婚活体験記〜35歳の女が結婚相談所で本気で婚活してみた〜
はじめに
こんにちは。シロクマと申します。このたび、結婚することになりました。
出会いは結婚相談所。相手は2歳年下の、温厚で家族想いのやさしい人。仲良しでなんでも話せて、毎週楽しくデートして、話題も尽きません。
でも正直、婚活を始めたころ、いや、彼と出会った当初は––––まさか自分がこんな幸せな結婚をするなんて、想像もしていませんでした。
結婚相談所で婚活をしていた頃、私は6人の方とお見合いをしました。 最終的に、そのうちの一人(今の彼)と成婚退会したのですが、実は最初のころ、私はまったく別の人に気持ちが向いていたのです。というか、今の彼はほぼ眼中になかった(笑)。この人と結婚するとは、夢にも思いませんでした。
では、なぜ今の彼を選んだのか?また、結婚相談所での婚活ってどういうものか?当時を振り返って書いていこうと思います。
結婚ってなんだろう?
「結婚」と聞いて、どんなイメージを思い浮かべますか?
・人生で一番幸せで、キラキラ輝く瞬間
・好きな人と一緒になれる夢のような出来事
そんな光景を思い浮かべる人も多いかもしれません。たしかにキラキラした瞬間は、結婚式など、その一場面には存在します。けれど、結婚とは本来、「点」ではなく「線」として続いていく生活そのもの。毎日の食卓、すれ違う朝の一言、休日の過ごし方。そんな何気ない時間の積み重ねが、2人の「結婚」を形づくっていくのです。私は長いあいだ、「結婚」に対してどこか特別で、ハードルの高いものとして描いていたように思います。
でも最近になって思うのは、結婚にはドキドキよりも安心や安らぎが大切だということ。もちろん、ときめきも大事です。
けれど、それだけでは長い生活の「線」を描き続けるのは難しい。笑ったり、支え合ったり、ときにはすれ違ったりしながらも、同じ方向を見て歩き続けること。結婚とは、そんな現実の積み重ねの先にある「長い未来を共に生きること」なんだと思います。
結婚って、本当に必要?
さて、ここで少し立ち止まって考えてみましょう。そもそも「結婚」って、しなきゃいけないものなのでしょうか?今の時代、パートナーはいても籍を入れない選択をする人も増えました。私も、「一人でも生きていけるなら、結婚という形にこだわらなくてもいいのかも」と思っていた時期があります。では、なぜそれでも結婚したいと思ったのか。理由は大きく2つ。
・子どもがほしい
・誰かと支え合いながら生きたい
私は昔から子どもが好きで、4人兄弟の長女として下の子の面倒をよく見てきました。新卒から約10年間、学校の先生として働いていたこともあり、自然と「家庭」や「教育」というテーマに関心を持つようになりました。そんな中で、自分の家庭を築き、家族と共に生きていきたいと考えるようになったのです。
もう一つの理由は、老後を想像したときです。自分が60歳、70歳になって仕事を引退したあと、どんな時間を過ごしたいか––––。思い浮かんだのは、家族と穏やかに暮らす自分の姿でした。
もちろん、子どもは授かりものですし、結婚すれば悩みや衝突もあるでしょう。それでも、やっぱり興味があるのだから、かっこつけずに一度本気で行動してみよう。
それが、私の婚活のはじまりです。
結婚相談所に入ったきっかけ
さて、「どこで婚活をしようか?」と考えたとき、私は最終的に結婚相談所を選びました。きっかけは、通っていたスクールの友人です。ある日、彼女がXで「私がお世話になった相談所」として、結婚相談所の投稿をリポストしていたんです。
正直、それまで私の結婚相談所に対するイメージは次のようなものでした。
・かなり年上の人としかマッチングできないんじゃ…?
・かっこいい人は少なそう…?
・お堅くて堅苦しい場所なのでは?
