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ICT Core Content 2017 Month5 第9回|インターマーケット分析の使い方




この動画について

📺 元動画: https://youtu.be/4i_hnoEk6lw?si=ThMwtYAodK5OS5aA

ICT Monthly Mentorship 2017年1月 長期分析編 第9回(Lesson 3)


「How To Use Intermarket Analysis」というテーマ。今回はチャートを使わない、純粋に概念的な回だ。ICT自身「退屈だが有用な情報」と前置きしている通り、債券・コモディティ・株式・通貨という4つの市場グループがどう関係し合っているかを、体系的に整理していく。


ポイント①|インターマーケット分析の4大グループ

世界の市場は互いに直結している、という前提から始まる。

  • 債券・金利市場

  • コモディティ市場

  • 株式市場

  • 通貨市場

この4つは密接に関連しているが、「債券が5ポイント動いたから別の資産も5ポイント動く」というような、歩調を揃えた動きはしない。長期的なマクロの視点では、各市場間に**リード(先行)とラグ(遅行)**の時間差が存在する点に注意が必要だとしている。


ポイント②|なぜファンダメンタルデータを深追いしないのか

ICTは自身のスタンスを率直に語っている。

  • CPIや雇用統計など、月々発表される膨大なファンダメンタルデータをすべて消化するのは現実的ではない、というのが持論

  • そうしたデータを本当に精度高く使いこなせる人物に、自分はこれまで出会ったことがないと明言している

  • 代わりに、この4大グループの関係性さえ押さえておけば、ファンダメンタルズ分析が与えてくれるのと同じ洞察が得られる、というのがICTの立場だ


ポイント③|ドル指数とコモディティ:逆相関の関係

具体的な相関関係の解説に入る。

  • ドル指数とコモディティ全体は逆相関の関係にある。ドル高ならコモディティ安、ドル安ならコモディティ高

  • 特に穀物・農産物は輸出に敏感で、ドル高は輸出需要を減退させ、ドル安は需要を押し上げる

  • 測定にはドル指数とCRB指数(Commodity Research Bureau Index、crbtrader.comで確認可能)の比較を使う

  • ドル高は株式・債券の上昇とも連動しやすく、コモディティ通貨(AUD・NZD・CADなど)の下落とも連動しやすい


ポイント④|債券とコモディティ:インフレを測る逆相関

もう1つの重要な逆相関が、債券とコモディティの関係だ。

  • 債券価格(30年国債など)とコモディティも逆相関の関係にあり、これは主にインフレへの影響を測るためのものだと説明されている

  • コモディティは、インフレ環境を示す先行指標として機能する

  • この関係性の変化には6〜12ヶ月というかなり長いリード/ラグタイムがあるため、即座のフィードバックは期待できない

使用する指数の使い分け:

指数 特徴 CRB指数 大豆・小麦・トウモロコシ・牛肉・豚肉など農産物・穀物に大きく偏重 ゴールドマン・サックス・コモディティ指数 エネルギー関連に大きく偏重 ゴールドマン・サックス・インダストリアルメタル指数 亜鉛・スズ・銅・アルミなど工業用金属向け(金・銀・プラチナ・パラジウムなどの貴金属は対象外)

債券利回りが上昇する(債券価格が下落する)とコモディティは押し上げられ、債券利回りが低下する(債券価格が上昇する)とコモディティは押し下げられる。


ポイント⑤|債券と株式:正の相関、先行指標としての債券市場

債券と株式の関係は、これまでとは逆に正の相関になる。

  • 債券価格が上昇すれば株式相場の支えになり、債券価格が下落すれば株式相場には弱気材料になる

  • 30年国債という指標は、株式市場の方向性における先行指標として機能する

  • この先行時間もまた6〜12ヶ月と長く、債券市場の長期トレンドが株式市場に反映されるまでにはかなりの時間がかかることがある


ポイント⑥|デフレ局面という例外

1つだけ、この関係性が崩れる例外的な局面がある。

  • デフレ(物価下落)局面では、金利市場全体が崩壊するため、債券は非常に好調なパフォーマンスを見せる

  • この時は、債券価格の上昇と、株式・コモディティの下落が同時に起きる、通常とは異なる組み合わせになる

  • ICTは1998年後半にその兆候が見られたと振り返りつつ、これは非常に稀なケースであり、近い将来に再来するとは考えにくいとも述べている


ポイント⑦|覚えておくべき主要な相関関係のまとめ

最後に、実践的な相関関係の一覧が示される。

ドル高 → ゴールド安
ゴールド高 → AUD/NZD高(金の輸出国であるため)
原油高 → USDCAD安(カナダの原油輸出国としての性質)
ダウ高 → 日経高
日経安 → USDJPY安
利回り安 → 通貨安(資金は利回りを求めるため)
ゴールド安 → USDCAD高

ポイント⑧|実践への活かし方:複数の整合性を確認する

これらの関係性を、日々のトレードにどう活かすかが語られる。

これらの関係性が、自分の長期分析と一致する数が多いほど、その分析は正しい方向を向いている可能性が高い。すべてが一致しないことは滅多にない。

この枠組みはデイトレード・スキャルピング・スイング・ポジショントレードいずれのスタイルにも役立つとしつつ、長期トレンドフォローの方向性バイアスを補強する目的で主に使うことを勧めている。ただし、これは100%の確実性を保証するものではなく、分析者自身(トレーダー)という人間の要素が常に介在することも忘れてはならない、と釘を刺している。


XAUUSDトレーダー向け対応表

ICT概念 XAUUSDでの実践ポイント ドル指数とコモディティの逆相関 XAUUSDはコモディティの一種として、ドル指数の方向性と逆相関になりやすいことを前提に分析する ゴールドとAUD/NZDの相関 XAUUSDが強い局面では、AUD・NZDにも連動する強さがないか確認する 債券とコモディティのインフレ連動 XAUUSDはインフレヘッジ資産としての性質も強いため、CRB指数や債券利回りとの関係を確認する ゴールド安とUSDCAD高の相関 XAUUSDの弱さが、原油輸出国通貨であるCADとの相対的な動きにも波及するかを確認する 複数の関係性の整合性チェック XAUUSDの分析が、ドル指数・債券・コモディティ全体の関係性と矛盾していないかを確認してから実行する


まとめ

今回の第9回は、チャートを使わない概念解説として、債券・コモディティ・株式・通貨という4大グループの相関関係を体系的に整理した回だった。ドル指数とコモディティ、債券とコモディティはそれぞれ逆相関、債券と株式は正の相関で、債券市場が株式市場の先行指標として機能するという構造が中心にある。ICTはファンダメンタルデータを深追いする代わりに、この4大グループの関係性を押さえることで同等の洞察が得られると位置づけており、複数の関係性が自分の長期分析と一致するかを確認する姿勢が、実践的な使い方として示された。

次回は第10回、引き続き長期分析編の内容を追っていく。

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