街の本屋が消え、プラットフォームが台頭する時代に
最近、街の本屋に行きましたか?
わたしの住んでいるあたりでも、気がつくと書店がどんどん減っています。駅前にあった小さな本屋さんが閉店して、その跡地にドラッグストアが入っていたりする。町の本屋、本当に少なくなりました。昔はどの駅前にもあったような気がするんですけど。
かつては「ふらっと寄って棚を眺める」時間がありました。そこで思いもよらない一冊に出会ったり、帯に惹かれて手に取ったり。いまはネットでポチッとすれば届くし、kindleなんか買ってすぐ読める便利な時代ですが、「偶然の出会い」は減っているんでしょう。たぶん。
書店が減ると、表現の入口も減る
街の本屋がなくなると困るのは読者だけではありません。
作家にとっても「出発点」がひとつ消えることになるんです。
大手チェーンでは取り扱われないマイナーな本でも、個性的な書店員さんが仕入れてくれることがありました。そういう棚からブレイクした作品も少なくない。だけど、その回路がどんどん細っている。
わたしなんか官能小説なので、売り場がどんどん減っているように思います。
余談ですけど、官能小説ってよく空港とか駅の本屋で売れるんですよね。
なんでもサラリーマンが往復2~3時間の出張の息抜きにちょうどいいんだとか。
最近の人は移動時間もビジネス書やスマホゲームなんかしてるんでしょうが、仕事中にビールでも飲みながらエロい小説をこっそり読むって、なんか贅沢な感じでいいですね。
……話を戻すと、結局、読者が本と出会う場所は「大手チェーンかネット」という二択になりつつあります。しかもネットはAmazonがほぼ一強。便利だけれど、一本化はリスクでもあります。
ネットの新しい波 ― 同人、KDP、課金プラットフォーム
とはいえ、暗い話ばかりでもありません。新しい回路もちゃんと広がっています。
同人イベントや通販:コミケやBOOTH、とらのあな通販などは、もはや避難所どころか大規模な市場になっています。
KDP(Kindle Direct Publishing):個人出版が当たり前になり、何か書いたらまずKDPという人も多いと思います。わたしもちょっとやってますが、徐々に官能系を出していきたいなと思ってます。
課金型プラットフォーム:noteやFanboxのように「読者が直接応援する」モデルも広がっています。昔の「無料投稿サイト」だけではなく、有料で続けられる仕組みが増えてきたのは大きな変化ですね。
でも気になる「規制」の影
ただ、ここで気になるのが「規制」です。
KDPでは一部のアダルト作品がランキングに表示されなくなったり、特定の国で購入できなかったりします。Amazonの「ガイドライン違反」判定はブラックボックスで、ある日突然販売停止になることもあるとか。
そして、もっと怖いのが「お金の回路」です。
海外ではクレジットカード会社がポルノ系プラットフォームに圧力をかけ、決済ができなくなり、事実上つぶされてしまった例があります。売ってもお金が受け取れないなら、存在しないのと同じ。
最近のプラットフォームは「炎上を避ける」ために自主規制をかける傾向も強いです。結果として「誰にでも無難なもの」ばかりが残り、尖った表現はどんどん押し出される。街の本屋が減って多様な棚がなくなった今、その影響は大きいですよね。
じゃあ、どうすればいいのか
街の本屋が減り、ネットが寡占していく。しかも規制や自主規制が強まっている。では作家としてどう生き抜けばいいのか。
わたしなりに思うのは、こんな3つです。
表現規制について知っておく
突然の販売停止や規制の背景には、法律やガイドライン、あるいは決済会社の意向があることが多いです。「なぜそうなったのか」を知っておくだけでも、無用な混乱や誤解を防げます。作家同士で情報交換する
ある日いきなり削除された、売れ筋の本がランキングから消えた……そういう体験談は誰かが必ずしています。個人で抱え込まず、仲間やネットワークとシェアすることで対処の選択肢が見えてきます。プラットフォームに問い合わせる
「これはガイドライン違反です」という通知が来ても、納得できないときは問い合わせることが大事です。企業側も機械的に処理していることが多いので、作家からのフィードバックは改善につながる可能性があります。
おわりに
街の本屋が減って、ネットが寡占していく。
その中で規制や自主規制も強まっている。
でも、表現をする人にとって大事なのは「それでもどこでどう表現するか」を探すこと。選択肢はまだあるし、工夫すれば道は広がります。
本を読むのも書くのも「生きる楽しみ」のひとつ。だったら、なくならないように、楽しめる形を自分で作っていきたいですよね。
ちなみに、私も参加している「コレクティブ・コネクト」という団体では、おもに表現規制について考え、発信をする活動をしています。
今後はイベントなども積極的にやっていきたいと思っていますので、表現活動や規制に興味がある方は、ぜひフォローをお願いいたします!
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