003:レイトショー
友人に誘われて、仕事終わりの華金に映画を観た。
ネタバレは極力したくないのでタイトルは書かないが、親の不倫に振り回される男女の話。
そういえば、自分の親も離婚している。思春期真っ只中、14歳の頃に父親が不倫していたのだが、その頃を思い出しながら映画を観ていた。
映画の登場人物たちのように親に対して感情的になることはなかったな、と思った。
ただただそれまでの黄金のように思えた人生に思いを焦がし、灰色になった世界で感情を殺しながら中学生時代を過ごしていた。別に、親のことなどどうでも良かった。
今となってはとっくに気持ちの整理はついていて、その灰色のレンズは早い内に捨てることが出来ていた。気づいたら、時が過ぎていた。
あの頃、不倫した父親に対して怒りを覚えていたら人生は変わっていたのかな。
そんな事を考える時間も最近はあまりない。
でも、映画のような人生を送りたいなとは思った。映画では端折られるような日常の風景も、自分の人生においては見なきゃいけないから、人生というものは退屈な時間が多い。その癖、意外と時間の経過は早く感じる。なにも成熟しないまま20代半ばの拗らせオタクになった。
いっそのこと浦島太郎のように時間をスキップ出来たら良いなと思いながら、実家近くの海で煙を吐き出していた時期があったことを思い出した。
暇の連続を潰す日々。何をやっているのだ、俺は。
