熱中症対策グッズおすすめ6選|薬剤師が屋外・室内・高齢者向けに選び方を解説
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暑い日の外出を前に、
「熱中症対策グッズは、何をそろえればいいの?」
「冷却タオルや日傘があれば十分?」
「高齢の家族には、どのような物が使いやすい?」
と迷うことはないでしょうか。
熱中症対策グッズには、水筒、帽子、日傘、冷却用品、暑さ指数計など、さまざまな商品があります。
ただし、商品をたくさん買えば熱中症を防げるわけではありません。
大切なのは、まず暑い環境を避けること。そのうえで、水分補給や暑さの確認、日差し対策、体を冷やすための道具を組み合わせることです。
この記事では薬剤師の立場から、熱中症対策を次の4つに分けて紹介します。
飲む
測る
避ける
冷やす
屋外・室内・高齢者向けの選び方や、経口補水液を使う際の注意点についても説明します。
なお、この記事は個別の診断や治療に代わるものではありません。持病がある方、水分・塩分の摂取について医師から指示を受けている方は、その指示を優先してください。
熱中症対策グッズは「飲む・測る・避ける・冷やす」で選ぶ
熱中症の予防では、特定の商品だけに頼らないことが大切です。
厚生労働省は、熱中症を防ぐ基本として、エアコンの効いた室内や風通しのよい日陰など、できるだけ涼しい場所を選ぶこと、早めに水分を補給することを呼びかけています。(厚生労働省)
必要な物を目的別に分けると、次のようになります。
目的主な対策グッズ飲む保冷ボトル、場面に合った飲み物測る黒球式WBGT計避ける遮熱日傘、遮熱帽子冷やす冷却タオル、保冷剤など
すべてを一度にそろえる必要はありません。
まずは自分や家族が、どのような場面で暑さにさらされるのかを考えてみましょう。
通勤や買い物が中心なら、日傘と水筒。
屋外作業やスポーツ観戦なら、帽子、WBGT計、冷却用品。
高齢の家族が自宅で過ごす時間が長いなら、エアコンと暑さの見える化が優先されます。
おすすめ1.黒球式WBGT計で暑さを見える化する
気温だけでは分からない暑さがある
暑さを判断するとき、天気予報の気温だけを見ていないでしょうか。
熱中症の危険性には、気温だけでなく、湿度、日射、地面や建物からの照り返しなども関係します。
暑さ指数のWBGTは、気温、湿度、日射などをもとにした熱中症予防のための指標です。環境省は、WBGTが28以上では厳重警戒、31以上では運動を原則中止する目安を示しています。(WBGT情報サイト)
屋外では、同じ気温でも、日なたと日陰、アスファルトの上と芝生の上で感じる暑さが異なります。
そこで役立つのが、黒い球体を備えた黒球式WBGT計です。
タニタ 黒球式熱中アラーム TC-210
タニタの「黒球式熱中アラーム TC-210」は、温度や湿度だけでなく、照り返しなどの輻射熱も含めて暑さ指数を表示します。
暑さの警戒レベルを5段階で示し、設定した暑さ指数を超えたときにアラームで知らせる機能があります。(タニタ)
数字だけでなくイラストでも危険度を確認できるため、次のような人に向いています。
屋外で仕事や作業をする人
子どもの部活動やスポーツを見守る人
高齢の家族がいる家庭
散歩や庭仕事をする人
暑さを感覚だけで判断するのが不安な人
ただし、WBGT計は体調を診断する医療機器ではありません。
表示が低くても、寝不足、発熱、下痢、二日酔いなどで体調が悪い場合は、暑い場所での活動を控える必要があります。
また、設置する高さや測定場所によって表示が変わるため、取扱説明書に沿って使用しましょう。TC-210では、周囲の環境が変わった場合に測定値が安定するまで待つことなどが案内されています。(タンタサポート)
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おすすめ2.保冷ボトルで飲み物を持ち歩く
熱中症対策では、「何を飲むか」だけでなく、必要なときに飲める状態を作ることが重要です。
外出先で飲み物を買おうと思っていても、近くに店がない、列が長い、移動中で買えないということがあります。
そのため、暑い日の外出では、飲み物を入れたボトルを持ち歩くと安心です。
サーモス 真空断熱スポーツボトル FJR-1001
サーモスの「真空断熱スポーツボトル FJR-1001」は、実容量1.0Lの保冷専用ボトルです。
片手で操作しやすいロックリングや、ボトルの底を守るカバーなど、屋外やスポーツで使いやすい仕様になっています。(サーモス株式会社)
1L前後のボトルは、長時間の外出や屋外活動には便利です。
一方で、短時間の買い物や通勤では、大きすぎると持ち歩かなくなる可能性もあります。
選ぶ際は、次の点を確認してみてください。
外出時間に合った容量か
重すぎないか
片手で開けられるか
飲み口やパッキンを洗いやすいか
スポーツドリンクに対応しているか
バッグに入れる場合は漏れにくいか
大容量であることより、実際に持ち歩き、こまめに飲めることの方が大切です。
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水、お茶、スポーツドリンクはどう使い分ける?
