英語教師の英語力が生徒の英語力に直結する理由|最新データで読み解く英語教育の課題
こんにちは!
元高校英語科教員、みりーほです。
北海道内の公立高校で、
25年間、英語を担当していました。
今日は、
教師の英語力と生徒の英語力の相関関係について
お話します。
📒英検面接練習で大切な「先生選び」
先日、この記事の中でこんなことを、書きました。
つまり、英検2次面接で合格を勝ち取るには、
●2次試験のノウハウを知っている先生に練習してもらう
● 最低でも、面接前までに1回あたり30分、3回以上は実際と同じ流れで練習をする
この2点がポイントになります。ノウハウを知っている先生の見極め方ですが、ご自身が英検2級以上を取得している先生にお願いするといいです。
なんでこのようなことを書いたかというと、
年に一度、「英語教育実施状況調査」という調査が文科省により実施されます。全国すべての公立中学・高校が対象の調査です。
調査の時期になると、英語科教員に調査用紙が回覧され、英語資格の欄に取得している資格を記入していました。
📒「英検持ってない自慢」が飛び交う職員室で思ったこと
昨年からは、個人情報が気になったのか、直接教頭が一人一人聞き取り調査していましたが、この時期になると、英語科教員内で、こんな謎の会話が生まれていたんです。
「いや~、俺、英検3級しかもってないんだよね」
「教えられるんだから問題ないしょ」
内心、「えええーーーー!」と思っていました。
確かに、英検を受けていないだけで、それ以上の実力はあるかもしれません。
しかし、3級までしか受験していないということは、それ以上の級に関しては、英検受験のノウハウやマインドを教えられるのか疑問です。
📒私が英検準1級を取った理由
私は、英語教師になるからには必要な資格だと思い、大学時代に英検準1級を取得しました。英検について指導をする際にはもちろん、バランスのよい4技能(リーディング、リスニング、スピーキング、ライティング)の学習方法についても英検受験の経験が役立っていました。
準1級を取得した後は、教員になってから1級取得を目指して勉強を続けていましたし、TOEIC受験も挑戦していました。
📒「語学は水泳と同じ」―続けなければ衰える
語学の学習とは、水泳に例えられますが、練習していないとどんどん衰えてしまいます。常に効果的な勉強法を考え、アップデートする必要があります。
実は、先ほど紹介したような、「英検持っていない自慢」は、道内で転勤した先々で聞かれた会話でした。
📒実際のデータが示す、北海道の厳しい現状
最近、「英語教育実施状況調査」のニュースを見たことがきっかけで、文科省のホームページで令和6年度の調査結果を見てみました。
すると、びっくりするような事実が判明したのです。

まずは「高校生の英語力」のグラフ。
上のグラフが、英検準2級以上、下のグラフが英検2級以上の割合です。
お住まいの県と、一番左端の北海道を比較してみてください。
北海道の高校生は、準2級取得者は平均くらいいますが、英検2級取得者は16%と、とても少ないです。(私のように、老眼の方、すみません)
そして、
この表を見て、お気づきですか。(また小さくてごめんなさい。虫眼鏡ありますか?)

北海道の英語科教員、英検準1級以上取得者の割合が全国最下位ですね。
で、ですよ。これを踏まえた上で、こちらを見てください。
教師が授業中に英語で話している割合です。

