ちょいよみ 2026 03 02
・ 『隠された歴史』 副島隆彦 著(PHP研究所 2012)
ー そもそも仏教とは何ものか? ー
【千夜千冊・以外】 再読 181 / 265 頁
この世(現世)も、あの世(来世)も両方をともに捨て去ることが
本当の仏教なのである。これだけが本当のブッダの思想(教え)だ。
だから輪廻転生は無い。この仏典以外はすべて嘘だ。
この世も、あの世も、捨てるか。これは救いが無い。
「救い」が必要だと思った人が、大乗仏教を創作したのでしょうか。
日本にまでやってきた阿弥陀経(浄土宗)も観音経(天台宗)も、
西暦2世紀頃の古いキリスト教そのものである。
両者が混ざった、もなにもない。そのものだ。
このことを私は証明するために、この本を書いている。
そして、「救い」の大乗仏教を否定し、他力から自力へ戻したのが「禅」。
仏教に入り込んだキリスト教。それ以前のブッダの仏教に戻した。
しかし、「禅」の行き着くところは、ニヒリズムか。
町人や商人の中の頭のいい人たちが、くずれ漢文を読めるようになった。
だから仏教の秘密がバレ始めた。
そして、激しい仏教批判をするようになった。
ここから、国学と神道へのブームが起きたのである。
(・・・)
日本の神道なるものは、古来の修験道(山伏の行)以外は、
すべて中国からやってきた道教(タオイズム)である。
日本の神道の原型は道教である。
江戸時代、仏教批判がおこったから、国学や神道が盛んになったか。
あほだらきょうも流行るはず。
神道の原型が道教か。となると、神道が縄文の系譜ではない、となる。
真相はいかに。
道元の曹洞宗は貴族や上級武士たちのための宗派である。
本来の保守の思想がから当然だ。
(・・・)
日本の臨済宗の僧侶たちは、一体、何でゴハンを食べていたのか。
彼等高級インテリたちは民衆がキライなのだ。
(・・・)
臨済宗の僧たちの本当の職業は、だから中国との貿易文書として高級で
立派な漢文(中国語の書式)を書くことのできる、文書作成係であった。
(・・・)
日本の禅僧たちが信じたのは朱子学である。
禅宗は、それだけでは宗教経営として成り立たず、
禅僧の生業は、漢文貿易文書の作成、とは。そして、禅僧と朱子学。
仏教は基本的に個人救済の宗教である。
もっといえば本来、他人のことなどどうでもよい。
自身の救済のみを目指している。
魂の輪廻転生を否定した三島は、それでは生まれ変わって復活するのは何か
という宿題を読者に残した。
輪廻転生は仏教の思想ではない。ヒンドゥー教の思想である。
愛とは、自分たち貧しい人間を動物みたいに惨酷に扱わないでくれ、
確かに能力がなくて愚かではあるけれども、
それでも少しは大切に扱ってくれ、
という貧しい者たちの必死の願いのことであった。
それが「愛」の正体である。
そして、イエスとブッダは本気で、この人々(衆生)を助けようとした。
マリア信仰そのものだ。このことを私は解明した。
この本を読んで後、やるせなくなったのだったか。
この数年後、十年以上読んできた副島隆彦氏の著書を自然と
読まなくなってしまった。
その後、スーザン・ソンタグ氏が松岡正剛氏に、
「ソフィスティケート」された日本の仏教は興味深い、ということを
言われているのをどこかで読んだが、
その中身がキリスト教の教えだから、となる。
そんなものか、と思っていたが、
副島隆彦氏の仏教説に戻ってきてしまった。
・ 『閉ざされた言語空間』 江藤淳 著(文春文庫 1994)
ー 占領軍の検閲と戦後日本 ー
【千夜千冊・以外】 29 / 369 頁
