ショートショート_ 囮
祈ること。
毎晩、祈ることは、している。
よく、「今宵の月に、祈ります」という言葉をコメント欄に書く。
考えてみれば、月は、満月から新月まであり。毎晩決まった時間に決まった方向に見えるわけでもないし、天候も晴れがあれば曇りや雨もある。
私は、それでも月に祈るのである。
最近では、便利なpadのソフトもあり。月のあるべき方向を教えてくれる。
それを見てその方向に、短時間だが胸に手を当てて祈るのである。
祈ることが、どんな力を発揮するのかと言う人もいる。だが。誰かに何かを言われても、私は、続ける。ただ、祈るのである。
それは既に、私の習慣になっているのである。
そんな日曜日の午後に、またもや、荒技をやってしまった。
さて、小牧幸助さんの、シロクマ文芸部の最新お題は、毎週木曜日に出る。
そして、今回のお題は、「祈ること」から始まる小説・詩歌・エッセイなどを自由に書いてみませんか?いうことで。
そして、たらはかにさんからのお題は…。
表のお題が【曼殊沙華は恋をする】で。裏のお題が【駅で鯛を釣る】|д゚)チラッということだ。
また、山根あきらさんの、青ブラ文学部のお題は、少し早めに出る。
今週のお題は、「◯◯の中の懲りない面々」です。
「◯◯」のところに、ご自身で言葉を当てはめて、作品タイトルにして、投稿してください。「◯◯」は何文字でもかまいません。
とのことで。
今回は、「○○の中の懲りない面々」を文中に入れることにしよう。
心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟いた。
コジ、「荒技師」だなんて、あんまりおおっぴらに言わないほうがいいよ。
うむ……。そうだな。
3人の企画は両方とも、膨大な数のファンの方、参加希望者を抱えていらっしゃって。お題を出すだけでも、大変だと思うのである。それでもお題を出してくれる。毎週。ほんとうに、ありがたい限りだ。ほんとうに励みになる。
また、今回は、山根あきらさんのシロクマ文芸部作品を読んでみた。ちょっとその感想を、シロクマ感想文として書いてみる。
今週も、「シロクマ文芸部・夕祈ること」で検索して飛んで行き、「シロクマ感想文」をほんの少し、コメントを残した。
あきらさんは、noteの世界でも私が最も尊敬する人のひとりであり、友人だと思っている。
ひとつひとつの記事に、深い示唆があり、自問の種がある。あきらさんは、哲学者であり、数学と英語とに長け、水泳が好きな、真摯な紳士である。
あきらさんへの「シロクマ感想文」は、久し振りだ。
あきらさんの記事は、いつもかなり深く考えさせられて。私ごときが、なかなかコメントをつけられない。
今回の詩も、諦念も切なさも苦しみも何もかも綯い交ぜにしつつ、でも生きている息吹が感じられる詩で。一種の安心感をもたらされた思いがした。
8月は、私にとっても祈りの月だ。ふたつの原爆の日。お盆。終戦記念日。
生きていることを考えさせられ。やがて死ぬことも、否応無しに深く深く考えさせる。
今、生きていられることに感謝して。今宵も、月に祈ろう。
心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟いた。
せっかく出していただいたお題を、小牧幸助さんの始まりの言葉(シロクマ文芸部)と、たらはかにさんの裏表のお題(毎週ショートショートnote)、そして山根あきらさんの青ブラ文学部のお題。4ついっぺんに書く荒技。まして、シロクマ感想文と、全部で5重の荒技。あまりにもやりすぎじゃないかな。
そうだ、今週は5重の荒技だ。
うむ。
これで何週間だろうか。もう、2年をとうとう超えて3年目に突入している。
まあ、続けられるだけ、続けるさ。
心の中の、リトルkojuroが、また、ボソリと、呟いた。
まるで、悪ガキそのものだな。
まあな。
なんのはなしですか。

