十三
私の家内、さっちゃん(注1)は、あるプロジェクトに参画していて。火曜日まで長期間、都心のホテルに泊まりきりだった。
このご時世になる直前まで、私は、都内も、遠隔地も含めて、国内のあらゆるところに出張ばかりする、出張族だった。
だが。本質的に、規則正しい生活がしたくて。特に外泊出張が、私は、あまり好きでは無く。遅くなってもなるべく帰宅するように心がけていたものだった。
だが、今や。家内と私は、その生活振りが、全く、逆になった。
心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟いた。
さっちゃんのことを、「家内」と呼ぶのも、なんだか、おこがましいな。
うむ。ほんと、そうだな。
家内は、だいたいは都心だが、時々、遠隔地への出張も、ある。
3月の初めのことだ。大阪に、一泊で出張をした。
すると、途端に、こうだ。


どうも、梅田で宿泊なので、大阪か梅田で美味しいラーメン屋を、事前に長男からヒアリングしていたらしい。
私は、出張だからといって、時間の余裕があれば、あちこちに足を向けるほうではない。特段に誰かと食べる機会が無ければ、夕食も、仕事か何かをしつつ、普通の、どこでも食べられるコンビニ弁当などを食べるのである。そして、少しでも早く移動し、帰路につく。
根本的に、出張は、私にとっては、少し煩わしい仕事そのものなのである。できる限り、どうしても必要に迫られ無い限りは、出向かない。
知り合いの営業マンは、みんな、でも、そんな出張は、出張じゃないと言う。おかしい、と。
この歳になり、今までの自分が、ひょっとしたら、間違っていたんじゃないかなんて思いつつ、ソファーを振り返ると、家内が、にっこりして、足を差し出した。
火曜日に、家内は、いや、さっちゃんは、戻ってきたのだ。私の、ルーチンワークのミッションが、作動する。
マッサージをすると、さっちゃんは、上機嫌になる。
さっちゃんが上機嫌だと、我が家は、明るくて、平和である。
だから。
これで、いいのだ。
(注1)我が家の家内の呼称は、「さっちゃん」である。さっちゃんは、女王陛下という別の呼称もある。だが、そもそも長男が飼い出したハリネズミのリキとの関係で、そもそもの飼い主が長男であることから、私は、おじいちゃんだが、家内に対して「おばあちゃん」なんて呼び方は、まかり間違っても、してはならないのである。
■追記■
面ゆるって、なに?
それは、これ。西尾さんはじめ、みんな、面白い作品をあげていて。
私は、だいたい土曜日の夜に、そこそこの過去記事をあげています。
もしも、お時間があれば、みんなの作品、読んで頂けたら幸いです。
