出来損ないの言葉
出来損ないの言葉は、重みを持たない。
出来損ないの言葉は、価値がない。
出来損ないの言葉は、意味を持たない。
故に自由なものでもあるのだろう。
出来損なった初夏の陽気は心地良かっただろう。
出来損ないが日暮らしするにはちょうど良い。
眠気覚ましのコーヒーの、身体への馴染みようと言ったらない。
カーテンをはためかせている風が、白々しく室内を抜けるだけの朝。
こんな出来損なった毎日が少しずつ集まって、私が出来ると言うのなら、出来損ないも悪くはないよ。
出来損ないの言葉は歪で、
出来損ないの言葉は不確かで、
出来損ないの言葉は散らばったピースのようだけど、
いつか出来損なわずに形造るのかもしれないね。
なにも成せずに出来損ないでも良いかもね。
出来損なった昨日を埋めるための、
出来損ないの一日が今日もまた、始まるんだ。

