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mysterion_note
浮気清浄機
ーこの世界、そんなに甘いもんじゃあ、ないんだぜ。
ーはい。わかっています。私も営業が長かったものですから。
ーサラリーマンと一緒にしてもらっちゃ困るな。
ーでも、うまくいく自信、あるんです。
ーあんた、みるからに、理知的な感じでよ、俺らの世界とは縁遠い感じがするんだが。
ーいえ、あの、コツをつかみましてですね、秘訣、といいますか。勘所がわかったので、こっちの世界でもやっていけるかなって。
ーお。面白いことを言うね。まあ、言葉で簡単に説明できれば、勘所なんていわねえんだろうけど、ざっくりいうと、どんな感じのコツ、なんだ。
ーわかるんです。私。ウソついているかどうか。だから、営業成績よかったんです。
ーほお。人間うそ発見器ってわけだ。でもそれが、どうしてゆすりたかりの世界に足を踏み入れるきっかけになるんだ? だいたい、あんた、営業って、何を売ってたんだ?
ーはい、浮気清浄機の、トップセールスマンでした。顧客名簿、すべて頭にはいってます。
