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忘れようとするほど、思い出す人の構造

忘れようと思えば思うほど、その人のことを考えてしまう。
忘れられない人のひとりやふたり、誰にでもいるものですよね。

「もう考えないようにしよう」と決めた夜に限って、夢に出てくる。別れて半年経つのに、ふとした瞬間に顔が浮かぶ。そういう経験がある人に向けて書きます。

この記事は「忘れ方」の話ではありません

忘れようとするほど思い出すのはなぜか、その構造の話です。

「忘れよう」とすると、なぜ思い出すのか

心理学に「白熊効果」という概念があります。(以前の記事でも紹介しました)
「白いクマのことを考えないでください」と言われた人ほど、白いクマのことを考えてしまう、という実験から来ています。

「考えないようにする」という行為自体が、対象を頭の中で参照し続けることになる。抑えようとすればするほど、脳はその人を中心に動き続けます。
人間の脳ってやっかいだな。。

忘れられないのは、気持ちが強いからだけじゃない。実は「忘れよう」という行動が、逆に思い出す回路を強化しているんです。

執着しているのか、本当に好きなのか

「まだ好きなのかな」と感じている人に、少し厳しいことを言います。

思い出すことと、好きであることは、別の話です。

人は「終わっていないこと」に引き寄せられる性質があります。心理学では「ツァイガルニク効果」と呼ばれますが、未完了のものほど記憶に残りやすい。別れた相手のことが頭を離れないとき、それは「まだ好き」というより「まだ終わっていない感覚」が残っているだけのことも多い。

気持ちの問題ではなく、脳の処理の問題。そこを混同すると、終わっているはずの関係に意味を見出し続けてしまいます。

「思い出す」を止めようとしない

そのまま受け入れちゃってください。
忘れようとするより、思い出したときにどう扱うかを変える方が早いです。

思い出したら、無理に消そうとしない。
「また出てきたな」と、少し距離を置いて観察する。感情に飲み込まれるのではなく、感情を眺める側に立つ。
これだけで、じわじわと回路の強度が落ちていきます。

どういうこと?って思いますよね。

友人が「忘れようとするのをやめたら、なぜか自然に思い出さなくなった」と話していました。抵抗をやめることが、終わりに近づく一番の近道だったりします。

人間は結構都合のいい生き物で、生存戦略で自分にとって不要なものや嫌なことを優先的に忘れていきます。

「忘れられない」は意志の問題じゃない

忘れられないのは、あなたの意志が弱いからじゃない。

「白熊効果」も「ツァイガルニク効果」も、人間の脳に備わった構造です。構造がそうなっているだけ。自分を責める必要はない。

ただ、その構造を知った上で「その思い出たちをどう扱うか」を選べるようになると、少し楽になります。

感情に名前をつけて、構造を見る。それが最初の一歩だと思っています。感情に名前をつけると、人間関係が少し楽になる話も合わせて読んでみてください。

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