さて。それでは、本編にまいりましょう。今週の荒技、「ショートショート_ 囮」約410字を、どうぞ。

祈ることを怠った日は無いのである。涼も、泉も、財前も。
三人にとってそれは、宗教というよりも人としての姿勢だった。
数年前、夏を過ぎ九月も末になろうとしているときのこと。日本海側のある海に近い駅で、そのミッションはあった。
その頃、悪の枢軸は躍起になって教授を探していて。とにかく泉を狙って工作員が蠢いていたが。
怪人を使い始めるようにもなってもきていた。
駅のホームに、泉は一人でいる。
やがてそこに工作員複数人と怪人が現れ。
今はE(注1)といわれているツールで、同時に涼も加勢した。
数的不利は、何の影響も無く。
たったふたりで瞬時にその場を制圧した。
怪人は、鰭をばたつかせながら、最後に謎の言葉を発した。
「泉さんと、ただ、話したかった」
駅は季節の花で囲まれていて。それが風に揺れていた。
遅れて財前が護送車と共に到着し、本部に連絡した。
「悪の枢軸の中の懲りない面々、確保」
あれから月日は流れたが。
ミッションも祈りの日々も、まだ、続いている。
(注1)空間・時空・瞬間移動装置で、泉の父の教授が最初に開発し、財前がマイクロ化し、実用化した。その名は彼の名の頭文字に由来している。

《余滴》
荒技。なんと言ってもたらはかにさんのお題が非常に難しいので、内容まできちんと構成することは至難の業です。
ただ、ショートショートnoteカードゲームのお題というのは、そもそもそういうものなので。これは、致し方ないことです。
さて。「毎週ショートショートnote」のお題の解説です。
ショートショートnoteカードゲームでは、お題の言葉そのものを入れ込まないで匂わせるのを流儀としています。
小牧幸助さんの書き出しのお題や、山根あきらさんの青ブラ文学部のお題、水曜日の「三題噺」の三つのお題は、その言葉そのものをストレートに文章に入れ込むのですが、たらはかにさんのお題は、表も裏も、なるべく言葉そのものは入れ込まない方が良い、“匂わせる”のだという流儀に沿い、なるべくそうしていっている“つもり”なんです。
しかし、方や、私のこの「荒技」にお題の言葉を探し続ける人もいらっしゃいまして。
たらはかにさんのお題については、今日も、ここに、お節介な解説を入れてみようと思います。
ですが。
この解説ついての一切の苦情は受け付けません。なぜならば、これこそが、「荒技」だからです。笑
①表のお題が【曼珠沙華は恋をする】→ 彼岸花、曼珠沙華は、今の季節よりも少し後になろうかと思います。そこで、設定を数年前の九月末にしました。駅の周りに咲き乱れているのは、曼珠沙華。怪人はなぜか、泉に恋心を抱いていたようです。
②裏のお題【駅で鯛を釣る】|д゚)チラッ→怪人は、海だけに、鯛型怪人でした。鰭をばたつかせたのは、そういう設定だからでして。泉は、囮として駅にひとりといました。それに乗じて少人数で襲ってきた悪の枢軸の工作員達。しかし、まんまと涼や泉、財前達の秘密警察に釣られてしまいました。
カバー画像は、JR東日本の 信越本線、新潟県の駅で、無人駅の「青海川」駅です。日本一海に近い駅として有名です。
私の「荒技」は、ショートショートと言いつつ2年前からの続きものです。設定、筋書きなどがわからない方もいらっしゃるかも知れませんが。なんのはなしですかと、どうぞ、笑ってください。
それにしても荒技。とても難しいです。時間もかかりますし。なにせ、頭がついてきません。荒技師への道は、まだまだ遠く彼方にあり。欠片も見えてきません。
そんなこんなを家内と語らおうとしてソファーに目をやると、家内が脚を指さしてニッコリと笑っていた。
今日は休日出勤で疲れたから、マッサー(注2)頼んまっさ-。
マッサージをすると、家内は上機嫌になる。
家内が上機嫌だと、我が家は、平和である。
だから。
これで、いいのだ。


