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yoi01haru02
最低二万里
ボクネン先生のところにいって、作家になりたいんですが、どうしたらいいのでしょう、とたずねた。
―サトという漢字を知っておるな? 田んぼの『田』の下に、土曜日の『土』を書くやつだ。
ーあ、はい。
ーあれはの。原稿用紙の半分のことを指すのじゃ。「里」は「田」と「土」から成り立っていて、「田」はまるで原稿用紙のマス目のようじゃろう。田の部分には文字が書かれていて、土の部分は空白を示している。
ーなるほど。
ーお前さんが本気なら、最低二万里は書くことじゃな。
ーといいますと。
ー400字詰め原稿用紙だと、一万枚ということじゃ。
ーそれだけ書けば、作家になれますか?
ーそうだ。そこまでやれば、必ずなれる。
ぼくは家に帰って、これまでに応募した作品を原稿用紙に換算してみた。9738枚、二万里まで、あと、524里だった。
この作品で、作家まで、あと522里である。
了
