ちょい読み 2025/10/ 2
・ 『縄文文明と中国文明』 関裕二 著(PHP文庫 2024)
【千夜千冊・以外】 236 頁
天孫降臨神話は、勝者の征服劇とみなされてきたが、
ここが大きな間違いだったことに気付かされる。
強い王がヤマトを征服したのではなく、敗れて零落した者が都に呼び出され
王に立てられたことも、偶然起きたこととはいえ、
「弱い王」を求める列島人の心情に合致していたのである。
人類が戦争を始めたのは、農業を選択したからではないかとする説がある
(『農業は人類の原罪である』コリン・タッジ 著 竹内久美子 訳 新潮社)。
(・・・)
縄文人は、「農業を始めればどうなるか」を、
理解していたのではなかったか。
少し前に『農業は人類の原罪である』の存在を知ったのだが、
中古で3,000円以上なので、手をとめた。
『暮らしのアナキズム』という本を読んで、おぉっ!と思ったのだが。
未開社会は野蛮なのではなく、突出した権力が出来ないよう注意を
払っていたのではないか。この考え方は、著者の語る「縄文文明」と
同じであり、また、「反文明」と言える。
だから、「縄文文明」ではなく「縄文の教え」みたいなものだ。
著者は、とりあえず「縄文文明」という名で進めたが、
後ほど、文明ではない、と言っている。
「未開社会」より、「文明」自体が野蛮なのだ。
この本には、個人的に懐かしいメンバーの名が出てきて嬉しい。
歴史学者・岡田英弘さん。動物行動学者・竹内久美子さん。
脳科学者・角田忠信さん。脚本家・林秀彦さん。
フロイト派・岸田秀さん。
近畿南部は特異な物質文化によって
「競争力の高い制度」や、「最新技術の運用」を拒む
「文明に抗うための社会的装置」を充実させていったのだという。
その目的は、
「石器の生産や流通といった伝統的なネットワークにつらなる関係者の
既得権益を守るため」だというのだ。
(・・・)
『文明に抗した弥生の人びと』 寺前直人 著(吉川弘文館)
(・・・)
