Photo by
jolly_ruff510
響く礼節をペンペンしてみる
宝のありかが示された古文書に導かれ、苦労して難問を解きながら、二人はここまで辿り着いた。しかし、宝を隠した奴が「いけず」だったのはたぶん確かだ。
17世紀に建てられた教会。どこかに宝が隠されている。古文書はこう示す。
「響く礼節をペンペンしてみよ、されば宝は姿を現す」
「響く礼節ってなんだ」
パトリックが言う。人物紹介はしない。字数がないから。
「空洞か、あのパイプオルガンでしょう」
レイラが答える。
「マリヤ像じゃないかな。礼節の塊みたいな彫刻だからさ」
「でも、13体もある」
「たぶん、響く奴と響かない奴があるんだ。たたいてみようぜ」
もちろん最後にたたいたマリア像だけが、音を響かせた。
「あとは?」
「ペンペンだろう」
「どこを?」
「そりゃ、ペンペンといえば臀部だろう」
「罰、あたらないかな」
「それを言っていたら、トレジャーハンターはつとまらねえ」
パトリックがペンペンしたとたん、パイプオルガンが大きな音を響かせ、祭壇が真っ二つに分かれて、お宝が出現した。ただし、衆人環視の中で。
宝を隠した奴は、やはり「いけず」だったのだ。 了
