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【必見】岩手県公会堂見学ツアー

10月18日・19日に「岩手県公会堂文化祭2025」の一環として開催された「公会堂創建時の面影ツアー」に行ってきました。

一言で言うと「最高!!」です。普段良く行くエリアのほんの少し向こう側や、普段絶対に見られないエリアを1時間ほど解説付きで見られて本当に充実したツアーでした。

普段は入れない2階テラスから見上げた塔屋

岩手県公会堂は、日比谷公会堂より古い1927年竣工、全国で18番目にできた公会堂だそうです。外観はほぼ創建当時のままですが、内装にはかなり手が入っており、創建当時の意匠が残っているところもあれば、復元されたところもあります。以下は、きれいに復元された21号室(旧大食堂)。ウィリアム・モリスの壁紙が雰囲気に合います。

復元された21号室(旧大食堂)

この写真を見て、赤い楕円のところにベランダのようなものがあることにお気づきでしょうか?

赤い楕円のところに何かが?

そうです。今回のツアーではなんとこの部分に上がることができたのです!!

ベランダを反対側から見た様子

ここは、大食堂で食事を楽しんでいる間、楽手が音楽を演奏していた場所なのだそうです。早速、この角度からしか撮影できない写真を撮ってしまいました(笑)

こんな写真が撮れるのもツアーならでは

ベランダの入り口付近のガラスにはこのようなレタリングが。由来はわからないそうですが、公会堂は第2次世界大戦後、GHQに接収されていた時期があったようで、そのときに加えられた意匠かもしれないとのことでした。食堂にもバーカウンターがありますし、ここでもお酒などを楽しんでいたのかもしれません。

不思議なレタリングの意匠

さて、公会堂というと、コンサート等で大ホールに来たことがある方もいらっしゃると思います。もちろん、今回のツアーでも大ホールが含まれています。

大ホールの座席
大ホールのステージ

暗いため、ステージの写真はブレてしまいましたが、ステージを取り囲むように華麗なレリーフの装飾があります。

ステージをとり囲むレリーフ

大ホール入口の廊下はチェック模様の床もおしゃれで、コスプレイヤーの方も良く写真撮影のために利用されるのだそうです。佐藤功一設計のアール・デコ様式で、細部の意匠も美しいです。

大ホール入り口の廊下
床のタイルもおしゃれ
壁の意匠もすてき

なお、大ホールステージ下の通路は、戦後の一時期に深沢省三・紅子や舟越保武などが関わる岩手美術研究所(のちに岩手県立盛岡短期大学などをへて岩手大学教育学部特設美術コース)の活動スペースだったのだそうです。岩手美術研究所のことは聞いたことがありましたが、こんなに身近に活動場所があったと知って驚きました。

ここは「通路」であるため、広さも限定的で、必ずしも恵まれた環境ではなかったと思いますが、そのような環境でも活動を続けていた当時の美術や美術教育関係者の情熱を感じられる場所です。

ステージ下の通路。「岩手縣公會堂」の文字は発泡スチロール製とのことで拍子抜けしました(笑)

さて、今回のツアーの目玉は、塔屋まで上がれるということで否が応でも期待が高まります。塔屋への階段はコンクリート打ちっぱなしで、手すりも細く、低いので落ちないかヒヤヒヤします。

下からずーっと続く階段
手すりは細くて低い
これが頂上

創建当時は周囲に高層建築物がなかったために、南側は20㎞近く離れた紫波町の城山公園が見えたのだそうです。今は県庁や市役所など周囲は公会堂より高い建物に囲まれているのでもちろん城山公園は見えません。

その代わりというわけではありませんが、桜山や盛岡城方面を撮影しました。

桜山界隈と盛岡城。背景には紫波三山も見える

さて、こういう視点で見ていくと、普段通る場所も、今回初めて通った場所も新鮮に見えてきます。

階段もおしゃれ
2階廊下
踊り場も重厚な雰囲気
奥の部屋も柱の形が印象的

今回興味深かったのは、26号室(旧県議会議事場)のつり天井の裏側を見られたことです。下の写真のように、元のしっくいの天井を削って金具をつけ、上から天井を釣る構造になっていますが、前述した21号室(旧大食堂)も最近まで同じような状態だったそうです。

21号室の方はこれを創建当時の状態に近づけるよう復元したのだそうですが、26号室の方もいつか復元されて創建当時の姿に戻る日を心待ちにしたいと思います。

つり天井の様子

ほかにもいろいろな場所を見せていただきましたが、昨年京都に滞在したときに見た「京都モダン建築祭」では、多数の素晴らしい建築を見られるとは言え、2週4日間の入場料が約5,000円でした。したがって、今回のように、これだけ素晴らしい建築を1時間以上かけてじっくりとガイド付きで説明してもらえて無料というのは間違いなく破格です。

個人的には、(説明はもっと少なくても良いので)1か所500円、4か所程度回れて2,000円程度で盛岡各地の近代建築を巡る建築祭のようなイベントがあれば、有料でもぜひ参加したいと思っています。「盛岡モダン建築祭」が開催される日が…来るといいなあ…。

ひとまず、岩手県公会堂の見学ツアーは昨年から始まり来年も開催予定とのことです。今年は塔屋の屋内まででしたが、来年は屋上も登れるようにするとのことでしたので、モダン建築(近代建築)がお好きな方には絶対見逃せないイベントになるはずです!


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