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南都諸白って何? 奈良は日本酒のルーツだったのだ ー 「酒のあべたや」【呑みなぐ】ー

南都諸白なんともろはく」って知ってますか?

本日は、地味な奈良のお酒(コラ!)にフォーカスをあてます。読後には、奈良のお酒を呑みたくなるはずです。

それでは、「呑みなぐ」奈良編
はじまりはじまり~

◇◇

▼ 始まりは、なんと!南都諸白

奈良のお酒のイメージは、正直地味だと思います。(こら!)

ところがですね。なんと!
現代の清酒を造る技術は、奈良で確立されたんです。

時代は、室町時代まで遡ります。
古都奈良は、京の南にある都という意味で、南都と呼ばれます。南都は、宗教都市として僧坊で酒造りも盛んにおこなわれていました。

権力者の庇護もあり、寺院にはお金があったんですね。だって、主食のお米を食べずに酒にしちゃうなんて、貧しい庶民には考えられないですよね。

金持ち僧侶のやることはぶっ飛んでます。さらに贅沢なことに、当時一般的であった玄米ではなく、精米したお米(白米)でお酒造りを開始しました。白米だけで造った酒、ということで「南都諸白」と呼ばれるようになりました。

同時に、三段仕込み、槽搾ふなしぼり、火入れなど、安定的に澄んだお酒(清酒)を造る技術も確立しました。

お酒好きな方なら、聞いたことある言葉が出てきて、ニヤニヤしてきましたよね。

南都諸白の末裔たち

写真でチラ見せ、おススメ酒の紹介は、ちょい待て、
もう少し、日本酒の歴史にお付き合いください。

▼ 下り酒

江戸時代初期には、奈良のお酒が江戸を席捲します。
きっかけは、大阪冬の陣で、徳川軍に献上され、将軍家康をはじめ「南都諸白」の美味しさにびっくり仰天おったまげー、惚れ込んだからです。

その後、南都諸白は、将軍家御用達として江戸でも名声を高め、「下り酒」という名でブランドを確立します。江戸で売られる(江戸に下ることができる)ものは優れたものという事なんです。
現代でも、東京に出店すると、箔がつくよね。

ということで、江戸に下ることができないものを「くだらないもの」と呼ぶようになったんだ。(諸説あり)

その後、辛口の灘のお酒が大躍進。
徐々に奈良のお酒が、下火になっていきます。
当時は、海運が中心、内陸の奈良は、コストやスピードで不利だったことも影響しているんでしょうね。


でもね、実力は衰えちゃあいない。

その証拠に、この奈良旅で出会ったお酒は、どれもこれも美味しかった。そして、甘口から酸味の際立つものまで、個性派ぞろいであった。こんな銘醸地の酒をほっておくのは、もったいないです。

呑兵衛のみなさま、お待たせしました。
ふふふ、おススメ銘柄の紹介です。


▼ 酒のあべたや

まず、どこで買ったらいいか、わからないですよね。
オイラがおススメする、酒屋はココ。

奈良駅からは、車で30分。市内から離れていますが、土日営業はありがたい存在。そして、何より品ぞろえと、安心の商品管理。

狭い住宅街にひっそり佇む酒屋さん。
いや、ひっそりじゃない。
ひっきりなく人が出入りしてます。

そして、駐車場が狭いのが難点。
苦労して駐車し、店内に入ります。
わぁ。

柱を拡大してみると、蔵元のサインがたくさんあるのわかるかな? これだけでも、あべたやと蔵元との関係性がわかりますよね。


▼ インプレッション

悩みに悩んで、厳選した5銘柄。
無事に家に到着、冷蔵庫を眺める。ニヤニヤが止まりません。

それでは、奈良酒5選。
怒涛の紹介、いくよー

■ KURAMOTO R1

香りは立たない。控え目な奴。だと思っていたら、口の中に入れた瞬間、目が大きく見開かれる。「おぉ」心の声が漏れる。

甘味が少し、酸味がどどーん、そして後から苦みがきて、さっと消えていく、そして旨味がじんわりいつまでも口の中に残る。

うまーい!

