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ULTRA-VYBE 40周年ライブから考える、独立系インディー音楽で続けるということ

見つけてくださってありがとうございます✨

スタジオイオタ代表の前田紗希です。

独立系インディペンデントのレコード会社、出版社である、ULTRA-VYBEさんの設立40周年を記念したライブイベントへ行ってきました。

会場は恵比寿LIQUIDROOM。

会場に入った瞬間からけっこう空気が独特で!

40年分の非メジャー音楽史が、凝縮されているような夜でした🌙

studio iota LLC. / 前田紗希
作曲家、ドラマー、鍵盤奏者、RECエンジニア、音楽心理士。
国立音楽大学作曲科卒業。のちに一般大学で心理学の学位を取得。

25リットルのリュックとドラムスティックを携えて世界一周そののち、旅・音楽・食を融合させるレコード会社「studio iota LLC.」を設立。

2023年には「Gwangju Busking World Cup(韓国)」「Tainan City Music Festival(台湾)」「GLUC Fest(台湾)」に出演。2025年には「Karneval der Kulturen(ドイツ)」にドラマーとして出演。

演奏活動の傍ら、レコード会社経営・BGMライブラリー開発・ブライダルBGM原盤制作と配信・ISUM対応音源の提供・音楽療法・メディア運営・キューバ音楽のフェアトレードなど、現在9つの事業を展開している。

オウンドメディア4誌の編集長で「車中泊」コンテンツなど数々のSEO1位を生み出す。

音楽を作る人の側に立つという思想

ULTRA-VYBEは、日本のインディペンデント音楽シーン(以下インディー(indie))を長年支えてきた会社です。

CD・レコードのフィジカル流通から、デジタル配信、著作権管理、カフェ&ライブスペース運営(mona records)まで、一貫して「音楽を作る人の側」に立ち続けてきた存在。

メジャーに対するオルタナティブとして、小さなカルチャーや実験的な音楽を、長い時間をかけて支え続けてきた姿勢がかっこいいですよね!


弊社も近年ディストリビューターとしてお世話になっていて、今回はそのご縁で招待いただきました🌿

……でも私は根っこがドラマーなので、やっぱりドラムが鳴ってる音楽に一番ワクワクするタイプです 😅🥁


ビジネスサイドからインディーを見る年

わたし自身、これまではドラマーとしてライブに立つ側でいることが多かったのですが、
今年はビジネスサイドからインディーを見る年にしようと決めています☺️

最近は商談会や展示会にも少しずつ顔を出していて、「独立系(インディペンデント)って何だろう?」を改めて考える機会が増えました。

スピード感、実験性、文化的な温度感

大きな組織だとなかなか通しにくいことが動く一瞬があって、それがインディーの面白さだなと思っています。

なんだか、安定とは真逆なんですけど笑

インディーは、むしろROIに敏感なのでは

インディーで音楽を続けるって、しっかりお金の話もあります。

使った制作費をどう回収するか、費用対効果を意識しないと続けられない。

むしろメジャーより敏感かもしれない。

親会社や広告費や赤字補填がない(体制によりますが)と思ったほうがいいので、回収できなかったらそのまま力尽きるだけです。


私の好きなインストジャズやポストクラシカルを例に挙げると、リリース直後に数字が出るタイプではないと思っています。

SNSとの相性も、正直そんなによくない。3秒で判断されるリールや、おすすめ欄に流れていくアルゴリズムの中で、芸術寄りのインスト音楽はかなり不利です。

場所の手配、生楽器の録音、ミックス、マスタリングと、制作密度も費用もそれなりにかかるわりには、初動バズとは少し距離がある気がします。


インスト音楽は、海底に積もる音楽

リリース直後って、誰からも反応がないように感じるときが普通にあります。

再生数を見ても、感想が届くわけでもなく、ただ無音の時間が続く。「届いてるのかな」という不安を、やり過ごすしかない期間がある。

でも、数年後にふと聴かれたり、過去作品を掘ってもらえたり、生活の時間に入り込んでいく感覚もあるんですよね。

バズというより、海の底の模様のような広がり方をするジャンルなのかなと思っています。


インスト音楽って、定着するまで時間がかかる

だから費用対効果の回収の時間軸が、とにかく長い。

短期勝負というより、「数年かけてカタログとして育っていく」という感覚で動いています。

もちろん、メジャーだからといって必ずしも短期回収というわけではないと思います。(レディオヘッドやビョークのように、メジャーが長期にわたってアーティストを支え続けてきた例もある。)

