【ああ、京都人】懐かしいおばあちゃんの味✿ふなやき✿素朴なおやつ
子どもの頃、おばあちゃんが焼いてくれた「ふなやき」。小麦粉と黒砂糖だけで作れる素朴なおやつです。春祭りで「懐かしい」と人気を集めた庶民の味を、歴史とともにご紹介します。
【ああ、京都人】懐かしいおばあちゃんの味✿ふなやき✿素朴なおやつ
✿おばあちゃんのおやつ「ふなやき」✿
子どもの頃、おばあちゃんが焼いてくれた「ふなやき」。

小柄な祖母が、七輪で火をいこして、祖母専用の小さなフライパンを出すと、わくわくしたものです。
「ふなやきを作ってくれるんやろうか?」と。
ふなやきは、小麦粉に少しの塩を加えて溶いた生地を焼き、真ん中に刻んだ黒砂糖をのせて両端を折りたたむ、とてもシンプルなおやつでした。


ふなやきは、おやつとして単独で作ることもありましたが、多くはお好み焼きの最後に、粉が余ったときや、ふなやき用に粉をといたりして、作りました。
祖母は、根っからの京女で、あまったお好み焼きの粉を無駄にしない、そんな京都人らしい倹約の精神が、祖母にはあったのかもしれません。
✿春祭りで人気だった「ふなやき」✿
10年ほど前、実家の地域の春祭りで「ふなやき」を売ったことがありました。1個100円ということもあってか、とてもよく売れました。

特に年配の方々が「懐かしいなぁ、砂糖巻きや」と言って次々と買ってくださったのを覚えています。ふなやきは「砂糖巻き(さとまき)」とも呼ばれていたようです。
春祭りの見学に来られていた市会議員さんは、自分のブログに「今日一番印象に残ったのは黒砂糖のクレープ! 目新しくて美味しかった」と書いてくださいました。
知らない人には、ふなやきは目新しいクレープのように映るのかもしれませんね。
✿ふなやきの由来✿
私は長い間、ふなやきは下京のごく一部だけのおやつだと思っていました。けれど調べてみると、「ふなやき」(砂糖巻き)は、近畿圏では明治初期から食べられていたそうです。
砂糖が薬として用いられていた頃、薬種商の町である大阪の道修町が、専売的に砂糖を扱っており、大阪周辺の府県には砂糖が流通しやすかったことが背景にあるのかもしれません。
お砂糖が薬から嗜好品へと広がっていく、その歴史の中で「庶民のおやつ」が生まれたのだと思うと、とても興味深いです。
✿ふなやきレシピのご紹介✿
作り方は本当に簡単で、粉と黒砂糖さえあればすぐにできます。熱と生地の水分で黒砂糖がとけて、黒蜜のように広がり、少し塩気のある生地と合ってなかなか美味しいのです。
詳しい作り方は、以前私が楽天レシピに投稿したページに載せていますので、よければご覧ください。
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今は、家族も少ないので自宅でお好み焼きをする機会も減り、ふなやきは実家の春祭りで食べて以来、ぜんぜん口にしていません。
でも、作るのはとっても簡単だし、素朴で懐かしい味がします。おばあちゃんを思い出しながら、また作ってみようかしら。

(【ああ、京都人】懐かしいおばあちゃんの味✿ふなやき✿素朴なおやつ:村川久夢)
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