28番『闇雲に大きいだけ』
それは、実際に計測してみると全長12メートルほどで、見て大きいと感じるのかは場所にもよるのでしょうが、とにかく大きいと感じさせる様子ではある様です。
ぽつんとひとつだけで空を飛んでいて、あまりに遠くて米粒の様な大きさに見えなくても、不思議と目を奪われると言われていて、実際の大きさの範疇を大きく越えた、大きさの過剰が働いているせいだと言われています。
大きいか小さいかは、何か比べるものがあってのことというのが普通ですが、なにはともあれ、普通ではない大きさというのが世の中には存在しているのだということを、思い知ることになるのでした。
それを見るには、若くてあまり美しくない雄牛を見張っているのが良いと言い伝えられています。
それは、ただの様子でしかないため、現象が現象のまま本質を捉えるのか、現象が内包している本質と現象の関係の危うさ、過剰を含むことがそもそもできるのかどうかということについて、インドの苦行者たちの間では、これが中心に長く議論が交わされており、多くの記録が残っていますが、そもそも何の事が言われているのかが、なかなか掴みにくく、はっきりとわかることは、何一つありません。