これは、断然洋食。クリーム系ソースに合わせたい。タルタルソースのイカリングなんてどうだろう。今回、一番のおススメ。

銘柄: KURAMOTO R1(倉本酒造) 
    アルコール度 14、精米歩合81%
    奈良県産米(露葉風)
評価: ★★★★☆(4.5)
    甘み3、酸味5、苦味3、旨味3、香り2
価格: 2,500円、コスパ:◯



櫛羅くじら

「開封注意爆発します」にビビったが、大事に至らず。

少し乳酸菌飲料を感じる香り、奥底にお米だよーと、囁くような隠れた香りがある。甘味も酸味も少なく、炭酸とともにジワリと舌の両側に苦みが押し寄せてくる。
ドライな味わい。日本酒とは思えない苦み。香りとのギャップが面白い。焼き魚とか、おこげのある食材が合いそう。

銘柄: 櫛羅(千代酒造) 
    アルコール度 14.8、精米歩合80%
    自作田(山田錦)
評価: ★★★☆(3.5)
    甘み1、酸味3、苦味5、旨味2、香り3
価格: 1,600円、コスパ:◎



■ 篠峯

ちょっとやっちまった。色んなお酒を呑みたいのに、同じ酒蔵の酒を選んでしまった。櫛羅と兄弟酒。こちらも爆発注意の濁り酒。こちらの方が、濁り度が高い。

甘味や酸味を期待させる香り。なのに、違う。香りと味のギャップがあるので、びっくり。ビターチョコとか、銀杏なんていいかも。
後味に甘い余韻が残る。味はしないのに、ふしぎ。きりっと辛口が好きなあなたに。

銘柄: 篠峯(千代酒造) 
    スペック不明
評価: ★★★★(4.0)
    甘み2、酸味3、苦味4、旨味3、香り3
価格: 1,700円、コスパ:◎



■ 大倉 源流

『我々はいつから、お酒を「頭で飲む」ようになってしまったのでしょう。』と裏ラベルに書いてある通り、日本酒度とか酸度とか知識が増えると、それに引っ張られる。キチンとお酒に向き合って、五感で味わってみよう。

薄い山吹色の液体。甘ったるい香り、マンゴーが熟したようなねっとりした香り。口に含む。あまーい、と思ったら、酸味が舌にのっかってくる。いやいやどけどけと、苦みが酸味を押し出す。そして、最後にふたたび甘みが土俵に戻ってくる。少し焦げたような苦みも残る。

面白いお酒だ。源流って名前の意味が少しわかった気がする。荒々しいが、雑ではなく、計算された味の流れ。プロだなぁ・・
名古屋のコーミソースって知ってる? コーミソースをかけたとんかつで、召し上がれ。

銘柄: 大倉 源流(大倉本家) 
    あえて、スペックは載せません。
評価: ★★★☆(3.5)
    甘み5、酸味4、苦味4、旨味3、香り5
価格: 1,718円、コスパ:◎



■ 稲の花 萌黄 無濾過生原酒

爽やかな少女のような清楚な香り。恥ずかし気な内気な香り。でも、芯はしっかりしている。
味わいは、酸味甘味苦み旨味が非常にバランスがよい。これぞ食中酒って感じ。奈良のお酒は、どれも苦みが主張してくる。

後味にしっかり苦みが残る。少女だと思って油断していたら、やり込められるパターンですね。貝時雨は、どうでしょう?

銘柄: 稲の花(稲田酒造) 
    アルコール度 15、精米歩合50%
    奈良県産米(吟の里)
評価: ★★★★
    甘み3、酸味4、苦味4、旨味3、香り3
価格: 1,980円、コスパ:◎



奈良旅のおまけ、奈良酒でした。

なぐなぐツーリスト奈良編は、これにておしまい。

それでは、また次の旅でお会いしましょう。

おったのしみにー!

(おしまい)


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