「テレビを見ない世代」は政治に軽視されているのか?有権者データで検証してみたら…
今週末はわが地元の大野市長選挙。
先日、何気なくThreadsに投稿した内容が思いがけず伸びた。

今週末の大野市長選挙。
両候補ともよく存じ上げているのであまりアレコレ言うのも憚られるのですが、ネットで公約を調べるのがとにかく面倒。検索してもパッと分からない。まとまってない。分かりにくい・・・(以下略)
たくさんの反応をもらって気づいたのは、「新聞もテレビも見ない自分たちは、政治から相手にされていないのでは」というモヤモヤを抱えている人が想像以上に多いのではないか?という問いだ。
この記事では、
・ネット世代、若者世代は政治から軽視されているのか否か?
・仮にそうだとしたら、我々に何ができるのか?
・今っぽいテクノロジーを使って改善の余地はないのか?
というテーマに切り込んでみたいと思う。
*ちょうど大野市長選挙の投票日が間近ということもありますが、どちらの候補もよく存じ上げている関係上、どちらにも肩入れせず中立なスタンスでの記事執筆をあらかじめ宣言しておきます。
超・個人的主観→「よくわからん」
私が地元にUターンして選挙に感じることは
・街宣カーで名前を連呼
・〇〇選挙 で検索しても主張や公約が分かりづらい
・ちゃんと調べたり、じっくり動画を見れば理解できるが、そもそもそんな時間が無い/惜しい(パッと見で分からないからどうしても優先度が下がる)
・各候補者のサイトを見に行ってもよく分からない
・公開討論会が催されていたりと、とても素晴らしいが、アーカイブが見れるのか見れないのか分からない。
超個人的な意見を言わせてもらうと、「ぜんっぜん・・・わからない」ということ。
それなりに人生経験を積んだ40過ぎの私ですらこうなのだから、10代、20代の方々は「もっと分からない」のではないだろうか?
*繰り返しますが、どちらの候補も、応援されている方も、行政の方、関係各位のご苦労も理解しているつもりなので、そこを責めるわけではありません。構造としてどうしたらいいかを後ほど述べますのであしからず。
そこで本記事では、現代のテクノロジーであるAIを活用しながら、感覚論ではなく公的データでこの問いを検証してみたいと思う。
論点は2つ。
ネットで情報収集する世代は有権者のどれくらいを占めるのか。
そして、本当に「軽視」されているのか。
最後に、この状況で私ならどうするかを後半に付け加えて記事を締めくくりたい。
(以下、AIリサーチ結果をそのまま転記。使用モデルはClaude Fable5。グラフ化はChatGPT/Claude Fable5併用)
検証1:「テレビ・新聞を見ない世代」は実在するのか
総務省が2025年6月に公表した「令和6年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」を見ると、世代間の断層は想像以上にくっきりしている。
平日のテレビ(リアルタイム)視聴時間は、10代が39.7分、20代が52.6分、30代が80.2分。一方で60代は226.7分、70代は310.7分。70代は10代の約8倍テレビを見ている。

新聞はもっと極端だ。平日の新聞閲読時間は10代0.5分、20代0.3分、30代1.3分。若年層にとって紙の新聞は、ほぼ存在しないメディアになっている(70代は30.5分)。

逆にネット利用時間は10代243.4分、20代257.2分。「いち早く世の中のできごとを知る」ために最も使うメディアも、10代〜50代はインターネット、60代・70代はテレビと、50代と60代の間にきれいな分断線が走っている。

つまり「テレビ・新聞をほぼ見ず、情報収集はネット」という人々は確かに実在し、おおむね40歳未満に集中している(40〜50代は両方を使うハイブリッド層だ)。
検証2:では、その層は有権者の何割か
総務省統計局の人口推計(2025年12月確定値・日本人人口)から18歳以上の年代構成を計算すると、こうなる。
18〜39歳:約2,580万人(25.1%)
40〜59歳:約3,340万人(32.5%)
60歳以上:約4,370万人(42.4%)

