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【読書から】「そんなつもりじゃないのに」そのすれ違い、実はAIには救えません。

「良かれと思って送ったLINEが、なぜか相手を怒らせてしまった」
「SNSのコメントを見て、ついカッとして言い返したくなった」
「会議で自分の意図とは全く違う受け取り方をされ、絶望した」
誰にでもある、こんな苦い経験。

これ、実はすべて「読解力」の問題かもしれません。
先日、伊藤氏貴先生の『読む技法』という本を読みました。

読み進めるうちに、今の時代だからこそ避けては通れない、ある問いが私の中に浮かびました。

「AIが数秒で要約してくれる時代に、なぜ私たちは自力で読む必要があるのか?」

タイパ、コスパの波にのまれ、文字面だけをなぞる私たち。
でも、その「なぞるだけ」の読み方が、実はあなたの人間関係を少しずつ寂しいものにしているとしたら——?
今日は、受験現場とコーチングの視点から見えてきた、人生の質を変える「読む力」の正体についてお話しします。

1. 私たちは「文字」ではなく「背景」を読んでいる

LINEやチャットツールで「誤解された」と感じるとき、足りないのは情報の量ではありません。足りないのは、相手の言葉の背景を想像する解像度です。
もちろん、短い文章なので情報量が少ない。
だからこそ、お互いに配慮がないと齟齬が生まれてしまう。

伊藤先生は『読む技法』の中で、こうおっしゃっています。

読解力とは、書き手の意図を正しく汲み取る力。

表面の言葉だけを追うのは、単なる「作業」です。その言葉がどんな文脈で生まれ、どんな前提(暗黙知)を持って放たれたのか。そこまで含めて初めて、私たちは「読めた」と言えるのです。

SNSで日々繰り返される炎上や揚げ足取り。その多くは、言葉を文脈から切り離し、表面の「字面」だけに過剰反応してしまった結果なのではないか…

「正しく読める人」は、すぐに反応しません。一度立ち止まり、相手の裏側にある「なぜ?」を想像する。この「0.5秒の余白」を持てるかどうかが、読解力の差であり、品性の差でもあると感じます。

2. 読解力は「自分を知るための鏡」になる

ここからが、私が一番お伝えしたいこと。
読解力を磨くことは、相手を理解するだけでなく、「自分自身」を深く知るプロセスでもあります。

誰かの文章を読んでいて、「うわ、なんかイライラする」「モヤッとする」と感じたことはありませんか?実は、その感情こそが宝物です。

* 「なぜ私はこの言葉に引っかかるんだろう?」
* 「私のどんな価値観が、この表現を拒絶しているんだろう?」

他者の言葉という「鏡」を通すことで、一人で考えているだけでは決して見えてこなかった「自分の中にある大切なもの」が浮き彫りになってくるのです。

人が一人では生きていけない理由。
それは、他者の言葉に触れ、時にぶつかり、揺さぶられることでしか、自分の輪郭を確かめることができないからではないでしょうか。
私はそんなふうに考えています。


3. 「人を読む力」こそが、これからの学力

読解力をつけることは、単なる国語のスキルアップではありません。それは、「人を読む力」を養うこと。

これは、私が大切にしているコーチングの哲学とも完全に一致します。相手の言葉の背後にあるものを丁寧に聴き、その人の「正解」を一緒に探していく。

変化が激しく、唯一の正解がないこれからの時代。情報リテラシーに加え、子どもたち、そして私たち大人に本当に必要なのは

* 相手を深く読み、寄り添う力。
* 自分のモヤモヤと向き合い、対話する力。
* そして、それらを土台にしたコミュニケーション力。


これこそが、AIには決して代替できない、人間だけの豊かな領域なのだと思います。

最後に:あなたにとっての「読む」とは?

「正しく読む」ことは、時に手間がかかり、面倒なことかもしれません。でも、その手間の先にしか、本当の意味での「つながり」は存在しません。

4月、新しい出会いが増えるこの季節。まずは目の前の人の、一見ぶっきらぼうな一言の「背景」を想像することから始めてみませんか?
あなたの新しい一歩を、心から応援しています🌿


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