普段の生活では、水やお茶などをこまめに飲むことが基本になります。
長時間の運動や屋外作業などで大量に汗をかく場合は、水分に加えて塩分の補給も考えます。環境省の熱中症環境保健マニュアルでも、大量に汗をかいた場合には塩分も補給するよう案内されています。(WBGT情報サイト)
ただし、食事の内容、発汗量、運動量、持病などによって適した飲み物や量は異なります。
スポーツドリンクには糖分も含まれるため、「熱中症対策だから」と日常的に大量に飲むのではなく、活動量や発汗の程度に合わせて使い分けましょう。
水分や塩分の制限を受けている方は、自己判断で量を増やさず、医師や薬剤師に確認してください。
おすすめ3.遮熱日傘で直射日光を避ける
熱中症対策では、体を冷やす前に、できるだけ熱を受けない工夫をすることが大切です。
日傘は、歩いているときに自分で日陰を作れる道具です。
通勤、買い物、散歩、屋外イベントなど、日差しを避ける場所が少ない場面で役立ちます。
estaa REIKYAKU PARASOL
estaaの「REIKYAKU PARASOL」は、太陽光を反射し、生地にたまる熱を外へ放射する「Radi-Cool」を採用した日傘です。
メーカーは、傘の内側の温度上昇を抑える構造として案内しています。(エスタ 公式サイト)
ただし、メーカー試験で示された温度差が、すべての利用環境や体感で同じように再現されるとは限りません。
日傘を選ぶときは、遮熱性能だけでなく、実際に使い続けられるかも確認しましょう。
毎日持ち歩ける重さか
開閉しやすいか
十分な大きさがあるか
晴雨兼用か
風がある日でも扱いやすいか
バッグに入る長さか
高齢の方が使う場合は、軽さに加えて、開閉操作が複雑でないことも重要です。
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おすすめ4.日傘を使いにくい場面では遮熱帽子を使う
日傘は便利ですが、両手を使う作業、自転車、庭仕事、農作業、スポーツ観戦などでは使いにくいことがあります。
そのような場面では、帽子が選択肢になります。
涼かちゃん テンガロンハット
「涼かちゃん テンガロンハット」は、太陽光を反射する素材と通気性を意識して作られた遮熱帽子です。
製造販売元は、遮熱素材を使用し、一般的な遮熱帽子との比較試験も行っていると説明しています。(丸福繊維 |)
帽子を選ぶときは、次の点を確認します。
頭部全体を覆えるか
つばが十分にあるか
通気性があるか
汗をかいても洗えるか
あごひもがあるか
首の後ろも覆えるか
サイズ調整ができるか
帽子をかぶっていても、炎天下に長時間いることが安全になるわけではありません。
日陰での休憩、水分補給、活動時間の短縮と組み合わせて使いましょう。
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おすすめ5.冷却タオルは外出時の補助用品として使う
暑い日の通勤や買い物、スポーツ観戦では、首元を冷やせる用品があると便利です。
ビオレ 冷タオル 無香性
花王の「ビオレ 冷タオル」は、シートに含まれる液体が蒸発するときの気化熱を利用して、肌の熱を逃がす商品です。
長さは46cmで、首にかけて使える個包装タイプとして販売されています。メーカー試験では、30℃の屋外で使用した一定条件下において、使用前の肌温度からマイナス3℃が1時間続くと案内されています。(花王)
個包装なので、バッグや防災用品に入れておきやすい点も特徴です。
ただし、冷却タオルは、暑い場所に長く居続けるための道具ではありません。
涼しさを感じていても、体内の水分不足や体温上昇が進んでいる可能性があります。
冷却タオルを使っていても、
エアコンの効いた室内へ移動する
日陰で休む
水分を補給する
活動を中止する
といった基本的な対策を優先してください。
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おすすめ6.経口補水液は使う場面を理解して備える
