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ちょい読み 2025/ 9/23



・ 『トラクターの世界史』 藤原辰史 著(中公新書 2017)

   ー 人類の歴史を変えた「鉄の馬」たち ー
  【千夜千冊・以外】 31 / 258 頁

数千年にわたって、犂をけん引していたのは家畜、主に牛と馬、
地域によってはロバやラバ、あるいは人自身であった。
(・・・)
この数千年不変のパターンが崩れ、農作業の風景が劇的に変わったのは、
ようやくここ100年のことにすぎない。
この変革の担い手こそトラクターである。

まえがき P. ⅱ

トラクターは世界各地に普及し、化学肥料、農薬、遺伝学に基づいた
改良品種とともに、20世紀以降の急速な農業技術発展、
そして爆発的な人口増加を支えていく。

一方で、トラクターを始めとする農業技術体系の進歩は
農作物の過剰生産と価格の急落をもたらし、
1929年の世界恐慌の間接的な原因となる。

それだけではない。機械は労働力を節約するから、農民の人口は減少する。
農業労働力は農村から都市へ流出し、人材の面から工業化を支えていった。

まえがき ⅳ



・ 『縄文文明と中国文明』 関裕二 著(PHP文庫 2024)

  【千夜千冊・以外】 81 / 236 頁

   関裕二さんの日本古代史の本をいろいろ読ませていただいた。
   でも、縄文に関する本や、中国の歴史についての本は記憶に無い。
   考古学や他の学問により、いろいろ分かってきたようだ。
   なにか危機意識のようなものが起こり、
   この内容の本を書かせたのか。

縄文人は確かに、進歩を恐れていた気配がある。

第二章 縄文人の正体 P. 87

縄文人が稲作を始めるには、大きな決断が必要だった

第二章 縄文人の正体 P. 111


縄文時代は1万年以上の歴史があり、
樹木も自然任せではなく、人が植えていたとか書かれていたのは、
栗本慎一郎さんだったか、梅原猛さんだったか。
その30年前とかは、なんとなく「縄文」は凄いなぁ、なんて思ったが、
次第に「凄いという思い」が薄れていった。

そして、副島隆彦さんの本で、
中国華僑的な人らにより、日本の文字が形成されていったが、
それ以前は、土人の住む国だったのだ、という考えが優勢になっていった。

「進歩」や「進化」が一般的には、良い概念と思われてきたが、
現代社会の、本性が変わらない人間による悲惨な状況を見れば、
「進歩」も「進化」もいらないような気がする。
真実の「進歩」や「進化」はもしかしたら違うのかもしれないけれど、
現代社会の文脈でいうところの「進歩」や「進化」は
制御すべきものであり、持ってはいけなかったものかもしれない。

「国」が出来、偏った権力が発生するのを
抑制すべきであったことを考えると、
「稲作」という人を縛るやり方は、支配層を生む装置かもしれず、
避けられるなら、避けたい方法だったのではないだろうか。
なにかのっぴきならない事情があったか。