でも、その友人は明るくてコミュニケーション力もある楽しそうな子で、出会いに困っている感じはしませんでした。そんな彼女が結婚相談所で活動していたと知って、正直、少し驚きました。その後、直接会う機会があったので、いろいろ話を聞いてみることに。
担当アドバイザー(いわゆる仲人さんのような人)のサポート内容や、会員の雰囲気、システムの仕組みなどを丁寧に教えてくれて、「結婚相談所って、意外といいかも」と感じたのです。
仕事で見てきた花嫁の姿
話が少し逸れますが、私はときどき結婚式の記録映像を撮る仕事をしています。これまでに100件を超える新郎新婦を撮影してきましたが、その中で一つのことに気づきました。
・美人でも、なぜか感じの悪い人
・ぽっちゃりでも、とてもきれいに見える人
・髪が薄くても素敵な男性
ココ・シャネルの名言に、こんな言葉があります。
20歳の顔は自然からの贈り物。30歳の顔は自分の生き様。50歳の顔にはあなたの価値がにじみ出る。
幸せなカップルの魅力は、外見よりも「にじみ出る雰囲気」にある。そしてもう一つ。旦那さんが奥さんを大切にしているカップルは、どこか「安心感」があって、空気が柔らかい。きっと、そんな現場の積み重ねの中にも、私が婚活で大切にしたい「ヒント」が隠れていたのかもしれません。
マッチングアプリの限界
仕事で会った最近の新郎新婦に出会いのきっかけを聞くと、「マッチングアプリ」と答える人が体感8割を超えました。結婚式では司会者が「おふたりの出会いはマッチングアプリでした」と堂々と言う時代です。
私も、以前にお付き合いしていた人はマッチングアプリで出会いました。だから婚活を始めるときも、「またアプリでいいか」と思い、再登録しました。
……しかし。 数年前とは、まったく違いました。「いいね」の数がぐんと減ったのです。
元彼と出会ったのは29歳のとき。今はもうすぐ35歳です。 美人でも、スタイルがいいわけでもない私は、年齢を重ねて、現実を突きつけられました。
極めつけは、ようやくマッチングした男性との初対面の日。待ち合わせ場所で待っても、現れない。連絡もない。不安になってアプリを開くと、プロフィールには「退会済み」の文字。その瞬間、「もうマッチングアプリはやめよう」と決めました。
どうせなら、本気で結婚を考えている人が集まる場所へ行こう。思い返すと、数年前にもカメラマンをしている友人が、「結婚相談所で成婚したカップルをよく撮ってるけど、こういう出会いもありじゃない?」と言っていたことがありました。そのときはピンと来なかったけれど、アプリに疲れた今、ようやくその言葉が頭をよぎりました。
「うまくいかなくても、人生のネタになるか」
「出会いなんて、数年経てばどうでもよくなる!」
思い立ったら即行動が取り柄の私。 2025年の年明け早々、結婚相談所に登録。まずはオンライン説明会。対応してくれたプランナーさんがとても感じが良く、 「なんか信頼できそう」と思い、その日のうちに入会を決めたのでした。
初めてだらけの準備
さて、いよいよ活動スタート。
……とその前に、まず驚いたのは提出書類の多さです。「独身証明書」のほか、「学歴証明書」や「収入証明書(※女性は任意)」など。アプリとは違い、結婚相談所では身元がしっかり保証されていることが大きな特徴です。
登録後、最初に必要なのはプロフィール写真。これがなければ活動ができません。アプリでよく見るようなスマホの写真ではなく、 いわゆる「お見合い写真」と呼ばれる、プロに撮ってもらった品質の写真が求められます。
次に洋服選び。男性はスーツ一択ですが、女性は綺麗めなワンピースなど。アドバイザーさんいわく、「季節を問わず着られて、透け感ややわらかさのある服が◎」とのこと。友達にも選んでもらい、明るいパープルのブラウスに白いスカートを着ることに。
ヘアとメイクはスタジオでセットしてもらいました。 「そこまでするの?」と思うかもしれませんが、写真にはこだわって損はありません。転職活動でいうところの書類審査のようなもので、まずはプロフィールを見て、いいなと思ってもらうことが大事です。
緑のある公園で、カメラマンの友人に撮影してもらい、後日もらった10枚ほどの候補からアドバイザーさんと一緒にプロフィールに登録する写真を選びました。自分が「これが一番」と思った写真とは違う一枚を勧められましたが、なんとカメラマンの友人も同じ写真を推していたのです。せっかく相談所に入ったのだから、ここはプロの意見に従ったほうがいいだろう、と信じてそれをプロフィール写真に登録しました。
結婚相手に求める条件って?
