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第40回横溝正史ミステリ&ホラー大賞大賞受賞作!原浩さん「火喰鳥を、喰う」。

2025年10月公開の映画「火喰鳥を、喰う」の
原作本、原浩さん著「火喰鳥を、喰う」
(角川ホラー文庫)読了。

私が今まで読んだホラー小説の中でも、
突飛で、しかも形容し難い作品。
でも強烈に印象に残った作品。

信州で暮らす久喜雄司。
妻と母と平和な日々を送っていたある日、
太平洋戦争の時、南方の戦場で戦死した
雄司の大叔父にあたる貞市の日記が
見つかったと知らせがあった。

それと同じころ、久喜家の墓石から
その大叔父・貞市の名前が削り
とられるという異変が起こっていた。

そして届いた貞市の日記。
その日記は貞市の戦地での激戦の記録とともに
壮絶な飢餓との闘いが記してあった。
そんな中でも、貞市の生への執念が綴られていた。
特に、「ヒクイドリ」を食せば
生きられる・・・と言った記述には不気味な
ものを感じた。

祖父が戦争に行く貞市の印象を語る。
「長男という責任があるから何が何でも
帰りたかったと思う」と。
さらに、日記を届けた記者が、
「久喜貞市は生きている」と呟いた・・・。

この日を境に、雄司の周辺で怪異が起こり始める!
日記の最後のページに書き足されたと思われる
「ヒクイドリヲ クウ ビミ ナリ」の文字。
明らかに貞市の手による文字だ・・・
届いた日の日記にはこんな記述はなかったのに!
貞市は本当に生きているのか?そんなことが
あるのか?

雄司を苦しめる悪夢。それはヒクイドリに
自分自身が喰われる夢だ・・・。
悩む雄司をさらなる悲劇が襲う!
祖父が行方不明になってしまったのだ。

手に負えない怪異が次々と雄司を襲う!

想像を絶する展開に理解が追いつかない。
怖いと言うより、頭の中をぐちゃぐちゃに
かき回されるような感覚。
どこへ着地するのかわからない。
日常の平穏がぶち壊される恐怖が伝わってくる。
それは、何者かの容赦ない「悪意」なのか?
こんなに不安感を煽られるホラー小説は
初めてだ!

「火喰鳥を、喰う」
著者:原浩
出版社:角川書店(ホラー文庫)

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