機材を愛する #04|NOKTON 50mm F1.2 Aspherical
本気の一本は、ときどき重たい。
それでも惹かれる理由がある。
――穏やかな日常の光を撮るための道具たち
■ はじめに
このレンズには、ずっと憧れがあった。
標準レンズ。
大口径。
電子接点あり。
何より「F1.2」という数字が、
写真を撮る人の心をくすぐる。
明るさって、単なる光量じゃない。
夜でも撮れる
迷いが減る
作品にできる
そういう“余裕”が手に入る。

■ この機材がくれたもの
NOKTON F1.2は、頼れる。
室内低照明で撮る時、
「ISOを上げたくない」と思った瞬間に答えが出る。
シャッタースピードも落としたくない。
ブレも止めたい。
子どもの一瞬を逃したくない。
そういう時、このレンズは強い。
写りの正義。
これ一本あれば何も心配ない。



■ 写り(空気の話)
写りは綺麗だ。
綺麗すぎるくらい。
線が美しく、情報量も多い。
細部まで写る。
それは間違いなく魅力だけど、
ときどき僕はこう思ってしまう。
綺麗なんだけど、心が落ち着かない
フィルムライクの“余韻”が、
少しだけ薄くなることがある。
このレンズは、
日常を作品にするというより、
日常を「作品にしてしまう」感じがある。

Lens : Voigtländer NOKTON 50mm F1.2 Aspherical
F4 | 1/1250 | ISO 100

Lens : Voigtländer NOKTON 50mm F1.2 Aspherical
F1.2| 1/160 | ISO 100
■ 弱点(でも愛せる)
弱点もはっきりしている。
大きい。重い。
気軽さは落ちる。
もちろん、50mmで開放f1.2にしては
コンパクトすぎるくらいだけれど。
気軽に持ちだそうという機動力は落ちる。
でも、その代わりに、
「撮れる」という確信がある。
撮れない不安がない。
それは強い。
■ まとめ
本気の一本は、ときどき重たい。
でも頼れる。
必要な時、確実に応えてくれる。
僕にとってF1.2は
“持ち出す”より“選んで持つ”一本だ。
■ 付録:この機材のメモ
• Voigtländer NOKTON 50mm F1.2 Aspherical(Eマウント)
• 用途:物撮り/夜/星/乗り物/決めたい時
• 相性:現代的、かっちり、作品を“仕上げる”
■ 次回予告
次回は40mm。
ちょっと中途半端で、だからこそ面白いレンズ。
#05|NOKTON Classic F1.4 SC (VM)
