元妻をライバル視されても困る
そういえばシーズン2が、こんなことを言っていた。
「今仲良くしてる彼女が、凪ちゃんに物申したいらしいよ」って。
それに対して彼は、笑いながら「何を物申したいのかわからんけど、やめとけ。負けるぞ」って言ってやった!と言ってた。
……いやいやいや。
まず私は、試合会場にいないんだけど。
離婚した相手に、新しい彼女ができる。それ自体は別にいい。
むしろ、仲良くやってくれ。平和に暮らしてくれ。こちらとしては、その方がありがたい。
そして、まず、わたしは新しい彼女と楽しくやってね。と再々、彼に伝えてた。
しかも彼女は、私より10歳も若いらしい。
普通に考えたら、未来もあるし、現在の恋人という立場もあるし、わざわざ元妻なんか気にしなくていいはずなのだ。
そしてシーズン2は、あえて、わたしにそれを伝える。
その真意はさておき
新しい彼女は、元妻である私をちょっと気にしているらしい。
たぶん、不安なのだと思う。
彼が元妻の話をする。完全には縁を切っていない。時々わたしの状況を確認するような動きをする。
それを見ていたら、
「まだ気持ちがあるの?」「どんな人なの?」「私より特別なの?」
と思うのも無理はない。
しかも厄介なのは、私はもう彼を取り返そうとしていないことだ。
若い彼女からしたら、泣きながら執着してくる元妻の方が、まだわかりやすい。
でも私は、
「あー、はいはい」「そちらで仲良くやってください」
という温度で、もう別の場所を向いている。
その降りてる感じが、逆に気になるのかもしれない。
でも、こちらからすると、その感情劇に再出演させられるのが一番しんどい。
私はもう、シーズン2劇場から降りている。
昔みたいに怒ったり、泣いたり、説明を求めたり、「わかってほしい」と戦ったりしていない。
でも人って不思議で、静かに離れていく人の方が、逆に存在感が残ったりする。
執着してくれた方が安心なのだ。
怒ってくれた方が、まだ同じ舞台に立っている感じがするから。
だから時々、過去の女としてこちらをリングに戻そうとしてくる。
でも私は、もうその試合には出ない。
もし偶然どこかで彼女に会ったら?
たぶん私は、鼻で笑いながらこう思う。
「いや、私の方が迷惑なんだけど」って。