有権者ベース約1億300万人のうち、ネットネイティブと呼べる40歳未満は4人に1人。60歳以上だけでその1.7倍いる。50歳以上まで広げると、有権者のちょうど6割に達する。
大野市の場合は?
全国平均ではなく、地方都市の実態で見てみよう。福井県大野市(人口約2.8万人)の18歳以上の年代構成を社人研の2025年推計から計算すると、こうなる。
18〜39歳:約4,900人(19.7%)
40〜59歳:約6,700人(26.9%)
60歳以上:約13,300人(53.4%)

有権者約2.5万人のうち、ネットネイティブと呼べる40歳未満は5人に1人。一方、60歳以上は過半数を占める。最大勢力は70代(20.2%)で、20代(7.8%)の2.6倍だ。全国では60歳以上は42%だが、大野市のような地方都市では、投票率の差を考慮する前から、すでに「多数決で勝てない」構造ができあがっている。
検証3:「投票者」で見ると、さらに縮む
ここに投票率の差が重なる。総務省の抽出調査によれば、2022年参院選の年代別投票率は20代33.99%、30代44.80%に対し、60代65.69%、70代65.78%。直近の2024年衆院選でも20代34.62%、30代45.66%と構図は変わらない。
この全国の年代別投票率を大野市の人口に掛けて、「実際に投票所へ行く人」の構成を推計すると——
18〜39歳:投票者の約14%(約1,900人)
40〜59歳:投票者の約26%(約3,600人)
60歳以上:投票者の約60%(約8,200人)
投票所に来る約1.4万人のうち、5人に3人が60歳以上。40歳未満は7人に1人しかいない。20代の投票者(約660人)と70代の投票者(約3,300人)を比べると、その差は5倍になる。

