【ショートショート】パンバーテンダー【#爪毛の挑戦状】
「何にされますか?」
「マスターに任せてもいいかしら」
とあるバーで交わされる会話。
だがこのバーは少し風変りだ。
「どうぞ、カレーパンです」
カクテルグラスに乗せられて出てきたのはカレーパン。
しかし客は満足げに頷く。
「彼ったらまた浮気してたのよ。もう5回目だわ」
そう言ってもぐもぐとカレーパンを食べる。
「どうぞ、メロンパンです」
次のカクテルグラスにはメロンパンだ。
「最初はあたしにあんなにメロメロだったのに」
そう言ってもぐもぐとメロンパンを。
「どうぞ、食パンです」
カクテルグラスに食パン。
「ショックだったわ」
もぐもぐと食パン。
「どうぞ、サンドイッチです」
カクテルグラスにサンドイッチ。
「仏の顔も三度までって知らないのかしら」
もぐもぐサンドイッチ。
口の中いっぱいにパンを頬張りながら言った。
「さすがマスター、私の気持ちを組んでくれる」
マスターは微笑むと、
「どうぞ、水です」
水を差し出した。
「ふふ……結局、水に流しちゃうのよね」
(408文字)
✒あとがき
読んで下さってありがとうございます!
こちらの企画のお題で書かせて頂きました!
カクテルグラスに乗せるならメロンパンかなぁ。
ちなみに米派です。
