20260806
8月6日。
ここ数日都内は涼しかったので油断していたが、この日はけっこう暑かった。秋になるのか暑さが続くのか、いい加減はっきりしてほしい。
この日の現場は映画館・シネマート新宿。
ここで2001年に公開された、橋口亮輔監督の『ハッシュ!』が4Kリマスターでリバイバル上映するということで、足を運んできた。

同じビルにスシローが入っているので、入場時間まで寿司をたらふく食べる。寿司を前にするとダイエット中だということも忘れて、無我夢中で食べてしまう。恐るべし我が食欲。次の日からの節制を心に誓って、スシローを後にした。
この日の上映回は、上映後に橋口亮輔監督とキャストの秋野暢子と光石研が登壇してトークショーを行うということで、会場には平日夜にも関わらずたくさんの人が来ているな、という印象。
『ハッシュ!』という映画の存在はだいぶ前から知っていて、DVDをレンタルしたことがあるのだが、タイミングが合わずに今まで観ていなかった。
でも頭の片隅には常にあった作品だったので、今回劇場のスクリーンで観られるということで、これを逃すわけにはいかない!と早々に席をおさえたのだ。
メインとなるのは田辺誠一と高橋和也のゲイカップル。
そこにひょんなことから人生を諦めかけているやさぐれた女・片岡礼子が登場し、ゲイカップルに子供を産みたい!と懇願するというお話。
今や精子提供という話も不思議ではないが、これは25年も前の映画だ。2001年にこの設定で映画を作ることの凄さを考えると、監督には頭が下がる思いがする。
上映後のトークショー時、秋野暢子が「ようやく時代がこの映画に追いつきましたね」と言っていたが、まさに!という感じで。
ゲイとして生きるうえでは、子どもを持つことや家族を作るということを諦めざるを得ないという固定観念を、この映画は見事に覆してくれている。
劇中に片岡礼子がゲイの田辺誠一に向かって「父親になれる目をしている」と言ったのが印象的だった。
別にゲイだからって、家族や子供を諦めなくていいんだ!と、昨今多様性が叫ばれるようになってようやく思い始めたことを、この映画では25年前に提示しているという驚きがある。
2026年公開の映画と言ってもおかしくない内容だが、劇中には今は亡き斉藤洋介や、深浦加奈子が出演していて、たしかに25年前の映画なんだなぁ、とちょっと切ない気持ちになる。
そして当たり前だけど、みんな演技が上手い。
ゲイカップルの家族が部屋に集まるシーンがあるのだが、内容的にはすごくシリアスなのに、高橋和也の母役で出演している冨士眞奈美が良い感じに面白おかしくシリアスな空気を中和してくれていて、そのバランス感覚が絶妙でかなりツボだったな。
鑑賞後の気分も良く、これは色んな人に自信を持って薦められる作品だと思う。
上映後に登壇した橋口亮輔監督と、秋野暢子と光石研。
御三方も25年ぶりに『ハッシュ!』を観たそうで、懐かしがっていたり、撮影当時のエピソードをたくさん話してくれて、楽しい時間だったな。

同じ橋口亮輔監督の『ぐるりのこと。』もリマスターで上映されているみたいなので、こちらもタイミングが合えば観に行きたいな、と思う。
