会食恐怖とは?「人と食事をするのが怖い」と感じてしまう人へ
「人と食事をする場面になると緊張してしまう」
「外食になると食べ物が喉を通らない」
「気持ち悪くなったらどうしようと考えてしまう」
こうした悩みを抱えている方は少なくありません。
ですが、周囲にはなかなか理解されにくいため、
「気にしすぎでは?」と言われてしまい、さらに苦しくなることもあります。
会食恐怖は、実際には、人と食事をする場面で、体が強い緊張反応を起こしている状態です。
本来、食事というのは安心した状態で行うものです。
しかし、会食恐怖の方にとっては、食事の場そのものが強いプレッシャーになっています。
例えば、
「ちゃんと食べられるだろうか」
「気持ち悪くなったらどうしよう」
「残したら変に思われるかもしれない」
そうした不安が頭に浮かぶことで、体は一気に警戒状態へ入っていきます。
すると、口が乾いたり、喉が詰まる感じがしたり、胃が動きにくくなったりします。
緊張が強くなることで吐き気が出たり、食欲そのものがなくなってしまうこともあります。
つまり、食べられないというよりも、体が緊張によって“食べられる状態ではなくなってしまいます。
また、会食恐怖は一度つらい経験をすると、その感覚が強く残りやすい特徴があります。
以前、外食中に気分が悪くなった。
緊張して食べられなかった。
飲み込めなくなって焦った。
こうした経験があると、次に同じような場面になったとき、体が「また同じことが起きるかもしれない」と反応するようになります。
その結果、食事の予定が入った時点で不安が強くなったり、お店に入る前から緊張してしまったりします。
実は、会食恐怖で悩んでいる方は、真面目で周囲に気を遣う方が多い傾向があります。
「迷惑をかけたくない」
「ちゃんとしなければ」
「変に思われたくない」
そうやって無意識に頑張っているうちに、体がどんどん緊張しやすくなっていきますが、特に、相手の反応を敏感に感じ取りやすい方ほど、人前での食事をプレッシャーとして受け取りやすくなります。
そして、会食恐怖の方ほど、「ちゃんと食べなければ」と強く思ってしまいます。
本来、食事は自然に行うものですが、しかし、「ちゃんと食べよう」「うまくやろう」と意識しすぎることで、体はどんどん警戒状態に入ってしまい、その結果、さらに食べにくくなるという悪循環が起きてしまっています。
だからこそ重要なのは、無理に克服しようとしすぎないことです。
「普通に食べられるようになろう」と意識しすぎると、失敗への不安が強くなり、余計に緊張してしまうことがあるので、まずは、リラックスできる相手と短時間だけ食事をしてみる。
ちゃんと食べることよりも、その場にいても大丈夫だったという感覚を積み重ねていく。
そうやって少しずつ、「食事の場=危険ではない」ということを体に覚えさせていくことが大切です。
会食恐怖で悩んでいる方は、何でこんなことで悩んで普通の事もできないんだと、自分を責める方も少なくありません。
しかし、そのような方は周囲の空気を読むことに長けており、食卓の場が緊張状態だった、躾が厳しかったケースが多くあります。
だからこそ必要なのは、まずは体が安心できる状態を少しずつ増やしていくことです。
体は本来、安心できる環境の中では自然に落ち着いていきます。
焦らず、自分のペースで、少しずつ「大丈夫だった」という感覚を積み重ねていくこと。
それが、会食恐怖を和らげていく大切な一歩になっていきます。