政治家の合理性で考えれば、答えは明らかだ。テレビと新聞に向けて発信し、高齢層に響く政策を優先するのは、若者への悪意ではなく票の算術である。いわゆる「シルバー民主主義」は、人口構成×投票率の必然的な帰結だ。
つまり冒頭の問いへの答えはこうなる。「軽視されている」というより、「数で負けている」。1票の重みは同じでも、投じられる票の塊の大きさがまったく違う。
ただし、2025年に潮目は変わり始めた
2025年7月の参院選で、興味深いことが起きた。全体投票率は58.51%と前回から6ポイント以上上昇し、18・19歳の投票率は41.74%(前回比+6.32pt)。報道によれば20〜30代の投票率も上昇し、SNSを主戦場に支持を集めた政党が議席を大きく伸ばした。
その結果、何が起きたか。各党が一斉にSNS・動画戦略に走り出した。「ネット世代向けの発信」が選挙の勝敗を左右すると証明された瞬間、政治の側が態度を変えたのだ。
ここに、この構造のもう一つの真実がある。仮に18〜39歳の投票率が10ポイント上がれば、全国では約260万票が新たに動く。接戦の選挙区や比例の議席配分を十分にひっくり返せる数字だ。大野市に当てはめれば約500票——市議会議員選挙なら当落を左右しうる規模である。
結論
ネットで情報収集する人は、もはや社会の多数派(ネットの行為者率87%はテレビの72%を上回る)
ただし「テレビも新聞もほぼ見ない」40歳未満に限れば少数派。大野市では有権者の約20%、実際の投票者ではわずか約14%。投票所の6割は60歳以上が占める
政治が高齢層を向くのは「軽視」ではなく票の算術。そして算術である以上、投票率が変われば計算結果も変わる
「どうせ軽視されている」は半分正しい。だが2025年の参院選は、その算術が動き始めたことを示した。無視できない票の塊になるか、ならないか。それを決める変数は、実は有権者の側にある。
出典
国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(平成30年推計)」大野市・2025年推計値(18・19歳は15〜19歳人口の2/5で按分)
福井県「福井県の推計人口」令和7年10月1日現在(大野市の実人口28,165人。社人研推計との誤差は約1.4%)
総務省統計局「人口推計」2025年12月1日現在確定値(全国の年代構成は日本人人口より筆者計算)
総務省「国政選挙の年代別投票率の推移について」(年代別投票率は全国188投票区の抽出調査)
総務省「令和7年7月20日執行 参議院議員通常選挙 発表資料」
総務省情報通信政策研究所「令和6年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」(2025年6月公表)
※大野市の投票者構成は「全国の2022年参院選 年代別投票率×社人研2025年推計人口」による推計であり、概数です。大野市自体の年代別投票率は公表されていないため、全国値を代用しています。
ここから私見
なんとなく肌で感じてたけど、データでみると「やっぱり」
・・・ということで、AIに手伝ってもらって各所からデータ収集をさせ、まずは数字で状況を理解してみました。
わがまちのような小さな地方においては、街宣カー・ドブ板選挙は【現時点では】選挙で勝つための正攻法であることは間違いなさそうです。(仮に自分が参謀だったらそうする)
それでも残るモヤモヤとは?
結局、そもそもの盤面がこんな状況だと、「なんとなくこの人、いいな」で投票されてしまう。小さな町であれば、人となりも・日頃どんな言動を取ってこられたかも、近いからこそ感じやすい。
だからそれもアリなのかもしれません。
ですが、、、ですがですよ。
・今までこんな想い、問題意識を持って、こんな活動をしてきた
・それらが積み重なってこんな事実が起きた
・だから次からこうしたい
・そして10年後、20年後はこんな風になっていたらいいと思う
・Shall we?
というのが聞きたいんだよなぁ。どこかにそういうのは書いてあるのだろうか?(1日10時間AIを触っているネットオタクですら、ぱっと探して分からなかった)
いち有権者として、テクノロジーを使ってできること
ということで、福井新聞がYouTubeでライブ配信した出陣式動画の要約を貼り付けておきます。
「なんだ、動画あるじゃん、どれどれ・・・」と思ってクリックした各候補者の演説動画は、、、なんと計2時間!
いや、見とられんて🥺
…と言うことで、AIに文字起こし→要約をしてもらいました。
高校生にも分かりやすく、3行で要約
石山 候補(現職・3期目をめざす)
これまでの8年を続ける路線。子育て支援・学校の建てかえ・健康づくりを進めてきた実績をアピール。
キーワードは「6つの柱」と、もうすぐ全線開通する高速道路(中部縦貫道)を大野の発展のチャンスにすること。
強みは「国とのパイプ」。東京の会議で大野の代表として発言できる経験を、これからも生かすと訴える。
林 候補(新人・市役所→市議を経験)
「今のままじゃダメだ、変えよう」路線。大野の人口減少率が県内で一番ひどい、という危機感が出発点。
キーワードは「3つの矢」=①地域経済を活発に(夜・冬も稼ぐ)②大野を誇れる人を増やす ③市役所の空気を変える。
売りは「現場に出る市長」。市長室にこもらず、市民や職員と直接話してスピード感をもって動くと訴える。
ざっくり言うと、石山候補=「実績を続ける・国とつながる安定」/林候補=「中身を入れかえて流れを変える刷新」 という対比です。
詳しく見たい方はこちら
テクノロジーを活用すると、戦略が変わる。
ということで、この記事を書くのに約1時間。
あらゆる個所からデータを集め、グラフ化し、記事にまとめる。
動画を文字起こしして、相手に合わせて要約する。
時間が無い世代や相手にも、ダイジェストで要点を伝える。
さらには、候補者ごとの「4年後の大野市」シミュレーションツールを作ったりも・・・(各位にご迷惑がかかりすぎそうなので、公開は自主規制しました)
――これらが、たいして時間をかけずにできてしまいます。
情報を持ってくることも、まとめることも、相手に合わせて届きやすく整えることも、可能です。
この手札を知っているか、知らないのか。使うのか・使わないのか。
それによって、どの世代に届くかどうかも変わってきそうな気がします。
今回の選挙をきっかけに、私も含めて一人一人が、より政治や行政が身近に・自分ごととなることを願っています。(選挙には行こうね!)