「熱中症対策には経口補水液」と考えて、日常的に飲んでいる方もいるかもしれません。
しかし、経口補水液は、普段の水分補給のための飲み物ではありません。
経口補水液オーエスワン(OS-1)
オーエスワンは、軽度から中等度の脱水症における水分・電解質補給を目的とした経口補水液です。(OS-1)
消費者庁は、経口補水液について、一般的なスポーツドリンクよりナトリウムやカリウムが多く、脱水状態でない人が普段の水分補給として飲むものではないと注意を促しています。
日常的に飲んだり、一度に大量に飲んだりすると、血圧や心臓への負担が懸念されるため、必要性を自己判断せず、医師、管理栄養士、薬剤師などに相談するよう案内されています。(自動車事故対策機構)
特に、次のような方は注意が必要です。
高血圧がある
心臓や腎臓の病気がある
糖尿病がある
塩分やカリウムの制限を受けている
医師から水分量を指示されている
経口補水液は、「夏だから毎日飲む商品」ではなく、脱水状態になったときの使い方を理解したうえで備える商品と考えましょう。
商品によって用途や表示が異なるため、購入時にはパッケージを確認してください。
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水・スポーツドリンク・経口補水液の違いをもう少し詳しく知りたい方へ
水分補給の考え方や、脱水が疑われるときの対応は、飲み物の種類だけでは判断できません。
Kindle本
『薬剤師がやさしく教える 熱中症で迷わない本』
では、水、スポーツドリンク、経口補水液の違いに加えて、初期症状、体の冷やし方、受診を考える目安まで順番にまとめています。
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屋外・室内・高齢者で優先する熱中症対策グッズは異なる
屋外では「測る・避ける・持ち歩く」
屋外では、日差しや地面からの照り返しを受けます。
優先したいのは、次のような物です。
黒球式WBGT計
飲み物を入れた保冷ボトル
遮熱日傘または遮熱帽子
冷却タオルなどの補助用品
グッズを持っていても、WBGTが高い、体調が悪い、日陰がないといった状況では、予定を短くしたり、中止したりする判断が必要です。
環境省の熱中症警戒アラートや、地域の暑さ指数も外出前に確認しましょう。(WBGT情報サイト)
室内ではエアコンを優先する
熱中症は屋外だけで起こるものではありません。
厚生労働省は、室内で何もしていないときでも熱中症を発症することがあり、救急搬送や死亡に至る場合もあると注意を促しています。(厚生労働省)
室内で優先したいのは、冷却タオルなどの小物ではなく、室温そのものを下げることです。
エアコンを適切に使う
カーテンやすだれで直射日光を遮る
温度や暑さ指数を確認する
手の届く場所に飲み物を置く
家族同士で体調を確認する
扇風機だけでは、室温や湿度が非常に高いときに十分な対策にならないことがあります。
冷却用品は、エアコンの代わりではなく補助として使いましょう。
高齢者向けは「使いやすさ」を重視する
高齢者は、暑さや水分不足を感じる機能、体温を調節する機能が低下しやすいため、特に注意が必要です。
厚生労働省は、熱中症患者のおよそ半数が65歳以上の高齢者であると案内しています。(厚生労働省)
高齢者向けの熱中症対策グッズでは、高性能であることよりも、毎日無理なく使えることが重要です。
例えば、
文字が大きく見やすい暑さ指数計
複雑な操作が不要な温湿度計
軽くて開きやすい日傘
重すぎない水筒
洗いやすいボトル
手に取りやすい場所に置ける飲み物
などが向いています。
また、本人が「暑くない」「喉が渇いていない」と話していても、それだけで安全とは判断できません。
エアコンが使われているか、飲み物が減っているか、いつもと様子が違わないかを、家族や周囲の人が確認することも大切です。(WBGT情報サイト)
グッズを探すより先に対応したい熱中症の症状
熱中症が疑われるときは、Amazonで商品を探している場合ではありません。
