『ゼロから覚醒 はじめよう古典文法』とは、どんな本なのか。
こんにちは。
この記事では、『ゼロから覚醒 はじめよう古典文法』(かんき出版)とはどんな本なのか、そして、どんな思いで書いた本なのかを紹介していきます。
本屋で手に取ってくれた人、ネットで見つけてくれた人、先輩や友達から勧められた人。きっかけはさまざまだと思いますが、まずは興味をもってくれたことに、心から感謝します。
僕は予備校で古文を教えています。教室には、古文が得意な生徒もいますが、一方で、古文をほとんど勉強してこなかった理系の生徒や、「何から始めればいいかわからない」「単語も文法もあやふや」「なんとなく読んでいるけれど正解できない」という生徒もいます。僕は、そうした声をこれまで何度も聞いてきました。
この本は、まさにそういう“古文ができない生徒”の顔を思い浮かべながら書いた一冊です。ゼロから始める人が、途中で置いていかれないように。けれども、ただ「わかりやすい」だけで終わらないように。その両方を強く意識しました。
本書は、古文をゼロから学び直したい人のための参考書です。ただし、到達点も低く設定しているわけではありません。出発点はゼロでかまいません。でも、目指すのは本番で通用する実力です。共通テストはもちろん、難関大入試にも届く力を、基礎から順に積み上げていくことを目標にしています。
古文が苦手な人の多くは、「わかったつもり」で止まってしまっています。授業を聞いたときは理解できた気がする。参考書を読んだときは納得できた気がする。けれど、いざ問題を解くと正解できない。これは、「わかる」と「できる」が別物だからです。
そこで本書では、まず簡潔にわかりやすく説明し(僕はこれを「ポイントレクチャー」と呼んでいます)で文法事項をできるだけわかりやすく説明します。そして、その直後に「マスタードリル」を配置しました。読んで「わかった」で終わりにするのではなく、学んだ内容をすぐに問題で確認するためです。そして、そのドリルの解説も極力親切に書きました。
説明を読む。問題で試す。もう一度、要点を確認する。この往復によって、「わかったつもり」を「実際に使える知識」へ変えていきます。
さらに各セクションには「覚醒ポイント」を設けました。その単元で本当に押さえるべき核心を、コンパクトに整理したものです。勉強を進めていると、どうしても情報が増えていきます。その中で、「結局、何が大事なのか」を見失わないための道標として使ってください。
本書の基本設計は、
わかる
↓
できる
↓
確認する
というサイクルです。
この循環を何度も繰り返すことで、知識は少しずつ定着し、読解力も確実に積み上がっていきます。
古典文法は、単なる「暗記して終わりのもの」ではありません。古文を正確に読むための「エンジン」です。エンジンがかからないまま文章を読もうとするから、古文は苦しくなります。なんとなく訳して、なんとなく選択肢を選ぶ。そういう読み方では、得点は安定しません。
でも、文法が使えるようになると、古文の文章は驚くほどクリアに見えてきます。主語が見える。敬語の向きがわかる。助動詞の意味が判断できる。すると、本文の流れを根拠をもって追えるようになります。古文が読めるようになると、試験での得点が安定するだけではありません。文章を読む楽しさも、少しずつ見えてきます。曖昧さに頼らず、自分の力で読めたという感覚。それを、ぜひ味わってほしいと思っています。
使い方はシンプルです。
①「ポイントレクチャー」を読む
②マスタードリルで実践する
③覚醒ポイントで確認する
この流れを、焦らず、丁寧に繰り返してください。最初は時間がかかっても大丈夫です。大切なのは、急ぐことではなく、一つひとつを確実に自分のものにしていくことです。この一冊が、あなたの「ゼロ」を「覚醒」へと変えるきっかけになれば、これ以上うれしいことはありません。
次回以降の記事では、本書の構成や、古典文法をどのような考え方で整理しているのかについても、少しずつ紹介していこうと思います。
