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Leu.が今年もヤドカリを募集する理由

暮らすように滞在する、関係人口の入口


昨年の冬に大きな反響をいただいた、ゲストハウスLeu.の「ヤドカリ」募集を、今期も始めました。

ヤドカリというのは、ざっくり言うと、Leu.に滞在しながら、1日数時間だけ宿のお手伝いをしてもらう仕組みです。清掃や共用部の管理など、宿を支える日々の仕事に少し関わってもらう。その代わりに、滞在費の負担を抑えながら、板室や那須塩原で暮らすように過ごしてもらう。

表面的に見ると、人手不足対策に見えるかもしれません。実際、それもあります。宿を運営していれば、掃除もあるし、準備もあるし、日々の現場があります。特に冬季や繁忙期には、地域内だけで人手を確保するのが難しい場面もあります。

でも、私にとってヤドカリは、単なる労働力募集ではありません。


Leu.を「泊まる場所」から「地域に関わる入口」に変えるための取り組みです。

Leu.は、ただ宿泊するだけの施設ではなく、「地域の寮」のような場所でありたいと思っています。寮というのは、寝る場所であると同時に、人と出会い、日常を共有し、いつの間にか役割が生まれる場所です。誰かが掃除をする。誰かがごはんをつくる。誰かがJAMフロアで作業している。誰かが温泉に入り、誰かが帰ってきて「おかえり」と言われる。そういう小さな時間の積み重ねが、その場所との関係をつくっていきます。

昨年度のLeu.では、延べ2,474人の宿泊、39回のイベント開催、総接点人数3,023人という実績がありました。さらに、関係人口としては約450〜570人規模が生まれたと整理しています。ただ、私が大事にしたいのは、数字そのものだけではありません。

大事なのは、その人たちの関わり方がどう変わったかです。

最初は宿泊者だった人が、イベントに参加する。イベントに参加した人が、もう一度来る。もう一度来た人が、少し手伝う。手伝った人が、今度は自分で企画する。あるいは、地域の仕事や移住、地域おこし協力隊につながっていく。


ヤドカリは、その変化を生む入口の一つです。


昨年のヤドカリ募集では、実際に7名の若者がLeu.に滞在してくれました。そのうちの1名は、最終的に那須塩原市の地域おこし協力隊へとつながりました。これは、たまたま良い人が来てくれたという話でもありますが、同時に、Leu.という場所が「地域に入る前の助走期間」になれたということでもあると思っています。

移住するかどうかを、いきなり決めるのは重い。地域で働くかどうかを、求人票だけで判断するのも難しい。地域に関わりたいと思っても、最初の一歩が分からない人は多いです。

そのときに、1週間でも2週間でも、まず滞在してみる。朝に少し仕事をして、昼からは自由に過ごす。温泉に入る。JAMフロアで誰かと話す。地域のお店に行く。イベントに混ざる。宿泊者としてではなく、少しだけこの場所を支える側に回ってみる。

そうすると、地域の見え方が変わります。

お客さんとして見る那須と、少し手を動かして見る那須は違います。泊まった場所と、少し関わった場所も違います。ヤドカリは、その違いをつくる仕組みです。

もちろん、全員が移住する必要はありません。全員が地域おこし協力隊になる必要もありません。むしろ、そこだけを目的にすると重くなりすぎます。

ヤドカリに来る人には、自分のペースで過ごしてほしいと思っています。少し立ち止まりたい人、次の働き方を考えたい人、地域に関わる入口を探している人、温泉のある場所で暮らすように滞在してみたい人。そういう人が、無理に何者かにならなくても、まずはここで時間を過ごせることが大事です。

ただ、その滞在の中で、何かが少し変わるかもしれない。

地域に友達ができるかもしれない。好きなお店ができるかもしれない。また来る理由ができるかもしれない。自分の暮らし方や働き方を考えるきっかけになるかもしれない。あるいは、那須塩原という地域が、自分の人生の選択肢の一つになるかもしれない。

そのくらいの変化で十分だと思っています。

Leu.が目指しているのは、宿泊者を囲い込むことではありません。地域に関わる段差を少し下げることです。

観光と移住のあいだ。休暇と仕事のあいだ。お客さんとスタッフのあいだ。都市部の暮らしと地域の暮らしのあいだ。その中間に、ヤドカリという関わり方があります。

今年もまた、この仕組みを通じて、どんな人がLeu.に来てくれるのか楽しみにしています。

宿を手伝ってほしいという気持ちも、もちろんあります。でもそれ以上に、Leu.という場所を通じて、地域との新しい関わり方を見つける人が増えたらうれしいです。


募集はこちらです。


https://smout.jp/plans/29043

昨年度の取り組みについては、こちらの記事にもまとめられています。

https://lab.smout.jp/case/202605-tochigi_nasushiobara
https://leu.jp/log/sumout-yadokari/
https://leu.jp/log/yadokari-stay-report/

Leu.は、泊まる場所であり、働く入口であり、学ぶ場所であり、少し立ち止まる場所でもあります。

今年のヤドカリ募集も、単なる人手募集ではなく、地域と人が出会う入口として育てていきたいと思っています。

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