📒教師の英語力と授業で使う英語、その質は?
北海道の先生、英語で一生懸命話していますね。
でもちょっと待ってください。その英語、正確ですか?
ということなんですよ。辛辣ですけど。
生徒は、教師のインプットは正しいと思っています。
授業で、一生懸命英語を使うのは素晴らしいことです。
でも、英検2級以下の教師が話した英語を生徒にインプットした結果、
準2級までは取得できても、それ以上の級では太刀打ちできない結果になっているのではないでしょうか。
📒学び続ける姿勢
ある札幌の進学校に勤務していた時、常に学び続ける姿勢を尊敬している先輩教員がいました。
ある日、その方が、私の授業を見に来てくれました。授業後、このような助言をもらいました。
「オールイングリッシュで授業をする姿勢はすごくいい。でも、あなたの英語は粗削り。もっと正確でアカデミックな英語を意識して使えるようにして。生徒に還元することを考えて」
ハッとしました。生徒とコミュニケーションをとりながら、楽しい授業をして満足していた私に喝をいれてくれたんです。
それ以降、毎朝1時間、リスニングとシャドウイングをしてから、授業に臨むようになりました。
それから5年以上が経ち、他の勤務校で働いていた私は、ある研究発表会で、授業の実践発表を行いました。
発表が終わった後、偶然、廊下でその先輩にお会いしました。
「立派になったね」と、彼女は私をハグしてくれました。
「今も、勉強してる?」開口一番、彼女はそう言ったんです。
「はい、してます」
「私も、頑張っているよ」と、言い、助言者として参加してた彼女は颯爽と去っていきました。
📒北海道教員の「二極化」と感じたこと
彼女のように、応援してくれる人って大事です。
先ほどの、データ、たしかに、母数が違うなど、県によって調査方法の違いがあるとは思います。それでも、変えていかなければならない雰囲気を、私は退職するまでずっと感じていました。
北海道の先生方、けっこう研修に参加して頑張っている方が多い印象なんですよね。そういう方と、部活動や業務が忙しくてアップデートが止まっている方、または、さきほどの方のように、アップデートは不要と思っている方との二極化が進んでいる印象もありました。
先日投稿した記事では、「ノウハウのある先生」を選んで面接練習をしてもらったほうがいいと言いました。
それは、北海道では英検準1級を取得している教員が、6割に満たない状況を踏まえた発信ということになりますね。
たとえば、鳥取県の公立高校の先生は、100%が英検準1級取得者です。誰にでも面接練習をお願いできる!すごい!
中学校の先生は、準1級取得者は少ないですが、中学生で2級以上を受験する子は少ないと思います。もし2級以上を取得したい場合は、取得者の先生に手伝っていただくのがいいですね。
今日は、教師の英語力と生徒の英語力の相関関係について考えてきました。
結論として、英語教師は、自身の英語運用能力をアップデートし続ける必要があると思います。
そうでなければ、変化がすさまじい、英語教育の波に乗り遅れます。その結果、生徒が不利益をこうむる可能性がある。そのことを念頭において、英語教育のスペシャリストとしてのプライドを持つべきです。
職員室での、「英検なんて持ってなくてもいい」という発言が、
他の英語教師のやる気の芽を摘まないように。
📒英語力を伸ばす好循環があった職場の話
「ブラック」と言われるくらい、教員は忙しい。だからこそ、みんなで頑張る、応援し合うという雰囲気が大事なんです。
以前の職場で、とても雰囲気の良い職員室がありました。やる気のある若手教員がいて、「僕、英検準1級を取ります!」と宣言しました。
彼が、準1級を目指して連日放課後に勉強をしていたのを、職員みんなで応援しました。
私は、練習問題の丸付けをして、伸びるポイントのアドバイスをしましたし、他の教員は面接練習を手伝いました。
見事合格の知らせが届いたときは、英語科みんなでお祝いしました!
知識が増え、自分でも最新の英検を受験したノウハウを得た彼の授業スタイルは明らかに進化しました。
英語科の中で、決められた人数しか参加できない研修は、「僕、行きたいです」と言う彼に、もちろん参加してもらいました。
📒成長した若手教員の姿と、未来への希望
先日、元同僚から、私が英語を担当していた教え子が大学生になり、教育実習をしに来ていたという連絡と、教育実習の打ち上げの動画が送られてきました。
その教え子がスピーチする隣で、「うんうん」と優しくうなづいていたのは、あの時の若手の彼です。指導教官になっていたんですね!
あれから、3年が経ち、すっかり「英語科教員の柱」になった彼の姿を見て、私は自分も頑張りたいし、頑張っている人を応援する人になりたいと心から思いました。
📒子どもたちの未来のために
今日の記事、かなり辛口になりましたが、現場を離れて客観的に見えてきたことを書いてみました。
もっと頑張っている人が応援され、足の引っ張り合いがなくなり、英語教育が盛り上がっていってほしいと切に願います。
それは、子どもたちの未来につながることだから。
私はもう当事者ではありませんが、保護者として、または何か違う形で、北海道と日本の英語教育の行方を見守りたいと思っています。
📒最後にお知らせ😊こちらの記事で、元教師しか知らない英検2次面接のポイントを学びませんか?
「英検2次試験を確実に突破するための、実践的なアドバイス」を、無料部分・有料部分に分けてお届けします。
✅ 初めての面接で不安な方
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必見の内容です!
秋受験を目標に、夏休みに勉強を進めておきましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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