結婚相談所では、担当のアドバイザーが一人ついてくれます。最初の面談は約2時間とがっつり。「あなたはどんな結婚を望んでいますか?」というテーマで、まるで人生相談のように、自分の価値観を深く掘り下げてくれます。「やみくもに探すより、自分の価値観を整理してから動かないと意味がない」そう言われ、いろいろヒアリングしてくれる中で、条件を一緒に絞り込んでいきました。
面談を重ねた結果、私が相手に求める条件は3つにまとまりました。
・子どもを望んでいる人
・共働きを希望する人
・話し合いができる人
プロフィール文は、アドバイザーさんが作成してくれるので楽でした。「プロフィール文」と「担当者からの推薦文」の二種類があり、たたき案を見せてもらって気になる部分は修正を依頼できます。写真、証明書、プロフィール文––––これらがすべて揃って、ようやくシステム上で「お相手検索」ができるようになるのです。
結婚相談所のシステム
お見合い → 仮交際 → 真剣交際(本交際)→ 成婚退会
まず最初のステップは「お見合い」です。検索システムを使って 自分が「会ってみたい」と思った相手に申し込みを送り、相手が承諾すればマッチング成立です。この辺はアプリとよく似ています。ただし、一度成立すると絶対にお見合いに行かなければなりません。もしキャンセルすると、数千〜数万円の違約金が発生します。
また、マッチングアプリと比べ、結婚相談所での平均マッチング率は10%ほどです。私も最初は全然マッチングしなくて焦りましたが、そんなもんだと思って自分から積極的に申し込みましょう。
お見合いの場所は相談所が予約してくれ、主にホテルのラウンジや落ち着いたカフェなど。当日まで相手とのやり取りは一切なく、その日が初めまして。時間は1時間と定められており、 お会計は男性持ちのルールです。
お見合い後は、翌日の13時までに「仮交際へ進む」かをシステム上で選択。仮交際とはいわゆる「お友達期間」のようなもので、複数人と同時進行OK。ここからはメッセージのやり取りや日程決めも当人同士で進めます。 仮交際に進むと必ず一回はデートしなければいけませんが、それ以降はいつでも終了することが可能です。
そして仮交際の中から、一人の方に絞って真剣交際へ。真剣交際から結婚まで決まる人もいれば、合わなくて破談になる人もいます。そうしたらまた振り出しに戻ってお見合いから再スタート。こうしてステップを踏みながら、相手との関係を見極めていきます。また、仮交際と真剣交際を合わせて最大6ヶ月までしかお付き合いはできません。
その6ヶ月の間にお相手と結婚するかどうか決めるのです。
初めてのお見合い
ついに、お見合いの日がやってきました。最初に会うことになったのは、滋賀県在住の5歳ほど年下の男性。
お見合いでは、申し込んだ側が相手の指定した場所へ出向くのが基本ルール。というわけで、わざわざ1時間のお見合いのために大阪から電車で滋賀・大津へ向かいました。ホテルのロビーに着くと、少しドキドキ。
そして現れたのは––––背が高く、恰幅のいい男性。
……想像以上に恰幅がよかった(笑)。
写真よりだいぶふくよかで、正直少し驚きましたが、礼儀正しく挨拶をしてくださり、席につくとにこやかに会話が始まりました。
初対面では深い話は避け、お互いの人となりや雰囲気を感じ取る時間。この方とのお見合いは会話も弾み、終始穏やかで悪くなかったのですが、住んでいる地域が遠く、生活圏がまったく違うこともあり、仮交際には進まないことにしました。
それでも、結婚相談所での初めてのお見合いはとても良い印象でした。
・時間通りにきちんとした格好で現れる
・目を見て丁寧に話してくれる
・お茶代を自然に支払ってくれる
全部当たり前のことかもしれませんが、マッチングアプリとは違って、圧倒的に「誠実な人が多そう」だと感じました。この先の婚活への期待が少し膨らんだ瞬間でした。
