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ilo
春眠フラペチーノ【春眠フラペチーノ】中臣モカマタリ
フラペチーノが溶けるまでに、彼女が来ることに賭けている。3月に入り、春がその足音をかすかに響かせているこの季節。
待っている間に、眠ってしまったらしい。もし彼女が来ていて、寝ていることに怒って帰ってしまっていたら、と不安になる。でも、もし、彼女が来たのなら、何らかのシルシを残していくはず。
いや、待てよ。彼女の名前のことがある。赤津清美という彼女の名前。ひょっとすると、彼女が来ていたことに気付かない魔法が働いたのかも。
今度目が覚めると、同じくフラペチーノを前にした清美が目の前にいるかもしれない。
気がついた?
と清美は言うだろう。まさかの奇跡を目の当たりにして、僕はただ茫然と清美のことを見つめるだけ。涙が、勝手にあふれてくる。
そんなことを夢想しながら僕は、スタバでフラペチーノを注文する。そして清美にメールを打つ。もしも、可能性が1ミリでもあったなら、フラペチーノが溶けるまでにここに来て欲しいと。
そして僕は、眠りに落ちる。 了