厚生労働省は、熱中症が疑われる症状として、次のようなものを挙げています。
めまい
立ちくらみ
大量の発汗
筋肉痛
こむら返り
生あくび
頭痛
吐き気
嘔吐
強いだるさ
いつもと様子が違う
熱中症が疑われたら、まずエアコンの効いた室内や風通しのよい日陰へ移動します。
衣服を緩め、首の周り、脇の下、足の付け根などを冷やします。本人が自分で飲める状態なら、水分や電解質を少しずつ補給します。(厚生労働省)

次のような場合は、すぐに救急車を呼びましょう。
意識がない
呼びかけへの反応がおかしい
自力で水分を飲めない
けいれんがある
強い脱力感があり動けない
意識がはっきりしない人に、無理に飲み物を飲ませてはいけません。(厚生労働省)
症状が改善しない場合や判断に迷う場合も、医療機関や救急相談窓口へ相談してください。
熱中症の症状や受診の目安を確認しておきたい方へ
熱中症は、症状が出てから「この状態で様子を見てよいのか」と迷いやすいものです。
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では、暑さ、脱水、水分補給、体の冷やし方、医療機関への相談を考える目安を、一般の方にも分かりやすい言葉でまとめています。
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熱中症対策グッズについてよくある質問
熱中症対策は水だけではだめですか?
食事がとれている通常の生活では、水やお茶などをこまめに飲むことが基本です。
一方、大量に汗をかく運動や屋外作業では、水分だけでなく塩分も失われます。活動量や発汗量に応じて、飲み物や食事から塩分を補うことを考えます。
持病がある方や水分・塩分の制限を受けている方は、一般的な目安をそのまま当てはめず、医師の指示に従ってください。
スポーツドリンクと経口補水液は何が違いますか?
スポーツドリンクは、運動や日常生活での水分・電解質補給に利用される清涼飲料水です。
経口補水液は、脱水症の食事療法に使うため、スポーツドリンクよりナトリウムやカリウムを多く含みます。
そのため、経口補水液をスポーツドリンクと同じ感覚で日常的に飲むのは適切ではありません。(OS-1)
室内でもWBGT計は必要ですか?
室内でも、高温多湿になる場所やエアコンを使いにくい場所では、暑さの確認に役立ちます。
ただし、機器の数字を見るだけでなく、実際にエアコンを使う、直射日光を遮る、水分をとるといった行動につなげることが重要です。
熱中症では体のどこを冷やしますか?
熱中症が疑われる場合は、首の周り、脇の下、足の付け根など、太い血管が通る部分を冷やします。
冷却用品を探す前に、まず涼しい場所へ移動し、衣服を緩めてください。(厚生労働省)
最初に一つだけ買うなら何がよいですか?
生活環境によって異なります。
飲み物を持ち歩く習慣がない人は保冷ボトル、屋外活動が多い人はWBGT計や日傘、日傘を使いにくい人は帽子が候補になります。
室内で過ごす高齢者の場合は、新しいグッズを買う前に、エアコンが使われているか、室温を確認できるかを見直す方が優先です。
まとめ|グッズは熱中症対策の基本を支える道具
今回紹介した熱中症対策グッズは、次の6種類です。
黒球式WBGT計
保冷ボトル
遮熱日傘
遮熱帽子
冷却タオル
経口補水液
ただし、これらを持っているだけで熱中症を防げるわけではありません。
まずは、暑い場所や時間帯を避けること。
エアコンを適切に使うこと。
飲み物を手元に用意すること。
無理をせず休むこと。
グッズは、その基本的な対策を続けやすくするために使います。
すべてを一度に買うのではなく、自分や家族がどのような場面で困っているのかを考え、必要な物から選んでみてください。
熱中症の初期症状、水分補給、体の冷やし方、受診の目安まで一冊で確認したい方は、こちらにまとめています。
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暑さ・脱水・水分補給・受診の目安がわかる