仮交際での出来事〜2人の対極的な男性〜
私は、たくさん申し込んだ中で6名とお見合い成立し、最終的に仮交際まで進んだ男性が2人いました。ここでは橘さん(仮名)と岡村さん(仮名)として書くことにします。
橘さんは奈良県出身の3人兄弟の長男で、一人暮らしをしながら大阪で働く38歳のシステムエンジニア。
初めて会ったとき、橘さんは見た目がまさに私のタイプだったのです。当時の私の好みといえば、「どちらかといえば細身でスラッとした品のある人」。橘さんは、笑顔が柔らかくて、上品な雰囲気を持っていました。会った瞬間、テンションが上がったのを覚えています。おとなしく受け身なタイプで、お見合いで会話が盛り上がったかといえばそうでもなく、会話が続かない時間もありました。それでも、私はお見合い後、一目惚れに近い気持ちで、迷わず「仮交際へ進む」ボタンを押していました。
一方、岡村さんは京都府出身の2人兄弟の次男で、実家の京都から大阪に勤務する33歳の理系研究職。偶然にも大学が同じところの出身でした。
容姿は、背は高めだけどふっくらしていて、お世辞にもスマートとはいえない体型。眼鏡をかけていて真面目だけど垢ぬけていない印象です。
(ごめんなさい(笑)私も人のことをとやかくいえるほどの容姿でもなんでもないですが、ここでは自分のことは棚にあげて当時の感想を赤裸々に書いております…)
同じ大学という共通点で会話は盛り上がったので、仮交際に進むことにしました。もうお気づきだと思いますが、岡村さんが今の結婚相手です。出会った当初はピンときたとか、ビビッときたとか、そんなことは一切なく。全く好きではありませんでした。
タイプだけど気を遣う人。ときめきはないけど楽な人。
お見合い後、橘さんとの1回目のデートは、平日の仕事帰りにグランフロント大阪にあるイタリアンレストランでした。橘さんは容姿がタイプだったので、前日からそわそわする私。会う前に鏡を何度もチェックし、気合を入れて待ち合わせ場所へ向かいました。食事の最後に「次のデートはシロクマさんの行きたいところに行こうよ」と誘われ、無事次会う約束もとりつけられたことに内心「よっしゃ」と浮かれ気分。
ただ、次のデートは3週間後と、少し期間が空いてしまいます。その日から毎日LINEメッセージを交わすようになりました。 メッセージが来ると嬉しくて、来ないときはスマホを見返してしまう。もう完全に恋に近い状態ですね。
「恋愛」と「結婚」は違う––––
このことを痛感するのは、もう少し後の話です。
岡村さんとの1回目のデートは、土曜のお昼、大阪城公園近くの高層レストランで。 いい人だけど、なんか違うな〜と、まったく気持ちは向いていません。
……そして実は、岡村さんには、気がかりな点がありました。それはプロフィールの「親 宗教あり」の文字。私は、中学〜大学までキリスト教や仏教系の学校に通っていたこともあるので、宗教そのものに偏見はありません。でも、「結婚相手の親に信仰がある」となると、少し考えるところはありました。
どんな宗教なのか?普段の生活に影響はあるのか?
気になりながらもその日は聞き出せず、デート終了。帰り際、「また会いたい」と言われましたが、あまり気乗りしません。
この日のお会計は岡村さんが全額支払ってくれたので、ここでお断りするのはなんだか申し訳ない。もう一度だけ会って、次回は私が奢ってお別れしようとこっそり考えていました。
違和感のはじまりとトラブル発生
そして本命の橘さん。次のデートは3週間先です。「もう少し距離を縮めたい」と思った私は、思い切って電話に誘いました。
ところが––––ここでちょっとした事件が起きたのです。
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