと物足りない。何かというと、もったいない。

1.最初の文章で読者を仕留めようとしていない


何が勿体ないかというと、最初の文章で読者を仕留めようとしていないのです。

この辺りの作品で一番わかりやすいのはニンジャスレイヤーの名短編、「デッド・バレット・アレステッド・ブッダ」です。

ネオサイタマで緊急事態が発生した。ブッダを逮捕したと主張する男がコケシモールに立てこもり、日本政府に対して3億円の身代金とオキナワ高飛び用のジャンボジェット機を要求したのだ。 

https://wikiwiki.jp/njslyr/%E3%80%8C%E3%83%87%E3%83%83%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%90%E3%83%AC%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%83%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%96%E3%83%83%E3%83%80%E3%80%8D

どうでしょうか。かなり続きが気になると思いませんでしたか?

これはあまりに読者を仕留めようとした極端な例ですが、ここまででなくても一撃で仕留めようとした名作は沢山あります。

姑獲鳥の夏は一撃に仕留めにかかり、見事成功しています。

どこまでもだらだらといい加減な傾斜で続いている坂道を登り詰めたところが、目指す京極堂である。
 梅雨も明けようかという夏の日差しは、あまり清々しいとは言い難い

https://www.kodansha.co.jp/book/products/0000197972

他にも例をあげると十角館の殺人でしょうか。普通なら有り得ない、突如謎の人物の心中らしきものから入るのです。

 夜の海。静寂の時。
 単調な波の音だけが、果てしない暗闇の奥から湧き出しては消える。防波堤の冷たいコンクリートに腰かけ、白い呼気に身を包みながら、彼は独りその巨大な闇と対峙してきた

https://www.kodansha.co.jp/book/products/0000204571

それで、幼なじみと呪いの指輪はどうもこの辺りがなっていないように感じました。

勇気を出して、最初の文章を短文ではなく、長文にするというテクニックを使うべきではないでしょうか?

2.30年小説を書き続けた時点で才能がある


一方で、「流石30年ずっと書き続けたことはある」とも感じました。文章の基礎がしっかりしています。何より所謂「なろう系のテンプレ」に頼っていないところが魅力的です。作者自身の中身がはっきりしています。

だから、何かヒット作品と自身の作品を交互に比較して、そのヒット作の要素を取り入れるとか、後もう一押しあれば名作を書けると思うのですが・・・。これは作者の考えもありますから、一概には言えません。

個人的に異世界ファンタジーが好きなら異世界でミステリーを行う、所謂特殊設定ミステリはどうでしょうか?あれは難易度こそ高いですが、異世界ファンタジーの中で興味を読者にひかせやすいジャンルの一つです。

3.NoteやKindleで自費出版にすべきか、賞に送り続けるべきか


最後にNoteやKindleで自費出版にすべきか、電撃文庫などの賞に送り続けるべきなのか、考えたのですが、「出版社を信用できるのなら賞、信用できないなら自費出版」がいいと思いました。

私個人の考えとしては出版社は全体的に信用できないし、何より魔女の旅々みたいに自分の力だけで勝負してアニメ化まで成功した人もいるのでNoteやKindleで自費出版で勝負にかかるべきだと思うのですが、これは陣さんの考え方次第ですので何とも言えません。