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みんなが盛り上がっているものに、どうしても興味が持てない。――内向型の私が流行に乗れないのはどうしてなのか?

はじめに

「これ、知ってる?今めちゃくちゃバズってるやつ」

そう言われて、スマホを向けられる。
画面には見たことのない短い動画。
コメント欄の「わかるーーー!!」の嵐。

なんとなく見る。悪くない。
でも、心が動かない。

「面白いね」と返しながら、少しだけ、取り残されたような気持ちになる。


こういう経験、ありませんか?

流行に乗れない自分がおかしいのかと思ったことがある人は、きっとこの記事を読んで少し楽になれると思う。

結論から言うと、「温度差」の正体は、感性のズレではなく、反応しやすい刺激の種類が違うだけかもしれない。


なぜ"みんなの熱狂"に乗れないのか

流行の真っただ中にいるとき、周りのテンションがどんどん上がっていく。話題はそれ一色。SNSを開けば同じ話ばかり。

そのとき、どんな感覚になるだろうか。

楽しいというより、なんとなく疲れる。
「そんなに熱くなれる?」と不思議に思う。
無理に合わせようとして、帰宅後にどっと疲れる。

「冷めてる人だと思われてるかも」と、自分を責めることさえあるかもしれない。


内向型は"刺激"に疲れやすい傾向がある

覚醒水準理論と呼ばれる考え方がある。

人には、心地よく感じる刺激の量にそれぞれ幅があって、外向型はより多くの刺激を必要とする傾向があり、内向型はより少ない刺激でも十分に反応しやすい、とされている。

あくまで傾向の話だけれど、これが当てはまる人にとっては、「なぜ自分は疲れやすいのか」が少し説明しやすくなる。

たとえば、内向型の人が疲れやすいと感じる刺激には、こんなものがある。

  • 大勢の場での会話

  • 通知や音が重なる環境

  • 次々と流れてくる新しい情報

  • 即座に反応を求められる状況

  • 周囲と足並みを揃えることへのプレッシャー

逆に、エネルギーが戻りやすい刺激としては、

  • 一人でじっくり考える時間

  • 深い話ができる少人数の場

  • 繰り返し見たり聴いたりすることで味わいが増すもの

  • 長期間かけてゆっくりハマれるもの

こういった違いがある。

これはどちらが優れているという話ではなく、脳の報酬回路の向き先が違う、というイメージに近い。


現代のトレンドは"高刺激設計"になっている

ちょっと前まで、流行というのはもう少しゆっくりだった。

雑誌で知る。テレビで見る。友達から聞く。それくらいのペースで、情報は広がっていた。

でも今は、違う。

  • 短尺動画が秒単位でおすすめに流れてくる

  • コメントやリアクションは即時に求められる

  • 通知は常に来る

  • バズっている間に乗り遅れると「知らないの?」になる

  • スクロールしても終わりがない

このつくりは、できるだけ多くの人が、できるだけ長く滞在するように設計されている。刺激を次々と与えることで、脳の報酬系を動かし続ける仕組みだ。

外向型の人にとっては、これがちょうど心地よいこともある。

でも内向型の人にとっては、刺激の量がすでに多すぎて、楽しむ前に疲れてしまう。

「SNSを見たあと、なぜか脳が散らかる感じがする」という経験がある人は、その感覚はかなり正直だと思う。


でも、内向型が流行嫌いとは限らない

ここは大事なところなので、丁寧に書いておきたい。

「内向型は流行に興味がない」は、正確じゃない。

実際には、推し活にどっぷりはまっている内向型の人はたくさんいる。コスメを深掘りするのが好きな人も、音楽やゲームに何年も熱量を注ぐ人も、サブカルの世界に静かに生きている人も。

「何が流行っているか」ではない。

内向型が心地よく感じやすいのは、

  • 一人で静かに、じっくり深掘りできるもの

  • 長期間かけて愛着が育つもの

  • 意味や背景まで理解してからハマれるもの

  • 周囲の熱狂とは無関係に、自分のペースで向き合えるもの

こういった「深く没入できる形の流行」なら、流行であるかないかを問わず、内向型でもしっかりはまる。

「新しいものが嫌い」なのとは別の話だ。


内向型は"遅れてハマる"?

共感してもらえることも多い話なのだが、ブームの最中は、なんとなく近づきたくない。バズっている間は逆に避けてしまう。でも、みんなが飽きた頃になって、静かにそれを見始める。そして一人でじわじわとハマっていく。

「今さら?」と言われながら、実はそこから一番深くのめり込む。

これも、内向型の刺激処理の仕方と関係しているかもしれない。

リアルタイムで全員と同時に消費することへの疲れが先に来てしまう。でも、熱が冷めた後の静かな空間なら、自分のペースで向き合える。

情報の密度が高い時期を越えてから、ゆっくり触れる。それが自分に合った消費の仕方なのかもしれない。


"流されにくさ"のメリットとデメリット

流されにくいことには、良い面も難しい面もある。

良い面としては、

  • 流行が変わっても、好きなものが変わらない安定感がある

  • 周囲の熱狂に振り回されにくく、自分軸を持ちやすい

  • 情報を深く処理するぶん、表面的な理解で止まりにくい

  • 長く続く趣味や関心を持ちやすい

難しい面としては、

  • 話題についていけないことがある

  • 「ノリが悪い」と思われることがある

  • リアルタイムで盛り上がれないぶん、孤立感を感じることがある

  • 情報が自分に届くのが遅くなる


じゃあ、どう生きると少しラクになるか

これは「正解」ではなく、参考になれば程度に読んでほしい。

情報の入り口を減らす

  • SNSのホームを見ない時間を意識的につくる

  • 通知をオフにする(全部じゃなくても、一部でいい)

  • 情報源を絞って、追いかけるものを決めておく

"疲れる刺激"と"回復できる刺激"を分ける

これは人によって違う。自分が何を見た後に疲れていて、何をした後に回復しているかを、少し観察してみると分かりやすい。

全部のトレンドを追わなくていいと決める

社会常識として必要な情報と、そうでない情報は分けて考えてもいい。全部を把握しようとするから疲れる。

深くハマれるものを一つ持っておく

広く浅く消費するより、一つのものを長く深く好きでいる。そのほうが生活を豊かにすることもある。


おわりに

「なぜ自分だけ流行に乗れないのか」、
逆に「なぜみんな流行に乗れるのか」
と感じてきた人に、少しでも届けば嬉しい。

無理にみんなと同じ熱量を持とうとしなくていい。それより、自分がどんな刺激で疲れて、どんなものに深く反応するのかを理解することの方が、長い目で見ると生きやすさにつながると思う。

静かに好きなものを好きでいられる。流れに乗らなくても、自分なりの深さがある。


このnoteでは、内向型・繊細な気質を持つ人が消耗しすぎずに生き延びるための情報を、当事者目線で発信しています。 社労士(有資格者)・キャリアコンサルタントとしての知見も交えながら書いています。    

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