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2セットでも筋トレは成立します

予定が詰まっている日に2セットだけで切り上げると、中途半端でやる意味がなかったように感じます。ただ、研究が扱っているのは1回のセット数ではなく週の合計でした。目的別に何を数えればいいのかを整理します。

結論

1回2セットは、それだけでは多いとも少ないとも言えません。判断できるのは、週に合計で何セットやったかです。

健康な成人を対象にしたネットワークメタ解析では、比較したすべての条件が、何もしない場合より筋力と筋肥大を上回っていました。

つまり最初の分かれ目は「2セットか、もっとやるか」ではなく、「やるか、やらないか」のほうにあります。

研究は1回のセット数を数えていない

セット数の話が噛み合わなくなるのは、日常会話では「今日は2セットだった」と1回の話をしているのに、研究側は週単位で数えているからです。

2026年のACSMのポジションスタンドは、137件の系統的レビュー(参加者3万人超)を統合して、健康な成人のトレーニング処方を整理しています。

ここで示されている単位は、1種目あたりのセット数と、週あたりの合計セット数の2つです。1回のトレーニングで何セットやったかという数え方は出てきません。

目的で見る数字が変わる

筋力を伸ばしたい場合

筋力については、1RMの80%以上の重い負荷を、可動域を通して、1種目2〜3セット、セッションの前半に、週2回以上という範囲が示されています。

1種目2セットは、この範囲の下限にあたります。少なすぎて話にならない数字ではありません。

筋肉を大きくしたい場合

筋肥大については、週10セット以上という量が示されています。

1種目2セットでも、週3回やれば同じ部位で週6セットです。同じ部位を2種目扱えば週12セットになります。1回の数字だけを見て足りないと決める必要はありません。

健康のために続けたい場合

厚生労働省は、成人と高齢者に筋トレを週2〜3日実施することを推奨しています。

推奨されているのは日数であって、セット数ではありません。ここでも1回2セットが基準を外れることにはなりません。

なお、自重で行う腕立て伏せなども筋トレに含まれます。

まだ決着していないこと

週の量については、研究どうしで結果が一致していません。

ACSMの整理では量を増やすほうが筋肥大に有利とされている一方、先に挙げたネットワークメタ解析では、筋肥大についてはすべての処方が同等に促進したと報告されています。

どちらか一方を確定として扱わないほうが安全です。「量が多いほうが有利かもしれないが、少なくても伸びないわけではない」という幅で持っておく、というのが現時点の読み方になります。

少ないほうが良い、という話でもない

同時に、少なければ少ないほど良いという結論にもなりません。

コホート研究をまとめた報告では、全く実施していない群と比べて、わずかな実施時間の群でも総死亡や心血管疾患などの発症リスクが低い値を示したとされています。これは関連であって、筋トレが原因でリスクが下がると示したものではありません。

同じ報告では、週当たりの実施時間が長くなりすぎると逆効果である可能性も示されています。休息日を置くことが推奨の前提になっています。

今日から使える決め方

1. 数えるのを週単位に切り替える

「今日は2セットだった」ではなく、「今週この部位に何セット入ったか」で見ます。1回の物足りなさは、週で見ると別の景色になります。

2. 目的をひとつ決めてから数字を選ぶ

筋力なら1種目2〜3セットの範囲、筋肥大なら週の合計、健康維持なら週の日数。同時に3つを最適化しようとすると、どれも中途半端に感じます。

3. セット数だけで量を判断しない

2セットでも、重量と回数が違えば実際にこなした量は変わります。同じ種目を同じ条件で続けているなら、総挙上重量計算機に重量・回数・セット数を入れると、その日の合計を1回で出せます。登録もアプリも要りません。

種目やフォームが違う記録どうしは、数値だけでは比べられない点に注意してください。

終了時刻を先に決めておく

セット数を週で数えるようになると、次に困るのは「今日の30分に何を入れるか」です。

終わる時刻を先に決めて、その中に収まるメニューを組みたい場合は、Muscle MateのTime Fitが使えます。時間が足りない日に、何を残して何を削るかを決める前提が変わります。

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参考資料

  • Currier BS, et al. American College of Sports Medicine Position Stand. Resistance Training Prescription for Muscle Function, Hypertrophy, and Physical Performance in Healthy Adults. 2026. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/41843416/

  • Currier BS, et al. Resistance training prescription for muscle strength and hypertrophy in healthy adults: a systematic review and Bayesian network meta-analysis. 2023. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37414459/

  • 厚生労働省「成人・高齢者の筋力トレーニングガイド」 https://www.mhlw.go.jp/content/001195869.pdf

  • Momma H, et al. Muscle-strengthening activities are associated with lower risk and mortality in major non-communicable diseases: a systematic review and meta-analysis of cohort studies. Br J Sports Med. 2022;56:755-763. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35228201/

最終確認日: 2026年8月1日

※この記事は健康な成人向けの一般情報です。痛み、持病、服薬、妊娠など個別の事情がある場合は、医療・運動の専門家へ相談してください。

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