【エッセイ:第34回】📘「やりたいこと」より「できること」― 林修に学ぶ、自分の役割との向き合い方
📘第6章 未来へのことば
― 次の世代へ。今、言葉にしておきたい思いの断片
テレビでおなじみの 林修 氏。
東京大学卒の予備校講師として知られ、その歯切れのよい語りで多くの人に影響を与えてきました。
しかし彼は、「やりたいこと」を軸に人生を選ぶことに対して、慎重な姿勢を貫いています。🤔
💭私たちはつい、「やりたいこと=自分の本心」と考えがちです。
けれど林氏は、その多くが外部から影響を受けた“幻想”ではないかと問いかけます。
SNS、テレビ、広告、友人の言葉──
「こうなりたい」という思いは、本当に自分の内側から生まれたものなのでしょうか?
一度立ち止まり、冷静に見つめ直す必要があります。🪞
🔑そんな中で林氏が重視するのは、シンプルに「できること」です。
「できること」は、社会や他者との関係の中で浮かび上がる現実。
自分の能力に裏打ちされた、確かな指標です。
大学時代、偶然始めた塾講師の仕事。
特別に「やりたい」と思っていたわけではありません。
それでも、どの塾でも「また来てほしい」と言われた──
そこに確かに「できること」があったのです。✨
💥一方で、「やりたいこと」を追いかけた経験もあります。
大学卒業後、銀行に就職し、投資の世界へ。
しかし結果はうまくいかず、借金を抱えることに。
華やかなイメージに影響されていた自分を認め、
3年で退職を決断しました。
🔄この経験を経て、林氏は考え方を変えます。
「やりたいか」ではなく、「できるか」で選ぶ。
そして30年以上、予備校講師として働き続けています。
決して楽しいことばかりではないそうです。
「全然楽しくない」と笑いながらも、
求められる役割を全力で果たす姿には、静かな覚悟がにじみます。🔥
🎤テレビ出演も同じです。
「なぜ自分が人前で話しているのか不思議」と語りながらも、
番組という“ゲーム”に本気で向き合う。
多くのスタッフが関わる中で、
自分の名前が出る以上、全力で応える──それが彼の哲学です。
📚興味深いのは、「本を書くこと」という夢の叶い方です。
出版社からの依頼は、
実は「書きたいジャンル」ではありませんでした。
それでも彼は考えます。
「そう見られているなら、それも“できること”かもしれない」と。
その結果、100万部を超えるベストセラーに。📈
自分の人生だけでなく、編集者の人生まで大きく変えました。
そして気づきます。
「やりたくない本を書いてよかった」と。
その経験が、やがて「本当に書きたい本」へとつながっていったのです。
🌱ここで、若い人に問いかけたい。
「やりたいこと」が見つからないと、焦っていませんか?
その必要はありません。
むしろ大切なのは、「できること」を丁寧に積み上げることです。
その先に、思いもよらない出会いや、
誰かの人生を動かす瞬間が待っているかもしれません。✨
🧭「役割」に生きるという選択
自分の欲望ではなく、
社会から「求められていること」に応えていく。
そこには、深い納得と静かな誇りがあります。
💡「天職」とは何か。
それは、「やりたいこと」と「できること」が
たまたま重なった奇跡のようなものかもしれません。
けれど──
「できること」を磨き続ける中で、
やがて「やりたい」と思える何かに出会う可能性は、誰にでもあります。
🚶♂️その日が来るまで。
どうか、自分の「できること」に
誠実に向き合い続けてください。
📖 次週の予告
(毎週水曜日更新です。ご期待ください!)
第6章 未来へのことば
― 次の世代へ。今、言葉にしておきたい思いの断片
【第35回】やる気を超えて──GRITが教えてくれる、未来を切り拓く力
エッセイ全体の目次はこちらです。
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