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nanjyoushi_zaka
合戦バー
ーねえねえ、教えてくださいな。次、攻めるの、奥の谷の出城なんでしょ。
ーそんなこと、いえるわけねえじゃねえか、おまえ、敵の回しもんか?
ーそんなわけ、あるわけないじゃないですか、このバーの女はみんな、こちらの軍勢を応援してるにきまってる。あら、お強いのね、もう一杯どうぞ。
ーおう、そうか。
ーお武家さん、攻めるのお好きそうだから、きっと奥の谷でしょうね。
ーそう思うのが浅はかなところよ、実はな‥。
相手方の陣近くにも合戦バーはオープンしていて、同じような会話が交わされ、情報が採取される。
ー親方、両方の陣で合戦バー開くの、ヤバくないすか? もしバレたら、皆殺しにされますよ。
ー大丈夫だ。ちゃんとファイヤーウォール設けて情報管理してるから。敵方に流したりしてないから。
実は、都では合戦の賭場があるのだ。
ー俺は西の軍勢に五百。
ーわたしは東に三千だ。
といった具合に。
ーしかし、おまえさん、よく勝つねえ。
ー世の中、情報ですから。
この男の子孫が、飲食から証券までを手広く営んでいるあの合戦ホールディングスの社長であるからして、みなさんもバーでの会話には気をつけられた方がいいかもしれない。
