ショートショート_ 牙
水色は、昔から好きな色である。水色とは言うけれど。どちらかというと空の、ブルースカイブルーではない、雨上がりのちょっと、薄い青、つまりは水色の空が好きである。
台風22号は八丈島に傷跡を残したが、なおかつ23号が迫っているという。
地球規模の天候や星としてのエネルギーというのは、まさに人智を超えた存在である。
牙を剥かない時の地球は、実に優しい横顔をしている。
私にとっては、その象徴が、水色なのである。
外は、鈍色の空で。どんよりとしているが。今度はいつ、優しい横顔を空は見せてくれるのだろうか。
そんな日曜日の午後に、またもや、荒技をやってしまった。
さて、小牧幸助さんの、シロクマ文芸部の最新お題は、毎週木曜日に出る。
そして、今回のお題は、「水色は」から始まる小説・詩歌・エッセイなどを自由に書いてみませんか?いうことで。
そして、たらはかにさんからのお題は…。
表のお題が【カウントダウンする脈拍】で。裏のお題が【メルトダウンする伯爵】|д゚)チラッ ということだ。
また、山根あきらさんの、青ブラ文学部のお題は、少し早めに出る。
今週のお題は、「未完成の美学」というテーマで、作品を投稿してみませんか?ということで。
今回は、お題を文中に入れることにしよう。
心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟いた。
コジ、「荒技師」だなんて、あんまりおおっぴらに言わないほうがいいよ。
うむ……。そうだな。
3人の企画は両方とも、膨大な数のファンの方、参加希望者を抱えていらっしゃって。お題を出すだけでも、大変だと思うのである。それでもお題を出してくれる。毎週。ほんとうに、ありがたい限りだ。ほんとうに励みになる。
また、今回は、くろいるすけさんのシロクマ文芸部作品を読んでみた。ちょっとその感想を、シロクマ感想文として書いてみる。
「シロクマ文芸部・水色は」で検索して飛んで来ました。コメント欄に、ほんの少し、シロクマ感想文を残させて頂きます。
短い詩。でも、風と洗濯物の匂いがしました。
爽やかで。金木犀の秋の匂い、陽射しの匂いが、漂ってきました。
青空の秋。天高く馬肥ゆる秋。季節は、巡っていきますね。
今、生きていられることに感謝して。今宵も、月に祈ろう。
心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟いた。
せっかく出していただいたお題を、小牧幸助さんの始まりの言葉(シロクマ文芸部)と、たらはかにさんの裏表のお題(毎週ショートショートnote)、そして山根あきらさんの青ブラ文学部のお題。4ついっぺんに書く荒技。まして、シロクマ感想文と、全部で5重の荒技。あまりにもやりすぎじゃないかな。
そうだ、今週は5重の荒技だ。
うむ。
これで何週間だろうか。もう、2年をとうとう超えて3年目3ヶ月に突入している。
まあ、続けられるだけ、続けるさ。
心の中の、リトルkojuroが、また、ボソリと、呟いた。
まるで、悪ガキそのものだな。
まあな。
なんのはなしですか。

さて。それでは、本編にまいりましょう。今週の荒技、「ショートショート_ 牙」約410字を、どうぞ。

水色は、秋の初めのヨーロッパの夕空の色である。
日本の旧家、伯爵家の出の人物が、ルーマニアの裏世界の秘密結社と手を組み、何らかの動きを見せようとしているとの情報で、涼と泉は現地に向かった。
怪人化の研究がここで行われていると噂があったが、半信半疑だった。
古い屋敷に、ふたりは潜入した。
工作員を倒しつつ内部へと侵入。とうとう中心部へと到達した。
伯爵は、カプセルの中に入っていたが。モニターに映る鼓動は「0」へと静かに下がっていき。同時に、伯爵の身体は見る見る溶け落ちていった。
白い煙がカプセル内に立ち上り、身体が包まれたかと思うと、ドラキュラ化した伯爵が現れた。
ゆっくりとカプセルが開き。
伯爵が大きな鏡をのぞき込むと、首を傾げた。
肝心な牙が無い。だが気を取り直して一言呟いた。
「これが、未完成の美学だ」
一部始終を見届けた泉が躍り出て伯爵に後ろ蹴りを食らわせ、涼が難なく確保した。
財前がイアホンで一言呟いた。
「これにて一件落着」

《余滴》
さて。「毎週ショートショートnote」のお題の解説です。
ショートショートnoteカードゲームでは、お題の言葉そのものを入れ込まないで匂わせるのを流儀としています。
小牧幸助さんの書き出しのお題や、山根あきらさんの青ブラ文学部のお題、水曜日の「三題噺」の三つのお題は、その言葉そのものをストレートに文章に入れ込むのですが、たらはかにさんのお題は、表も裏も、なるべく言葉そのものは入れ込まない方が良い、“匂わせる”のだという流儀に沿い、なるべくそうしていっている“つもり”なんです。
しかし、方や、私のこの「荒技」にお題の言葉を探し続ける人もいらっしゃいまして。
たらはかにさんのお題については、今日も、ここに、お節介な解説を入れてみようと思います。
ですが。
この解説ついての一切の苦情は受け付けません。なぜならば、これこそが、「荒技」だからです。笑
①表のお題が【カウントダウンする脈拍】→ モニターに映る鼓動が「0」に下がる描写で「カウントダウン」する脈拍
②裏のお題【メルトダウンする伯爵】|д゚)チラッ→ 身体が“溶け落ちる”=メルトダウンを暗喩。伯爵が“ドラキュラ化”してドラキュラ伯爵に怪人化
今回の荒技も、淡々と書きました。ストーリー性は、やはり薄く。お題も淡々と入れ込みました。ちょっと最近、荒技がますます大人しくなっていると反省しております。
ちなみに今回のカバー画像は、「ドラキュラ伯爵は」で検索してちょっとコミカルなものを選びました。
それにしても荒技。やはり難しいです。時間もかかりますし。なにせ、頭がついてきません。荒技師への道は、まだまだ遠く彼方にあり。欠片も見えてきません。
そんなこんなを家内と語らおうとしてソファーに目をやると、一時帰宅の家内が脚を指さしてニッコリと笑って言った。
コジくん、今日も一日、ボケーッとしてたんだから、マッサー(注1)してね。
家内は、土日祝日なく今、働いている。仕方ない。働くか。
マッサージをすると、家内は、上機嫌になる。
家内が上機嫌だと、我が家は平和である。
だから。
これでいいのだ。

(注1)マッサーとは、マッサージのことである。家内のさっちゃんがそうやって、略して言うのである。さっちゃんへのマッサーは私の最重要の日課である。