ただ、インディーの、しかも実験的な領域では、その手応えが数字としてなかなか見えてこない。

一撃のヒットを狙うというより、良い作品をアーカイブとして積み重ねていく。

独立系(インディペンデント)で、
ジャズから現代音楽のカタログ聴きといえばECMが有名ですよね


カタログ単位で信頼されると、「新譜だから聴く」ではなく、「このレーベルだから聴く」に変わっていく。

そこまで行くと強い。ただ、そこへ行くまでが長いし、センスも問われる

市場に定着するまで耐えられるか。それがお金の話でもあるし、心の話でもあると、感じています。

Tacto Rustico 鎌倉のインディレーベル -タクト・ルスティコ- × studio iota label


インディーは、終わりを決める人がいない

音大出身なので、ある程度エクストリームな環境には鍛えられているつもり?でいたんですが、、、

この仕事を立ち上げてしばらくは、アーティストさんのアルバム収録が終わるたびに、1ヶ月くらい燃え尽きて寝込んだりしていました。

精神力ないのかなと思っていたんですが、今振り返ると、単純な疲労だけじゃなかった気がします。


メジャー作品のレコーディングに携わらせていただくことももちろんあります。

何百テイクも録るような現場もあるし、要求される精度も高い。

でも最終的には、ここで完成を判断する人がいる。良くも悪くも、終わりを決める人間と期間がある。

一方でインディーの創作物って、境界が曖昧です。

「良くできるんじゃないか」
「詰められるんじゃないか」
「世界観、もっと潜れるんじゃないか」

文字通り、力尽きるまで向き合うみたいな制作になりやすい。

しかも、自分たちでお金も責任も背負っているので、制作、流通、宣伝、ライブ、動画、デザイン、SNSまで全部地続きで続いていく。

だからインディーって、自由で実験的な反面、創作と生活の境界も曖昧になりやすいのではないでしょうか。


インディーで続けるということ

昔のインディーって、自主制作で自由にやるみたいなイメージが強かったと思うんです。

でも今は、配信、SNS、ショート動画、コミュニティ形成、海外展開まで含めて、どう文化を生存させるかを考える時代になっている。

実際、最近参加しているインディペンデント系の理事会でも、どう海外展開を作るか、どうアーカイブとして残すか、どう長期で回すか、みたいな話が増えています。

だから最近のインディペンデントって、「小さい会社」というより、自分たちで意思決定できる状態を守るという意味に近い気がしています。


ULTRA-VYBEのように、40年かけてインディー音楽文化の流通インフラを作ってきた会社もあれば、

音楽・ファッション・SNS・ブランドを横断しながら、カルチャーのハブを作ろうとしている会社もある。

やり方は違うけれど、どちらにも共通しているのは、「大きな正解に合わせる」より、面白いものを、自分たちの責任で続けるという姿勢。


数字だけ見れば、もっと効率のいいやり方はいくらでもあるかも知れません。でも、まだ市場化されていないもの、すぐには理解されないもの、時間をかけて育つ文化を、誰かが持ちこたえないと消えてしまう。


今回の40周年イベントって、単なる周年ライブじゃなくて、「40年間、インディーで続けてきた人たちの歴史」を見ている感覚もありました。

時間をかけて届いていく音楽も、未来へ繋いでいけますように。

そんなことを改めて考える夜でした✨

※ドラマーとして、またレーベル運営者として日々感じていることを書いた、個人の考察メモです。
インディー業界全体の見解や総意を代表するものではありません。
音楽の現場にいるからこそ気になること、課題に感じること、面白いと思うことを、そのまま言葉にしています🥁


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